通信412 「親しみやすいお茶目な世宗が日本中に広がる」前田真彦

【週刊ハンガンネット通信】第412号 (2022年10月18日発行)

親しみやすいお茶目な世宗が日本中に広がる
ミレ韓国語学院 前田真彦
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親しみやすいお茶目な世宗が日本中に広がる

私たち「架け橋人(かけはしじん)の会」が翻訳した『世宗、ハングルで世の中を変える』がクオンから出版されました。

今まで一般の人が読める、世宗やハングル創製に関する書籍が、ほとんどありませんでした。
野間先生の一連の名著もありますが、一般向けとは言えない、専門性の高いものです。

本書の特徴は、まず、フルカラーで見やすいこと。何と言っても表紙がすばらしい。
そして構成がユニークです。各章の導入には、漫画があって、読みやすいです。世宗は表情豊かで、お茶目で、親しみやすいキャラクターとして描かれています。現代の中学生2人が、タイムカプセルに乗って、世宗に会いに行くという設定だから、読んでいてわくわくします。

本編は専門的な内容ですが、詳しすぎず、ポイントが分かりやすく書かれています。
また、朝鮮時代の文献やハングルで書かれた手紙などの資料も多く紹介され、当時の文献に触れることのない私たちには貴重な資料となります。

各章の最後には、「話の小袋」というちょっとしたエピソード紹介のコーナーもあって、「漫画」「本編」「話の小袋」という3部構成にすることによってハングル創製にかかわるいろんな事柄を多面的に紹介しています。

1万ウォン札の世宗や光化門の前の偉大な世宗ではなく、民のために心を尽くして泣き笑いする人間世宗が、日本中に広く知られれば、これほどうれしいことはありません。韓国語学習者のみなさんも学習に深みがますでしょう。

一人でも多くの方に読んでもらいたい書籍です。先生方の教室でもぜひご紹介ください。

「架け橋人の会」(2005年創設)は翻訳サークルです。
この書籍の翻訳に2年半じっくり取り組み、出版にこぎつけるまで丸3年かかったことになります。

チェッコリ主催のイベントがあります。グループ翻訳の運営、楽しさ、訳語の選択など、具体的にお話します。
「翻訳サークルから出版翻訳まで続いた道」 11月5日(土)19時~20時30分

https://www.chekccori.tokyo/mc-events/general/63654?mc_id=914

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