通信305 バラエティに富む発音 伊藤耕一

【週刊ハンガンネット通信】第305号 (2019年9月10日発行) バラエティに富む発音 伊藤耕一 ——————– 日本と韓国の関係が、とても残念な状況になっています。 ただ、文大統領の肉声を聞く機会が多く、 「의」の発音が特徴的で耳に残っています。 文大統領は、「의」を発音する時、「으이」のように2つの音を分離して話すことが多いように思います。 「일본으이~」といったような感じです。 私は学校で教わった時、「의」は「에」に近い音で発音することが多いと習いました。 このように発音することもあるのだなと、今更ながら発見したところです。 また、実際に話をしたことのある方で「의」を「으」と読む人がいたことを思い出しました。 その方は「의자」を「으자」と発音していました。 これは個人差なのか地域差なのか、わたくしには認識する力がありませんが、「의」の文字はかなり広い範囲の音を持っているようです。 昔の日本語は「い」と「う」と「え」の区別が地域や人によって相当に違っていたと学んだことを思い出します。 「枝」を「いだ」に近い音で発音したり、「椅子」を「えす」に近い音で発音したり、東北方言に名残があるように「美味しい」を「美味すぃ」と発音したりなど、多様だったそうです。 徴兵制施行後、軍隊の教練で薩摩や長州出身の士官がコテコテの方言で命令しても、動くことができない兵士が相当いたそうで、これはまずいということで国語の教育が共通語で行われるようになったと聞きました。 先日「マイ・フェア・レディ」をテレビで初めて通しで見ました。 ご存じのとおり、英国の下層に属する少女が下層の英語を話すのを上層階級の英語を話せるように訓練するお話です。 “today”を「トゥダイ」、 “Henry” を「エンリ」と発音したり、上品でない言い回しをしたりなのですが、それでも英語を話す人同士ではそれなりに通じるというのをうまく映像にしたなと思いました。 このようにバラエティに富む発音を聞き取ることができて理解できると、とても楽しいものですが、そんな楽しさを教えることができるようにまた勉強したいと思いました。

通信301-350 [19年6月-

301. きっかけ 伊藤耕一 302. 読解力 寄田晴代 303. オンライン授業の可能性 前田真彦 304. 305. 306. 307. 308. 309. 310. 311. 312. 313. 314. 315. 316. 317. 318. 319. 320. 321. 322. 323. 324. 325. 326. 327. 328. 329. 330. 331. 332. 333. 334. 335. 336. 337. 338. 339. 340. 341. 342. 343. 344. 345. 346. 347. 348. 349. 350.

通信301 きっかけ 伊藤耕一

【週刊ハンガンネット通信】第301号 (2019年6月10日発行) きっかけ 伊藤 耕一 ============= 先日、私の大学2年生になる息子がスウェーデンに旅立ちました。大学のカリキュラムの一環としての短期留学です。 行先は、英国、米国、ニュージーランド、フィリピン、フィンランド、スウェーデンの中から選ぶのですが、「どうして、スウェーデンを選んだの?」と、気になったので聞いてみました。 「この国々の中で将来一番行かなさそうな国だし、18歳でお酒が飲めるし、行ってみたいと思った。」とのこと。私は「スウェーデン語を少し覚えてきて、教えてね。」と言って送り出しました。 無事に到着の連絡はありましたが、その後の連絡はなし。私が26年前に初めて渡航した時もたいして連絡しなかったので、元気にしているのだろうと思っています。 私が韓国語を勉強しようと思ったきっかけは、高校2年の時にテレビで見たソウルオリンピックでした。純粋に「あの文字が読めるようになりたい。」という気持ちだけでした。 あれから30年の時が過ぎてこのような通信を書く立場になるとは、当時は思いもよらないことだったのですが、きっかけは大切だなと、いつも考えています。 韓国語を勉強してみたいと思う学習者にも、何らかのきっかけがあるはずですが、その小さなきっかけをつぶさないように忘れないようにしてあげることが大切だろうと思って教えてきました。 息子にとってのスウェーデンというきっかけは、彼の今後の人生にどんな影響を与えるのか、楽しみにしてみたいと思います。 「あの文字が読めるようになりたい。」と「この国の中で将来一番行かなさそうな国だし、18歳でお酒が飲めるし、行ってみたいと思った。」は、動機としては同じレベルですね。

