【週刊ハンガンネット通信】第159号 (2015年8月17日発行)
私の韓国語講師奮闘記 5 「他の先生の授業を見学してみる」
宮本千恵美
毎日うだるような暑さが続いておりますが、皆様どうお過ごしでしょうか?
私が住む金沢は日本で一番降水量が多く、そのためか湿度も一番高い・・・ある生徒さんはそのおかげで金沢人は肌が綺麗なんですよ、と教えてくれたのですが…でも私には1年の中で一番嫌いな季節なので、早く秋になれと毎日願っています・・・
この猛暑の中、8月16日(日)金沢で、「前田のスペシャル講座・金沢」が開催されました。
その前に少し凹むことがあり、正直行くか行くまいか迷っていました。
でも私の授業のコンセプトは韓国語に興味を持って欲しい、そして楽しく授業を受けてもらいたい、なのでやはり前田先生の授業は観ておきたい! と心を奮い立たせ、会場に向かいました。
私が初めて他の先生と接する機会を得たのは、2012年の長野韓国教育院での講師研修会でした。
それまでの私は自分も学習者だった経験から、簡単に教えることが出来ると高を括っていました。
でもその安易な考え方はすぐに崩され、どうしたらちゃんと教えることが出来るのかと言う悩みに変わっていきました。
長野の研修会で阪堂先生の講義を初めて聴講し、とても感銘しました。
私が一番何に感銘したかと言うと、自分が教えるスタイルではなく、自分もいろいろな先生から学ぼうと言う姿勢でした。
とても有名な先生のはずなのに、偉ぶることなくなんて腰の低い先生なのだろうか・・・
そして何より、楽しそう! それが伝わってきました。
それから私はたびたび研修会に参加するようになりました。
2013年に開催された「韓国語講師週末研修2013」では、阪堂先生や噂で聞いていた前田先生の講義が聞ける!参加せねば!とすぐに申し込み、2日間とても楽しい時間を過ごしました。
先生方どの方の講義を聴講していても、私の印象は常に楽しそう、ワクワクする、だからこちらも気持ちが高ぶってくる! そんな印象でした。
教授法中心の講義だったので、次は授業を見学してみたいと言う欲に変わってきました。
でもなかなかその機会を得ることも出来ず、ずうずうしい性格のはずなのですが、授業を見学させて欲しいと他の先生方に頼めずに、私の気持ちは悶々としていました。
ミリネ韓国語教室を1度見学させていただいたときは丁重に迎えてくださったので、他の先生方も嫌とは言わないと思いますが、そんなときだけなぜか気が小さくなる・・・
今回の金沢でもスペシャル講座は、私にとってもミラクル!
あの前田先生が金沢に来るんだー!! 自分も参加者として申し込めば、先生の授業を堪能できると、すぐに申し込みました。
前田先生は私のことを覚えてくださって、すぐに声をかけて下さいました。
そして私に「2つ講義があるので、行ったり来たりしてどちらの授業も見学OKです」と言って下さって、その時点で凹んでいたことも忘れて、1つでも多くのことを学ぼうとルンルン気分でした。
授業を見学していると、やはりまず先生が楽しそうだと感じました。
内容は中級から上級にと言うコンセプトだったので、決して簡単なものではありませんでした。
それでも「楽しいですね!」と言う言葉を投げかけ、体を使って全身で教える先生の姿は、正直笑えました。笑ったのは悪い意味ではありません。先生が楽しんでいるのが私にも伝わってきたからです。
韓国語と日本語は確かに似ていて、日本人学習者にとっては最も学びやすい言語が韓国語なのは研究でも明らかになってはいるものの、似ているばかりに勘違いすることも多いです。
レベルが高くなればなるほど、その微妙な違いに苦戦します。
日本人学習者は真面目な方が多いので、ポイントを掴んで効率よく学習する方法を知らないまま、たくさん勉強すればいいと思い、追い込まれれば追い込まれるほど勉強をしなければいけないと言う概念に縛られているように感じます。
その悩みにも前田先生は親身になり、リラックスできるようにアドバイスされていました。
常に楽しもうと言う姿勢で先生は語っていらっしゃいました。
もしチャンスがあるならば、他の先生の授業を聴講してみるのも良い勉強になると思います。
研修会とは全く違うものを感じられると思います。
私はまた元気をもらい、ますます邁進したいと思います^^
この大嫌いな夏が早く過ぎることを願いながら…