【週刊ハンガンネット通信】第213号 (2016年12月26日発行)

確定申告の準備を始めましょう

伊藤耕一

今年もいよいよ、あと数日となりました。
私を含め、個人で教室を主宰している方は年末で決算を迎えますね。
そして確定申告の時期へと時は移って行きます。
皆さんは準備万端でしょうか?

個人事業を行うに当たっては、税務、会計の知識を知っておくことはとても重要です。
私の本業は経理なのですが、個人で教室を運営するに当たって、最低限押さえておくと良いのではないかと思う経理、税務、会計の項目について書いてみたいと思います。

日常の経理処理

①領収書を整理して保管しましょう
日々の教室運営では、さまざまな経費が発生し、その都度支払ったり、毎月の引落しで決済したりする費用があるかと思います。
領収書は「日付順」に「費目」ごと整理しておくと、確定申告の時に慌てずに済みます。
また、ご自宅の一室を教室として使う場合、ご自宅で発生する経費のうち(家賃、電気代、修繕費、持ち家でローンのある方はローンの金利分など)一部を事業の費用に計上することができます。
経費の一部を算出するには、教室に使う部屋の面積を家全体の面積で割り返した率を掛けるなどして計算します。
あと、研修や自己啓発のために支出した経費(書籍代やセミナー代など)、商談や打合せに支出した経費(飲食費など)も、事業に関連する内容ならば費用に計上できます。

②収入を記録します
1年間に生徒さんから受け取った受講料や教材費を、いつ、誰から、いくら受け取ったかたを記録しておきましょう。

③費用として一括処理ができない場合があります
30万円以上の備品など償却資産は、全額をその年の経費とすることができません。
例えば自動車を買って、教室までの移動手段として使っている場合、購入代金を税法で定められた年数で割り返した金額(車の場合は5年なので、5分の1)のみをその年の費用(減価償却費)として計上することができます。

白色申告と青色申告

④白色申告
上記①から③までの計算で出た金額を根拠に「①-②-③」で求められた金額を申告すると、白色申告事業として扱われます。
メリットは計算が簡単であること、デメリットは赤字の場合マイナス分が0円に繰り上げられてしまうことです。

⑤青色申告
あらかじめ「青色申告の届出」を行って、上記①から③までの計算を「複式簿記」の方法で記帳し決算書を作成し、求められた金額を申告すると青色申告事業として扱われます。

メリットは税金が軽減される青色申告特別控除を使えること、赤字の場合マイナス分を翌年以降に繰り越せること、デメリットは手間と知識が必要な「複式簿記」の方法で記帳しなければならないことです。

注意する点は12月と1月をまたいだ期間の収入の計上方法です。
例えば、10月から3月までの6か月分の受講料を10月に受け取った場合、その全額を今年の収入にすることができません。
仮に月額20,000円、6か月分の12万円を一括で10月に受け取った場合、6万円は今年の収入、あと6万円は「前受金」として処理し来年分の収入としなければなりません。
逆に、例えば、12月から3月までの4か月分の受講料を3月に受け取る予定の場合、12月分は「未収入金」として今年の収入としなければなりません。

費用も12月と1月をまたいだ期間で払っている場合は同様に「前払金」として処理します。1年払の保険料等が該当します。

青色申告は計画的な準備と少しの手間が必要ですが、まずは白色申告で正確に記帳する習慣を付け、慣れてきたら青色申告に移行すると良いのではないかと思います。

クリスマスが終わり、新年を迎える準備に皆様お忙しいことかと思います。
新しい年が皆様にとって実り多く素晴らしい年になることをお祈りします。
来年もハンガンネットをよろしくお願いいたします。