【週刊ハンガンネット通信】第315号 (2020年4月6日発行)
オンライン
伊藤耕一
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コロナウィルスの影響は様々な場所に出ていますが、大きな影響が及んだ分野のひとつが「通信」ではないでしょうか。
人間と人間が意思疎通を図ろうとした時、原始時代から考えてみると、大雑把にこのように推移してきたように思います。
「身振り手振り」⇒「接触(握手やハグやキスなど)」⇒「音声」⇒「言語」⇒「文字」と進んできて、紙が発明された後に文字を持っていた文化圏では「文字」が圧倒的な地位を占めるようになり、電波を使えるようになると「モールス信号」のような通信ができるようになり、やがて電話で話せるようになり、ファクシミリで文字を送ることができるようになり、インターネット通信が広がると、まずはケーブルを介した電子メールや小容量の写真を送ることができるようになり、無線通信技術が確立すると、携帯電話やWifiで小容量の音声や画像や文字を伝えられるようになり、無線通信の容量が拡大したところで写真や動画を送ることができるようになり、無線による双方向通信ができるようになるとSkypeやZoomやHangoutのようなものを使ってほぼ同時に音声と映像によるコミュニケーションができるようになった。現在までの通信の発達はこんなところでしょうか。
音声や画像や即時性の質の改善は今後も進むことが予想できますが、あと数年すると想像もできないような技術が生まれてくるかも知れません。
SkypeやZoomやHangoutがそこそこ使えるようになったこの時期にコロナウィルスが蔓延して、図らずも「実際に顔を合わさなくても、そこそこのレベルのコミュニケーションができる。」ことが証明されつつあるように私は感じています。
昨年までは、遠隔地勤務や在宅ワークなど、実施が可能ではあったものの、特殊な業種や特殊な設備のある組織でなければ実現不可能と思われていた(少なくとも私は思っていました)が、通信環境とパソコンさえあれば、一定のレベルの仕事は人々がオフィスに集まらなくてもできることが分かってしまいました。私の会社でも在宅勤務が始まっています。
教育の分野にもこれが及びつつありますね。
2月の大阪ハンセミでは初めての試みとしてオンライン参加に取り組みましたが、セミナーなどはオンラインでも十分に開催できることを体感しました。
また、コロナ後の中国では学校の授業がオンラインで行われているとの報道があります。
オンラインで授業を運営されている先生方も多いかと思いますが、今年のこの状況は、後世の歴史では「革命」と表現されるのではないかとさえ思うようになりました。(少し大げさかも知れませんが。)
日進月歩のオンラインシステムの進歩に取り残されないようにして行きたいと思う今日この頃です。