【週刊ハンガンネット通信】《第90号》(2013年10月14日発行)
初めて韓国に行ったとき
伊藤耕一
私が初めて韓国に行ったのは1993年でした。
当時、私は大学を休学しワーキングホリデーでニュージーランドに滞在していまして、一時帰国してその後、ニュージーランドへ帰る途中、1週間ほど韓国に立ち寄って旅行したのが最初です。
この年は冷夏だったそうですが、ニュージーランドにいた私は冷夏を経験できませんでした。奥尻島の津波被害を知ったのも、ニュージーランドのスキー場でオーストラリア人から「北海道がえらいことになっているが大丈夫か!」と言われた時でした。
とりとめもないことを思い出してしまいましたが、卒業論文で壬申倭乱のことを書こうと考えていた当時の私は全羅道を中心に旅行して役に立ちそうな本を探したり、史跡に行って写真を撮ったり資料を集めたり、そんなことをした覚えがあります。
엔젤호 という高速船で麗水から忠武まで行ったのは爽快でした。今でも高速船は走っているのでしょうか?
当時の為替レートは10,000円を出すと60,000ウォンが来るといった感じで、今よりも円安だったのですが、何よりも物価が圧倒的に安くて、おなかいっぱい食べても10,000ウォンを使いきれなかったような覚えがあります。(お酒は別です。おかわりもできましたし)
当然のことながら、お金がない学生でしたから、安めの食堂に入っての話ですが。金浦空港から市内に行くにもKALリムジンが片道5,000ウォンだったのを覚えています。
もちろん私は片道500ウォンの市内バスに乗って行きました。
さらに圧倒的に安かったイメージがあるのは衣料品でした。東大門に行って最高級の下着を買っても、感覚としては500円くらいで、その後韓国に行く時には着替えを持っていかずに全て現地で調達していたほどです。20年後の今でも着られる服がありますから、やはり良いものだったのだと思います。
最近韓国には行っていないのですが、直近で行ったのは4年ほど前の12月でした。そのときも5年ぶりくらいの訪韓だったのですが、物価の高さに目がクラクラしたのを覚えています。為替レートは10,000円を出すと120,000ウォンが来るくらい円高だったのですが、出て行く方も高かったのを覚えています。
KALリムジンは片道15,000ウォン(今は16,000ウォンですね)でしたが、学生時代よりも少し裕福になっていた私はKALリムジンに乗りました。スターバックスに入ったら、コーヒー一杯が6,000ウォンくらいでした。思わず円に換算してしまい、注文をためらったような覚えがあります。
市場に行っても、特に衣料品は値引き交渉を嫌がられたり、そもそも値引きしてくれなかったり、時代の流れを感じてしまいました。日本はこの20年間ほとんど物価が上がっていませんが、他の国では物価が少しずつ上がって今ではむしろ日本の方が物価が安いのではないかとさえ思えてしまいます。
ニュージーランドでも20年前はバンジージャンプ1回69ドルだったのが今では1回149ドルに、スカイダイビング1回120ドルだったのが249ドルになってしまっています!
http://www.taupobungy.co.nz/
http://www.skydive.co.nz/
高いところは大好きなので、バンジージャンプは3回、スカイダイビングは2回やりましたが、こんなに高くなってしまっては二の足を踏んでしまいます。
思い返すと4年も韓国に行っていないとは。そろそろ韓国に行ってみたいなあと思いました。ニュージーランドにも行ってみたいと思う今日この頃です。