通信121 学習者を守れていないケースも存在する

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【週刊ハンガンネット通信】第121号 (2014年9月15日発行)

学習者を守れていないケースも存在する

アイケーブリッジ外語学院 幡野 泉

 

当校では先週、今週と2回にわたり、「秋の講座説明会」を開催しています。

初めてお目にかかる方々の前でお話したりするのは私も少し緊張しますが、それでも、皆さん、どんな背景があってここまでいらしたのかな、と想像したり、韓国語に対するそれぞれの「思い」を聞いたりすると、初心にかえることができます。

先週の説明会には10名程度の方がいらっしゃいましたが、この日は初級層の方が多い傾向でした。今回の説明会参加者のみならず、ここのところ、カウンセリングや学習相談にいらっしゃり、当校で学習を開始される方の中で目立つのが、「これまでカフェレッスンで勉強していた(講師はネイティブ)」という方です。

カフェレッスンに限らず、「語学学校に通わず、独学で勉強していた」という方は今も昔もたくさんいらっしゃいますが、少し驚いているのは、(たまたまかもしれませんが)そのカフェレッスン利用者の多さと、「教科書で勉強したことがありません(韓国語の教科書を見たことがない)」「(レッスン費用は)ワンコイン(500円)です」というお話内容でした。すると皆さん、「やっぱり(語学学校は、システムや教育内容が)全然違いますね」と褒めてはくださいます。

もちろん、ハンガンネットの先生方でもカフェレッスンで教えている方はいらっしゃるでしょう。試行錯誤され、プロ意識と熱意を持って取り組んでいらっしゃることと思います。教科書を生徒さんに買わせず、講師自作のプリントできちんと教えている方もいらっしゃるかもしれません。

ワンコインは珍しいケースでしょうし、仮にワンコインであったって、提供する側もされる側も納得しているのであれば口を挟む余地はありません。無数に存在するカフェレッスンの現場すべてを否定するわけではありません。

しかしながら、学習者に同情してしまうような事例を見聞きすることも少なくなく、一方、例えば500円として、サービスを提供する側の労働条件的なことも心配になってしまいます。

小栗さんが「第1回ハンガンネット懇談会(ハンコン)」における意見交換の内容をページに掲載してくださいました(ありがとうございます!)。

https://hangangnetwork.wordpress.com/%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%B3/

会合では最後の方で、韓国公的機関の日本における韓国語教育について、民間の立場を申し上げたりもしましたが、公的機関は教育内容は信頼性があるわけですから、民間にとっては苦しい面もありますが、学習者にとって害はないわけです。

しかし、第三者の目が届きにくいカフェレッスンの場合、せっかく韓国語を学ぼうと学習を開始されたにもかかわらず、その方々を守ってあげられていないケースが少なからずあるということを実感しています。

あなたに関係ないと言われればそれまでなのですが、それでも大切な初級の時期を、「分かりやすく明快な文法説明を聞く」「適切な発音指導をしてもらう」「持ちうる語学力で韓国語をたくさん発する」ことなしで過ごしてほしくないと、切に願うのです。しかしこればかりは……

学習者の皆さん自身に気づいてもらうのを待つしかないのでしょう。