通信240 授業研修がいま熱い!

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【週刊ハンガンネット通信】第240号 (2017年8月8日発行)

授業研修がいま熱い!

阪堂千津子

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学校の教員が休みに入る7月末から8月は、研修シーズン。

やることは山のようにありますが、やっぱり研修は楽しい!

今回はこの夏、私がこれまでに行ってきた研修についてご紹介します。

まず、7月週末に「めやすマスター」1泊2日のワークショップに行ってきました。第2言語習得論をベースに考えられた「5×5」という教授法のワークショップです。

「5×5」とは学習者に教師が語彙や文法を、単純に提示するところから学習者自らが学習したことを応用できるまでの過程を5レベルに分けて段階的に教えていく教授法です。

セミナーではまず、理論的基礎となる第2言語習得論と「5×5」の講義を聴いたあと、グループごとに分かれてそれぞれ「5×5」を基礎にした授業案を作成しました。

スペイン語、フランス語、日本語、韓国語、などの言語別にわかれてグループワークを行いましたが、韓国語チームは参加者が多く、2チームになりました。教授法に対する韓国語の先生方の関心が、どれだけ高いかがわかりますね。

ところで、授業案は2日がかりでやっと完成できました。

最初はこんな教案に時間をかけずにさっさと説明したほうがわかりやすいのでは、と思いましたが、実際に自分で「5×5」でスペイン語やフランス語を学習してみて、なるほどここまで丁寧にやってもらって初めて理解できるのだという学習者の気持ちが納得できました。教師は自分ができるから、つい簡単だと思いがちですね。

このセミナーのキーワードは「明示的」と「暗示的」だったように思えます。

今回、何度も強調されたのは、

学習者にたいする「はしごがけ(順序だったステップづくり)」です。学習者が自分の能力を駆使して自ら「発見」できるように、語彙や文法は時間をかけて「暗示的」に教えなければならない、ということです。

どうしても教師は一方的に「明示的に」与えたくなりますが、結局のところ、与えられた知識は持続しません。単語も文法も、十分なインプットを与えられてはじめてアウトプット、つまり使用することができるのです。

しかし、実際の教室は時間やカリキュラムなど制約が多いので、そうした環境の中でどれだけ今回の教授法が実現できるか、というのが今後の課題だと思いました。

もう1つは「獲得型教育研究会」の主催する夏季特別セミナーです。

「獲得型教育」とは簡単に言うと、

①「学習者が全身で学ぶ場を提供」し、

②与えられたのではなく自ら知識を獲得していく「自律的学習者となるよう援助する」教育で、

③「数々のアクティビティを通して行う」授業のこと、です。

こちらは100人を越える現場の先生(や学生さん)があつまって、実際に体を動かしながら理解するワークショップが行われました。

私は初心者向けの「ウォーミングアップ70の技法」と「インタビューからプレゼンテーションへ」というワークを選択しました。

「インタビュー」のほうは、1人をインタビューし、そこで聞いたことをドラマで再現したり、レポート番組仕立てにして発表する、というワークショップです。インタビューの切り口によって内容が違ってくるので、他人の表現のしかたを学ぶことによって、より多角的な視野を獲得することができるようになります。

それにしても皆さん教員のせいか、即興力、表現力がものすごい!あっという間に課題をこなしてしまうのです。自分の表現力や融通性のなさを実感した1日でした。

あ~、もっと勉強しないとな~

研修では、他のセミナーで顔を合わせたことのある先生方も結構いらっしゃいました。縦断的にこうして知り合いに会えると、なんだか仲間意識が芽ばえて、喜びも2倍になりますね。

まだまだ9月まで研修シーズンは続きます。

普段と違って、平日の朝から開かれているセミナーも多数あります。みなさんも暑い夏に自宅にとじ込まらず涼しい研修室で新しい出会いと熱い時間をすごしてみてはいかがですか。

間違いなく、次の日の授業から、変化が生まれますよ!

 お知らせ

先日、立命館で行われる「めやす評価」のセミナーの案内をさしあげましたが、似たようなセミナーが告知されました

*「見える評価」で授業が変わるさら

アクティブラーニング型授業に使えるルーブリックを用いた見える評価を具体的に学ぶ

・9月3日 10時から15時まで、渋谷で行われます。

・講師 藤牧朗先生(目黒学院)。・5000円(ペア参加だと500円OFF!)

「見える評価」とはパフォーマンス評価のことも取り上げられるのではないかと思いますが、詳細は「一般社団法人 Teachers Lab.」で検索してみてください。