【週刊ハンガンネット通信】《第41号》(2012年5月16日発行)
「長野・松本の韓国語研修会に参加して」
フェリス女学院大学オープンカレッジほか
阪堂千津子
さる5月13日(日)、澄み切った青空の下、北アルプスの山々を遠く望む松本の長野教育院で「韓国語教師研修会」が行われました。長野教育院では 年に数回のこうした研修会が行われているそうで、今回、私も参加させていただくことになりました。
10数名くらい、と思って会場についてみると、なんと 30人近くの先生がすでに着席していらっしゃいました。長野県は日本で有数の広さをもつ自治体ですから、同じ長野といっても車で2時間かかるところもあります。長野や大町、諏訪方面など さまざまな地域から遠路はるばるいらっしゃいました。中には、金沢からいらした先生も・・・!(4時間くらいかかるんじゃないでしょうかね?)
研修会は朝10時半から 夜5時近くまで行われましたが、用事があってやむなく帰らなければならない方以外は、最後まで熱心に議論に参加していらっしゃいました。
先生方が担当している現場は 公民館、文化センターなどの公共講座が多く、つづいて高校、それから 専門科目を大学、短大、専門学校で教えているネイティブの方が韓国語も教えている、というケースが目立ちました。
そして個人教室という方もたくさんいらっしゃいました。
昼間は会社員で 夜に個人レッスンをしているという方も 何人かいらっしゃいましたね。
受講生のレベルも、まったくの初級者から、
「私がおしえている女性は社長の奥さんなんですが、とても熱心で、ほとんど毎回、フリートークをしています」という上級者まで、さまざまでした。
長野県は 歴史的に教育熱心な地域なせいか、市民講座で行われている韓国語も「きちんと教科書を教えないといけない」のだそうで、お話を伺っている限り、少なくとも「ドラマの話で時間が終わってしまう」ような授業はなく、受講生の要求水準が比較的高いのではないかと感じました。
「授業の前の日は4,5時間予習していかないといけない」などと、先生方はたいへんな苦労と努力をしていらっしゃいます。
共通している悩みは、「授業を工夫しないと 受講生はこなくなる」こと。
わたしが「日本人は 何もいわないでやめていく、ある日来なくなるのは、必ず不満があるからですよ」というと、みなさん、うん、うん、と強くうなづいていらっしゃいました。
松本市は国際交流も盛んで、高校生を中心にホームステイ事業や市民祭に留学生の韓国ブースが出るなど、韓国語を使う機会もあります。