通信295 お湯を沸かす 伊藤耕一

【週刊ハンガンネット通信】第295号 (2019年2月25日発行) お湯を沸かす 伊藤耕一 ================= 先日、高校生の子供の英語の宿題を見ていたら、こんな文章を英語に訳す課題がありました。 「私が、毎日お風呂のお湯を沸かして入ります。」 「お風呂」という日本の文化をどうやって訳すのだろう? 「毎日沸かす」という習慣的な行動を、ちゃんと現在形で表現できるだろうか? などと思いながら、子供が鉛筆を走らせるのを見ていました。 すると、boil という単語と hot water という単語が紙の上に現れました。 その時は「お湯を沸かす」だから「boil some hot water」で良さそうな気がしましたが、後になってよく考えると「水を沸かすとお湯になるのだから、お湯を沸かすと英語で書くと、変な感じになるな。」ということに気付きました。 「韓国語も 물을 끓이다 だから、英語も boil some water が正しいな。」と思い「日本語はこういう表現をする言語だったんだ。」などと思っていました。 その後、調べてみるとこのような用法は「結果目的語」という用法とのことでした。 https://www.alc.co.jp/jpn/article/faq/03/205.html 穴を掘る、糸を紡ぐ、ご飯を炊く、家を建てる、幸運を祈る、風呂を沸かす、などなど数多くあるようです。 このいくつかの例文を見て「あれ!」とあることに気付きました。 韓国語では「家を建てる」は「집을 짓다」、「風呂を沸かす」は「목욕을 끓이다」で良いし、英語でも「穴を掘る」は「dig a hole」、糸を紡ぐは「spin yarn」で行けるじゃないか! でも、どうして「お湯を沸かす」は韓国語と英語では不自然なんだろう? などと考えていたら、その夜は遅くまで眠れなくなってしまいました。 「お湯を沸かす」はNGだけど「家を建てる」はOK、使いこなすには経験とセンスが必要だなというのが結論で、その日は寝ました。 このような表現をうまく教える方法などあったら、知りたいものだと思いました。

ハンセミ、2月11日(月)に大阪で開催

年が明けてから、いつになく寒い日々が続きますが、皆様新しい年をいかがお過ごしでしょうか。 今年度3回目のハンセミ・ハンコンのご案内をいたします。今回は2月11日(月)に大阪で開催いたします。前半はライブ授業を2本行います。 1時間目は「友達の話を聞いて内容を理解する」というテーマで会員の前田真彦先生のライブ授業を、2時間目は「ニュース原稿を動画で発表する」というテーマで同じく会員の飯田華子先生の授業を行います。 1時間目では友達の話を聞く「インプット」に重点を置き、2時間目では友達の話をニュースとして構成し発表する「アウトプット」に重点を置き、インプットとアウトプットシナジー効果を目指します。 ライブ授業終了後、学習者の皆さんにはご退席いただき、講師である参加者の皆さんで意見交換を行いながらライブ授業を振り返ります。 後半はハンコン、今後のより良い教室運営について話し合い、情報交換の場にしたいと思います。 ハンガンネット会員でない方もご参加いただけますので、お知り合いにもご紹介いただきながら、多くの皆様にご参加いただきたいと思います。 また、ライブ授業を受けていただく学習者の皆さんも募集していますので、是非皆様の生徒や受講生の方々にもお知らせいただければと思います。 お申し込みはメールでお願いいたします。多くの皆様のお申し込みをお待ちしています。 お申込みはこちらまで。 samuguk@gmail.com 氏名、教室名、連絡先をメールでご連絡ください。悩みや課題に思っていることや現況も一言添えてください。 ハンガンネット世話人 伊藤耕一

