【週刊ハンガンネット通信】第119号 (2014年9月1日発行)
私の韓国語講師奮闘記1
宮本千恵美
石川県立金沢向陽高等学校で韓国語講師をしております宮本千恵美と申します。
今回、メーリングリストで初めて投稿させていただきます。
どうやって壁を乗り越えるか−? 韓国語の授業で私は何度も壁にぶつかってきました。今でもたくさんの壁にぶつかっている途中ではありますが、その壁を乗り越える原動力は生徒達の存在でした。
私が勤務する向陽高校は問題を抱えた生徒が多く在籍していますが、 勉強を熱心にする生徒もいます。生徒達の国際コミュニケーション能力の向上と題して、3年生の選択科目の中に韓国語があります。韓流ブームの波は若い世代にも広がり、毎年多くの生徒が韓国語を選択してくれます。
毎年授業初日にアンケートを取っていますが、今年は特に韓国語を強く望んで選択した生徒が多く、クラスのほぼ半分以上を占め、韓国のポップカルチャーの影響を強く受けているようです。やはり韓流ブームの影響は強い! そう感じました。
それでも今年の韓国語のクラスは波が激しいクラスで、私もその波に何度も巻き込まれ、壁にぶつかる回数も多い年です。その壁を乗り越える力を与えてくれたのは、生徒達との”交換日記”でした。
授業の最後に毎回必ず出席表を書いてもらっています。出席表は今回の授業の理解できたところと難しかったところ、質問・要望などを書き込めるようになっています。生徒の本当の気持ちが知りたくて始めた出席表は、今では私の中で交換日記のようになっています。
いったい何を考えているか掴めない生徒の無反応さに、この出席表が効果を発揮してくれました。無反応じゃないんだ、ただ反応しにくかったのかもしれないと思いました。生徒達は私が思う以上にたくさんのことを書いてきてくれました。
習ったハングルを見よう見真似で書いたり、 習ったばかりのハングルで日本語を表記しようとしたり、中には最初から韓国語を少し書いている生徒さえいました。自分の気持ちを絵で表現したり、たくさんの質問をしてくれたり、韓国の文化の紹介をしたときなどは、とても楽しかった、ちょっと分からなかったなど、素直に気持ちを伝えてくれます。
書いてくれることが増えるたびに嬉くなり、この子達に何をしたら更に韓国に興味を持ってもらえるだろうか、韓国語学習にもっと意欲的になってもらえるのか、毎日新しい教材作りや、授業進行などに構想をめぐらせております。
生徒達には卒業しても韓国語を続けてもらえたらいいなぁ!ーこれは私希望です!また子供達にとって韓国語の学習が世界に目を向ける機会になったらどんなに良いだろうか?韓国語が子供達の未来を切り開くお手伝が出来たらどんなに良いだろうか?私もそんな子供達の姿を願い、そのお手伝いが出来ると思うと、壁を乗り越えるのも楽しくなると思います!
“천리 길도 한 걸음부터!!”
長々と書き綴ってしまいましたが、最後まで読んでくださってありがとうございます。会員の先生方、よろしくおねがいします。
追伸、夏休みも終わり今日からまた授業がスタートします。気持ちを新たに引き締めて邁進したいと思います!