【週刊ハンガンネット通信】《第109号》 2014年6月9日
コミュニケーション・カードの利用をはじめました
阪堂千津子
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<一時中断のお詫び>
4月のはじめの第108号伊藤先生の通信を最後に、諸般の事情でこのハンガンネット通信が一時中断しておりました。楽しみにされていたかた、ごめんなさい。6月からまた復活したいと思います。今までの世話人メンバーにプラスして、あらたに担当者が増えます。多彩な担当者にご期待ください。
この通信は読み返してみると、まさに「日本の韓国語教育の記録」です。「わたしも書きたい!」というかたは、世話人メールまでお知らせください。ハンガンネット通信のバックナンバーはハンガンネットのHPでご覧いただけます。
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この4月、大学の講師控室に行ってみたら『コミュニケーション・カード」なるものが置いてありました。「授業改善(FD)の一環として、ご自由にお使いください」とのこと。
月日、回数と受講生からの「言いたいこと、ききたいこと、かんがえたこと」をかく欄、講師からのコメント欄があるだけのシンプルな色厚紙の用紙です
1回、1回のコメントを読んだり書いたりするのは大変だなあ、と思いつつ、
大学生と社会人講座で使い始めてみました。
時間はとてつもなくかかったりしますが、思ったより楽しいですね!
そして何より、1人1人の意見や考えがわかって、それにたいして対話をすることも
できるので、ちょっぴり双方向的な授業になっています。
よくできる学生さんにはハングルでコメントを書くと、もちろんハングルでコメントを書いてきます。即席の交換日記にもなります。
私が今回使い始めたものは、一日分は4行の欄しかもうけてありません
なので、私はこのような使いかたをしています。
①よくできる学生はハングルで文章(意見、質問、もしくは自由に)を書いてもらう、
こちらからのコメントももちろんハングルで。
②あまり興味のない学生には授業に関係なくてもなんでもいいから書いてもらう
(日本語でもOK)。そのうち興味のある分野で話が咲いてくるでしょう。
③全員にその日習った文法を使って1文かいてもらう。理解できてるかどうか確認用。
④「勉強してきます」という書き込みがあったら、次の週に「今週は何時間勉強しました
か?」と具体的に成果を伺うようにしている。1週間の振り返りに使ってもらうため。
→社会人の方は「難しかった、勉強してきます」「復習します」という書き込みが多い。
⑤直説法に近い授業をしているクラスでは、最後に記入する時間をとって
日本語でわからなかった部分をかかせ、不明点をはっきりとさせることに利用してい
ます
このカードは授業の最後に回収するときもあれば、内容によっては自宅に持ち帰って
書いてきてもらうこともあります。第1回目からの受講生の成長の記録、私とのやりとりがわかるので参考になるし、学習のはげみになりますね。
このコミュニケーションカードを使い始めて2か月になりますが、ぜひともすでに実施されている方からの御意見や疑問点、悩みなどをお伺いしたいです。
私は「サイボウズlive」というSNSをつかって授業ごとにサイバーコミュニティを運営していますが、こうしたアナログのコミュニケーションもいいものだなあ、と思ったりしています。優劣つけがたいですね。
みなさんもきっと何らかの形でこのような活動をされていることと思います。
みなさんはどのように学生との個別コミュニケーションをとっていますか?