通信289 通じなくなってしまう単語 伊藤耕一

【週刊ハンガンネット通信】第289号 (2018年12月10日発行) 通じなくなってしまう単語 伊藤耕一 ============ 先日、私が高校生の頃によく聞いていたプリンセス・プリンセスのライブがテレビで放送されていて、子供と一緒に聞いていました。 歌詞を見なくても、ほとんど歌える曲ばかりだったのですが、その後、歌詞を子供に見せたら、思いもよらない質問を浴びることになりました。 「ブラウン管」って何?「針がおりる瞬間」ってミシンのこと?https://www.uta-net.com/song/2899/ 「消せないアドレス、Mのページを指でなぞってるだけ」ってスマホにはページがないけど。https://www.uta-net.com/song/880/ ブラウン管 今、大学生の長男が保育園に通っていた頃(12年ほど前)、ブラウン管のテレビが映らなくなって、液晶テレビに買い替えたのを思い出しました。 なので、子供たちの記憶にはブラウン管のテレビがおそらくないのだろうということに気が付きました。 「昔のテレビはブラウン管で観ていたんだ」とスマートフォンでブラウン管の写真を見せて説明しましたが、ちゃんと理解したかどうかはよく分かりません。 私の世代は「ブラウン管」と聞けば「テレビ」を連想できますが、今の大学生以下の世代はこの連想ができないのかなあと、改めて思いました。 針がおりる瞬間 レコードはもっと昔に遡らなければなりません。 私が高校生だった頃が、レコードからCDに移り変わった時期でした。高校2年の時にアルバイトで貯めたお金で「CDラジカセ」を買ったので、よく覚えています。 「昔はレコードで音楽を聴いていて、レコードの溝に針をおろすと、針が振動を読み取って音を出していた。」みたいな説明をしました。 「針をおろすと、音楽が聞こえてくるまで何秒間か待たないといけなかったから、その何秒間かにドキドキしたんだよね。」今のCDやiPodでは、このようなドキドキは感じることがないですね。 消せないアドレス アドレス帳を書かなくなって、久しいことに改めて気づかされました。 私が大学生の頃まではアドレス帳を使っていましたが、その後、パソコンの中にスプレッドシートでアドレス帳を打ち直したことを思い出しました。 さらにその後は住所管理ソフトにそれを読み込ませて、今ではパソコンのソフトウェアで管理しています。 「必要でなくなった連絡先はボールペンで消したりしていたなあ。」とこちらは思わず感傷に浸ってしまいました。 きっと今の若い人たちはスマートフォンのアプリケーションか何かで管理しているのでしょう。 わずか数十年の間に通じなくなってしまう単語が結構ありそうな気がします。 思いつくところでは「ダイヤルを回す」「チャンネルを回す」「巻き戻し」「ダビング」など。今度、機会があったら、子供たちに尋ねてみようと思います。

通信283 松本ハンセミの報告 伊藤耕一

【週刊ハンガンネット通信】第283号 (2018年10月3日発行) 松本ハンセミの報告 伊藤 耕一 ============ 9月30日、松本でハンセミを開催しました。 今回もライブ授業を行い、より良い教授法について意見交換する形で企画しました。 韓国語教師参加者は7人、ライブ授業の生徒役は13人、世話人3人の合計23人の催しとなりました。 ライブ授業の1本目は阪堂千津子先生による「고と서の使い分け」でした。 고と서の使い分け まず、生徒役の皆さんを4つのグループに分けて、簡単な自己紹介をした後、二つの文章の間のブランクに고を入れるのか、서を入れるのかをメンバー間で話し合ってもらい、どちらが適切なのかを確かめるという方法で授業が進みました。 どうしてそうなるのかを、いくつかのテキストに出てくる説明を引用しながら確かめてみたり、韓国語ネイティブの参加者に確認してみたりしました。 例文によっては고を使っても서を使っても良いケースがあるのではないか、その違いをどのように学習者に説明すれば分かりやすいかといった議論が展開されました。 日本人学習者の傾向として、서を多用する傾向があり、고を使うべき場面で서を使ってしまうことに対し、「人のシルエットが変わる動詞」「知覚を表す動詞」の後には서を使うという覚え方を提案してくださり、アンケートではこの説明が分かりやすかったという感想がいくつかありました。 ただ、その一方でこの使い分けには多少の個人差があることの言及に対しては「少し分かりにくかった」という感想もありました。 最後に「むすんでひらいて」の動揺を韓国語に訳して歌うアクティビティをしました。 歌詞に出てくる「て」を訳す時に「고」になるのか「서」になるのか、手を使いながら解説した時にはすんなりと理解できたようでした。 2本目は金順玉先生による「ネイティブにとって聞き取りづらい発音ワースト3」でした。 ネイティブが聞き取りにくいノンネイティブの発音 韓国語の学習者が実際に韓国で話をしてみると通じないことがあったり、学習者と話をした時にネイティブの先生が聞き取りづらい発音があったりする現象をいくつかのパターンに分けた中から最も聞き取りづらい3つの類型についてのお話しでした。 それは「①母音/ㅓ/と/ㅗ/が入れ替わる」「②平音・激音・濃音が入れ替わる」「③パッチム(終声子音)の発音」の3つで、これをどのように直すかを実際にやってみました。 生徒役の皆さんに伝言ゲームのアクティビティをしてもらい、音としての文章が最後まで正確に伝わるかどうかを確かめてもらったのですが、うまく伝わった文章もあれば、伝わらなかった文章もあり、/ㅓ/と/ㅗ/の発音の違いを、発声時のあごの高さで比べてみるといった分かりやすい解説もあり、とても勉強になったという感想もありました。 あいにくの台風24号接近 当日は運悪く台風24号が近づいてくる日となってしまい、開催自体をどうするか世話人で話し合いました。9月30日のハンセミ終了の段階では松本が暴風圏に入らない見込みと判断し開催を決め、実際に当日の風雨の影響は小さかったのですが、鉄道の運休が予想よりも早くハンセミ終了時刻よりも前に実施されることがセミナー進行中に発表され、急遽の判断でライブ授業のみを行って終了することとなってしまいました。 ライブ授業の振り返りの議論を行い、懇談会や懇親会も行う予定だったのですが、残念な結果となってしまいました。 それでも、ご参加いただいた皆さんからは「勉強になった」「今後の授業に活かしてみたい」という声も聞かれ、一定の良い結果も残せたものと思っております。 今後もハンセミ、交流会などを予定しています。企画が決まりましたら随時お知らせしますので、是非多くの皆様にご参加いただきたいと思います。 最後に、松本ハンセミの運営にご尽力いただいた皆様、ご参加くださった皆様に感謝申し上げます。

