【週刊ハンガンネット通信】第245号 (2017年9月18日発行)
私の韓国語講師奮闘記15: 学んだ韓国語を活用できている?
宮本千恵美
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最近知り合いから韓国語を習っていると言う1人の生徒さんと知り合いました。
その生徒さんは60歳以上のお年でありながら、この年でこんなに語学にはまったとは自分でびっくりするくらいだと話しながら、自分がどれほどはまっているのかを私に話してくれました。
以前自分の生徒の中でも御歳70歳オーバーの方がいたぐらいなので、学習者の年齢の幅も広いと感じます。
その出会った生徒さんは、私と出会えたことを非常に喜んでいました。
何故かと言うと、それは韓国語を話せる相手ができたからだと言うのです。
教室の先生は韓国人講師らしいので正直申しますと、私よりはネイティブと話すチャンスがあるとは思うのですが、どうも授業の内容的なものが合っていないのか、何か未消化的な感覚がある様子。
何よりも話さないと上達しないと思っているらしく、使うことにとても渇望していました。
確かに教室だと他の生徒さんもいるので、自分だけが話し続けるのは難しいとも思います。
私自身も教えながらではありますが、ふと感じることがありました。
殆どの教室は週に1度通う程度で、日本で韓国語を使う頻度は皆無に等しい。
ドラマをたくさん観ているとしても、言葉のキャッチボールはできない。
言葉を使う環境とは程遠いのが今の日本の語学の現状ではないかと思うのです。
そして私自身も生徒達の学習意欲の向上の一環として、またレベルチェックとしてテストを進めてはいました。
しかし試験を重視しすぎて、本来語学を何のために学ぶのだろうかと思ってしまいます。
何のために語学を学ぶのかということに対しての答えは、人それぞれ思いや考えがあったとしても目的は1つなのではないかと思うのです。
「海外ドラマDVD英語学習法: 日本で、自宅で、一人で、ここまでできる!」(著者: 南谷三世)
この書籍の中に語学を学ぶ目的を明確に記してありました。
―何より大事なのは、相手に通じる英語を使うことです。英語は日本語を理解しない人と意思の疎通を図るための道具なのですから、相手に通じなければ意味がないのです。―
せっかく学んでいる語学を使うことができない・・・この生徒達の悩みに私も答えたいのですが、これは本当に難しい問題だと思います。
先日民団のお祭りに参加させていただいた際にも、生徒達に目の前に居る韓国の人たちに話しかけてみてはどうかと促しました。
しかし日本人特有の間違えたらどうしよう意識が働き、全く話せない・・・授業を活かす場があっても活かしきれていません。
生徒側の意識も変わらないと、学んだことを活かすことは難しいと感じました。
私は今は講師をお休みしておりますが、たまに学習者から悩みを聞くことがあります。
話したくても話せない、話すことが恥ずかしいなど、お悩みに対して先生方はどのように解答されているのかお聞きしてみたいです。