通信297 「実践通訳講座オンライン」開始にあたり 幡野泉

【週刊ハンガンネット通信】第297号 (2019年3月28日発行) 「実践通訳講座・オンライン」開始にあたり        アイケーブリッジ外語学院 幡野 泉================なんだか肌寒く感じる日々ですが、東京は桜が咲き始めました。と思えば、そろそろ満開になるのだとか。あれよあれよという間に、本格的な春の到来ですね。花粉症の方々は本当にお辛そうですが……。 小栗さんがリニューアルしてくださったハンガンネットのページは春真っ盛りのデザインです。 https://hangangnett.com/ さて、この春、当校では満を持して……!オンラインの通訳講座をスタートさせることになりました。 以前からお問合せやご要望を頂戴していたのですが、システムなど技術的なところでなかなか自信を持ってサービスをスタートさせることができずにいました。 学習塾などは先生の講義を流すだけでオンライン講座が成り立ちますが、語学学校は双方向、そして意思疎通が難しい外国語を用いるところからしてハンディがあります。 これまでSkypeを通じ、通常のプライベートレッスンは行っていたのですが、通訳訓練という、音声が命というような授業でSkypeその他のツールを使いこなす自信がなく、それぞれが異なるネット環境、機械環境の中、一定の質を保ちつつ授業をしなければならない…と考えれば考えるほど、実施が遠くなっていました。 踏ん切りがついたのは、良いシステムに巡り合い、これならいけそうだ思えたためです。利用にはコストがかかりますが、技術者一人採用したと思ったら、できないことではありません。 今後、うまくシステムと付き合い、良い講座を提供していきたいと思っています。状況は、またご報告いたします!

通信292 スピーチ大会の成果 幡野泉

【週刊ハンガンネット通信】第292号(2019年1月14日発行) スピーチ大会の成果 アイケーブリッジ外語学院 幡野泉 =========== アンニョンハシムニカ?前号の前田先生のメールマガジン、ミレ韓国語学院さんのスピーチ大会のご様子でした。 スピーチ大会のテーマを決め、それに沿った発表をするというのは面白いですね。ミレの受講生の皆さんの人生、人生に影響を与えた韓国語学習のこと、是非聞いてみたいです。書籍も楽しみにしています! 私も当校スピーチ大会の感想を一つ……。 当校も毎年年末にスピーチ大会を開催しますが、その多様なテーマの面白さ、味わいもさることながら、今回特に感じたのは、「発音の向上」でした。 毎年開催していると、当然「毎年出場する」方が出てきます。そういった方は、当然のことながら、年々レベルアップしているわけですが、その中でも特にそういった「常連さん」は、発音の向上が目に見えていました。 先生方もよくお分かりかと思いますが、授業の中だけで発音を矯正するのは難しい面もあります。グループレッスンだったりすると特に……。すると、どうしても妥協してしまったりもしますね。 しかし、スピーチ大会に出るとなると、お互い妥協することなく、徹底的に向上に向けた練習ができ、また、語学に必要な度胸もつき、発話に自信が持てます。 スピーチ大会の運営に当たっては、勧誘、指導、当日の運営など、大変なことはたくさんありますが、「やってみて、良かった!」という受講生の笑顔と上達を見ることが何よりの励みになりますね。

通信286 他教室とのつながりの重要性(2) 幡野泉

【週刊ハンガンネット通信】第286号 (2018年11月5日発行) 他教室とのつながりの重要性、その2 アイケーブリッジ外語学院 幡野泉 =============== 先週、金英う先生が「他教室とのつながりの重要性」というテーマで通信を書いてくださいました。他の教室の先生とお話ししたことが契機となり、教室の受講生の方と、普通では味わえないような韓国旅行に行くことにした、という素敵なお話しでした。 私もその昔、教室を運営していて悩むことも多く、まだハンガンネットのように、韓国語学校の先生と横のつながりを持てる場所がなかったころ、門をたたいたのが、現在、当校が加盟している「全国外国語教育振興協会(全外協)」です。 http://www.zengaikyo.jp/ 加盟したのは2007年です。この協会は文科省や経産省と連携を取りつつ運営していて、講師の体制や財務状況などを審査され、審査に通過すると加盟することができます。 ……というと、お堅い団体と思われるかもしれませんが、定期的に開かれる勉強会や交流会に参加すると、教室を運営している方々との情報交換ができ、とても有意義です。 この団体の良いところを2つ挙げますと、一つ目は、小規模から大規模の外国語スクールの経営者や運営者に会えることです。個人経営的なスクールから、上場企業の幹部の方にも気軽に会え、交流会では何でも聞いて、何でも話せるような信頼感があります。小さいところ、大きいところ、それぞれから学べるところは計り知れません。 それから、「全国外国語」というだけあって、自然と加盟校は英語スクールが多くなります。「英語学校は参考にならない」ということはまったくなく、むしろ逆で、運営のすべてにおいて「さすが、英語教育」と思うことは山ほどあります。「規模の経済」という言葉を以前、ビジネススクールで聞いたことがありますが、(市場)規模が大きいと、運営に好循環が生まれるため、英語のスクールには追いかけたいポイントがたくさん見つかります。 全外協に加盟してからしばらくして、ハンガンネットが発足し、こちらでも会員となりました。全外協では主に英語スクールに運営・経営の理想を見て、ハンガンネットでは、韓国語、アジア言語ならではの教育法の共有や、共通した受講生層への対応法など奥深い話ができます。 日々の運営で忙しいと、このような会に加盟する気持ちの余裕が生まれなかったりもしますが、急がば回れで、是非、参加をお勧めします。 (全外協にご興味のある方は、幡野までご連絡ください!)