9/30(日)ハンセミ、松本市で開催

今年度2回目のハンセミ・ハンコンのご案内をいたします。今回は9月30日(日)に長野県松本市で開催することとなりました。前半はライブ授業を2本行います。 ひとつは「聞き取れない発音ワースト3」というテーマで会員の金順玉先生のライブ授業を、もうひとつは「고と서行使い分け」というテーマで同じく会員の阪堂千津子先生の授業を行います。 ライブ授業は、実際に学習者の方を前に、授業をライブで展開していただき、効果的な教授方法や学習法について研究する内容です。 ライブ授業終了後、学習者の皆さんにはご退席いただき、講師である参加者の皆さんで意見交換を行いながらライブ授業を振り返ります。 後半はハンコン、「受講生間で理解度に差がある場合、どのようにフォローするか、その秘訣」というテーマで、今後のより良い教室運営について話し合います。進行は会員の丹羽裕美先生です。 日時は9月30日(日)の13時からです。ハンガンネット会員でない方もご参加いただけますので、お知り合いにもご紹介いただきながら、多くの皆様にご参加いただきたいと思います。 また、ライブ授業を受けていただく学習者の皆さんも募集していますので、是非皆様の生徒や受講生の方々にもお知らせいただければと思います。 お申し込みはメールでお願いいたします。多くの皆様のお申し込みをお待ちしています。 お申込みはこちらまで。samuguk@gmail.com 氏名、教室名、連絡先をメールでご連絡ください。悩みや課題に思っていることや現況も一言添えてください。 ハンガンネット世話人 伊藤耕一 松本ハンセミ開催要項

2018年7月1日現在の通信のアクセス状況

2018年7月1日現在の通信のアクセス状況(ビューア数20以上)を集計しました。 通信no 通信タイトル 筆者 20180701 068 日本人が間違えやすい面白い韓国語 伊藤耕一                  1000 124 方言で韓国語訳を考える 伊藤耕一                    190 062 トイレの水にオタマジャクシ 伊藤耕一                    159 203 名古屋ハンセミ「会話レッスン」について考えよう 吉川寿子                    149 051 韓国語で話してみる 林鳩順                    135 161 作文指導: 量を豊富にし、書くスピードを上げるには? 幡野泉                    133 220 私の韓国語講師奮闘記12: 発音について考えてみた 宮本千恵美                    125 229 私の韓国語講師奮闘記13: 日本で韓国語(外国語)を学ぶ 宮本千恵美                    119 129 […]