通信194 朝鮮語教育学会に初参加

【週刊ハンガンネット通信】第194号 (2016年7月20日発行)

「朝鮮語教育学会に初参加」

吉川寿子

会員の皆さま アンニョハセヨ?
大阪は梅雨も明けて、本格的な夏の始まりです。

さて、約1ヶ月前になりますが、京都女子大学で開催された朝鮮語教育学会の第70回例会と分科会に初めて参加してまいりました。

学会とは、基本的に大学で教えてらっしゃる先生方の行かれるところという認識でしたので、とても敷居が高かったのですが

阪堂千津子先生に誘っていただいたので、思い切って参加したところとても実り多かったので、簡単にレポートします。

午後からスタートする例会の前に午前中はテーマ毎に分科会が開催されるとのことでしたので
類似表現分科会に参加申請をさせて頂きました。

テーマは

“-길래” “-기에” と違いについて

で、いろんな例文を参考に、どのように違いを説明したらいいのか参加されている先生方で、意見を出し合います。

どちらも理由を表しますが、上級表現なので、なかなか説明が難しいです。

今回、私はこの分科会に初参加でしたが、世話人をして下さっている
金京子先生は、このテーマを3回も掘り下げて、たくさんの論文や様々な例文を元に、資料をご準備くださり、ありがたかったです。

後続節に未来形が来たらおかしい、という話から、未来形とはなんぞやという話にも展開し

-려고 하다  / -ㄹ 거다

の違いにも言及し、文法の意味的には未来かもしれないけどモダリティ(話者の心情)の面に着目する必要性の話

引用形のあとの後続節のパターン分析等、多岐にわたりました。

学生さんに教える際と、市民講座で社会人に教える際に飛んでくる質問の違いなどあれこれ議論は続きました。

上級表現なだけに、単文よりも複雑な構造を持つ文章のほうがしっくりくる表現のようで、奥が深いです。

今回参加できなかったのですが、他の分科会も、とても面白そうでした。

会長の長谷川由起子先生をはじめ、ハンコン、ハンセミでも何度もご一緒させていただいている先生方がいてくださったので緊張しましたが、とても心強かったですし

世話人の先生方をはじめ、皆さまとても気さくに声をかけてくださってとてもありがたかったです。

午前中の分科会だけでも、私にとっては充分すぎる濃密さではありましたが

午後の発表も今後の作文指導に参考になる、とてもありがたい内容でした。

作文の誤用分析と、日韓表現のズレについての、とても充実した内容の発表とその後のディスカッションの熱さに圧倒されました。

大学で教えていらっしゃる先生方のスピード感と迫力!

今回は約50名の先生方が参加されたそうで、大盛況でした。

こんな熱い討議の末に論文や参考書が出来上がるのですよね。すごく勉強になりました!

内容もとても実践的でわかりやすかったので、今後のレッスンにしっかりといかしていきたいです。

自分の中でまた新しい目標が生まれた1日でした。

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