【週刊ハンガンネット通信】第424号 (2023年1月16日発行)
「 教科書選び」
寄田晴代
================================================
新年になったと思ったら、もう1月も中旬。早いですね。
来年度の授業に向けて、準備も始まっていることとと思います。
準備の中で私が毎年悩むものの一つに教科書選びがあります。
毎年出る様々な新刊教科書を見ては、こんなのも使ってみたい、いや、去年と同じものでいこう、などど楽しみながら悩むのです。
みなさんは何を基準に教科書を選ばれるでしょうか。
受講者によって選ぶ教科書も変わってきますが、市民講座の場合は、1.字が小さすぎないこと、2.わかりやすい説明があるもの、をまず最初に探します。
市民講座では高齢の方もたくさんいらっしゃるので、字が読みやすい大きさであることが結構大事だと思っています。(字が小さいだけでストレスになるというのは、最近私も共感できるようになってきました。)
2.については、自分で予習復習するときに、教科書に説明がわかりやすく書いてあると助かる、と受講生の方々に言われたことがあるからです。こちらとしては授業で聞く説明を書き留めればいいのでは、と思っていたのですが、授業中に聞きながら書いて、考えて、というのは結構忙しいので、メモし損なったり聞き逃したりすることもあると気づきました。
教える側としては、文法の練習問題だけでなく、聞き取り問題や会話できる活動があると嬉しいのはもちろんですが、困るのは、未習事項が何の説明もなく突然文中に出てきたり、家族のことについて尋ねる活動が出てくるときです。
以前、敬語を学ぶ課で「お父さんは何のお仕事をなさっていますか」と尋ねる練習がありました。若い学生に「お父さんに会ったことないからわかりませーん」と言われてヒヤッとしたことがあります。それ以来、何の話題にしてもデリカシーのない質問にならないか気を配るようになりました。
また、学習内容とは直接関係ないように思われますが、挿絵も私は影響を受けます。私の場合、挿絵が気に入るとそのページのフレーズと一緒に頭に格納されるのです。楽しげな挿絵があると、学習内容が難しくないように思わせる効果があるのではないかとも思っています。
それからもう一つ、重い教科書は避けたい、と思うようになりました。
お正月を迎えるたびに、注文が増える自分を感じています。