通信246 学んだ言葉を活用すること

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【週刊ハンガンネット通信】第246号 (2017年9月25日発行)
学んだ言葉を活用すること
吉川寿子
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アンニョハセヨ?
早いもので、今年も残すところ100日を切りましたね。
前回のの宮本先生の書かれた通信の中で
「言葉は相手に通じなくては意味がない」
「学んだ韓国語を活用できる機会」や
「間違いを恥ずかしがって話せない学習者」についての内容がありましたので、個人的に授業をしながら感じたことを書いてみます。
私も個人で教室を10年以上やってきて、いろんな学習者さんと出会いました。
学習動機は、本当に人それぞれですし、中上級者が増えるにつれてどんどんと要求度も上がってきています。
うちの教室は大阪という土地柄か、物おじしない積極的な方が多いですが
「韓国語で話したいけど話せない」方も、もちろんいらっしゃいます。
前回の通信で宮本先生が生徒さんに、民団のお祭り等でせっかく韓国の方がいらっしゃるんだから何か話しかけてみたら、と
促してもなぜ話しかけられないのかと書かれていました。
その理由を分析すると、下記2つが大きなハードルなのだと感じます。
1.間違えることが怖い
2.何を話しかけたらいいのか、わからない
1の間違えることが怖いの正体は
通じない、笑われる、馬鹿にされる恐怖ですね。
講師は学習者のミステイクを嘲笑ってはいけないのだと肝に銘じておりますが、併せて、母国語と同じレベルで表現できるわけはないのだから、言いたい内容のハードルを下げることを提案しています。
伝えたい内容の本質を考える。つまり、何が言いたいのか、そこを踏まえたシンプルな表現からでいいと伝えること。
結論から伝えるなど、シンプルな内容でも
しっかりと伝わる経験を積んでから表現を増やしていけばいいということを伝えるだけでも、ぐっと発話は増えるように思います。
言葉を学ぶ動機は、学んだ言葉が通じた時の喜びというシンプルなところから発しているケースが多いので、そのあたりを大切にしていきたいと思っています。
2の何を話題に話しかけていいかわからないについては相手の持ち物や服装から話題を探してみる、出身地を聞いてみるなど
韓国語とは関係ないですが、相手に関心を持つことから始めてみてはどうかと提案してはいかがでしょうか。
私自身も韓国へ旅行した際、日本語の書かれたものを持っていると、それを糸口に日本語を勉強している韓国の方からよく声を掛けられて親切にしてもらっていて、とてもありがたいです。
少し話は飛びますが、今までいろんな授業リクエストの中で大学のAO入試や大学生の交換留学選抜試験の面接対策をしたことがあります。
面接試験、というともちろん緊張しますが
「会話レッスン」の延長線上に捉えて、録音を交えての発音指導と答えるべき内容の準備、アイコンタクト、受け答えに必要な練習を重ねた結果、それぞれ別の生徒さんでしたが見事に合格された時は本当にうれしかったです。
高校生、大学生さんたちは必修科目等の外的動機が大きいですが、市民講座を受講される社会人学習者さんは、個々の内的動機によります。
そのリクエストにこたえているうちにレッスンメニューが増えたり使うツールが増えています。
現在は、複数の方にご依頼いただいて通訳案内士の面接対策準備をしています。私自身が合格したのはかれこれ20年前なので、当時と仕組みが大きく変わっていますが
勉強した言葉を活用、パフォーマンスしていく能力を問われる試験です。
学習者さんの実力を十分に引き出せるよう、私も一緒に楽しみながら伴走していきたいです。
教室の生徒さんが最高のスパルタ教師である、と感じながら講師業を続けています。