通信330 「動詞と形容詞の区別」 伊藤耕一

【週刊ハンガンネット通信】第330号 (2020年8月25日発行)

動詞と形容詞の区別
伊藤耕一
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韓国語を勉強し始めた頃のことを思い出して、書いてみたいと思います。
今回は動詞と形容詞のことです。

韓国語の動詞と形容詞の原形は「-다」で終わり、辞書を引く時にはこの形で調べることになります。
母語話者でない立場の学習者が辞書を引く時には、活用された形から原形を想像します。
語幹を取り出して「-다」を付ければ、ほとんど原形になるので、辞書を引くときに苦労した覚えはあまりありません。

その一方で、母語で文章を考えてそれを外国語で表現しようとする時には、次のように考えて辞書を引いていたような気がします。
①母語で文章を考える。
②母語の用言が動詞なのか形容詞(又は形容動詞)なのかを判断する。
③その判断に基づいて、辞書で該当する単語を探す。(話すときは頭の中で探す。)
④複数の選択肢がある時には、例文を見て見当を付けて使う単語を選ぶ。
⑤規則活用か不規則活用かに気を付けて、活用させ表現する。

韓国語の学習で戸惑ったのが「-다」という用言を活用させようとしたとき、見た目で動詞なのか形容詞なのか判断がつかなかったことです。
特に連体形で表現しようとした時、話す時には形容詞に「-는」をつけてしまうことが多々ありました。
その後、場数をこなすことで、このような間違いは起きにくくなりましたが、日本人は間違えやすいところだと思います。

日本語の用言は「動詞の原形は『う段』の音で終わる」「形容詞の原形は『い』で終わる」「形容動詞は語幹に『に』『だ』『な』を付けて3つの活用ができることを確認する」、このように形式的に区別することができます。
形式的であるが故に、日本人は形で品詞を判断しようという意識が強く働いてしまうように思います。

英語でも同じように間違える場面がありそうな気がしますが、日本語と英語が違いすぎるため、このような混乱は起きにくいように思います。
例えば、こんな感じです。
①cake 品詞:名詞、意味:ケーキ
②make 品詞:動詞、意味:作る
③sake 品詞:名詞、意味:酒(英語にとっての外来語)

形はとても似ていますが、品詞で迷うことはないように思います。

韓国語の母語話者の方は、どのように動詞と形容詞を区別しているのでしょうか?
教えていただけたら、嬉しく思います。

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