通信279 大ベテランも悩む、クラスのレベル差 幡野泉

【週刊ハンガンネット通信】第279号 (2018年7月30日発行) 大ベテランも悩む、クラスのレベル差 アイケーブリッジ外語学院 幡野 ———- 猛暑の中、東京のハンガンネットセミナーを開催しました。ご参加下さった先生方、どうもありがとうございました。 金順玉先生によるライブ授業には11名の受講生役の方があつまり、スムーズで臨場感あふれる授業を体験することができました。 その後、受講生は退場し、講師のみで振り返りを行い、その後は、ハンコンということで、普段の悩みやアイデアを出し合う場を設けました。 ハンセミ・ハンコンの振り返りとして、ひろば語学院の丹羽先生が、添付のようにまとめてくださいましたので、是非ご覧下さい。 このハンコンのテーマ「受講生間でレベル差のあるクラスをどのように運営するか、その秘訣」ですが、今回のハンセミ・ハンコンについての話し合いの際に、私が提案しました。 というのは、以前、私が韓国で大変お世話になった延世語学堂の先生に、 「いちばん苦労していることは何ですか?」と聞いたときに、このことを挙げていらしたためです。 先生は語学堂で一番長いキャリアを持つ大ベテランだったのですが、その先生が、「너~무 힘들어요.」と首を振りながら感情を込めて 話されていた姿が忘れられません。先生曰く、例えば夏期講習的な1か月の単発講座等で、1級と3級の人が共存するようなクラスの担当を任されることもあるのだとか。 さすがに1級と3級は差があり過ぎますが、先生のような方でもそうなのか、と思いました。やはり、複数人数のクラスには付きまといがちな問題ですね。 ハンコン当日は、添付の振り返りをご覧いただくとお分かりのように、先生方のちょっとした機転やコツについて情報交換ができ、 有意義なひと時でした。講師の技術論あり、受講生のキャラクターや、捉え方による、という点あり、いろんなケースがあるなぁ、と思いました。 そんな現場の状況がわかるだけでも、有意義ですよね。 今後も、いろいろな情報交換ができたら、と思います。 9月30日(日)は、長野県松本市でハンセミ・ハンコンが開催されます。 金順玉先生の講義が行われ、ハンコンでも似たテーマが話されることになるでしょう。 近隣にお住まいの先生方をお誘いの上、是非ご参加ください! レポートを楽しみにしています。

2018年7月1日現在の通信のアクセス状況

2018年7月1日現在の通信のアクセス状況(ビューア数20以上)を集計しました。 通信no 通信タイトル 筆者 20180701 068 日本人が間違えやすい面白い韓国語 伊藤耕一                  1000 124 方言で韓国語訳を考える 伊藤耕一                    190 062 トイレの水にオタマジャクシ 伊藤耕一                    159 203 名古屋ハンセミ「会話レッスン」について考えよう 吉川寿子                    149 051 韓国語で話してみる 林鳩順                    135 161 作文指導: 量を豊富にし、書くスピードを上げるには? 幡野泉                    133 220 私の韓国語講師奮闘記12: 発音について考えてみた 宮本千恵美                    125 229 私の韓国語講師奮闘記13: 日本で韓国語(外国語)を学ぶ 宮本千恵美                    119 129 […]

通信277 語族について 伊藤耕一

【週刊ハンガンネット通信】第277号 (2018年7月16日発行) 語族について 伊藤 耕一 ———- 先日、このような記事を目にして、思わずブックマークしてしまいました。 https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180609-00224181-toyo-soci 語族がどのように広がったり滅んだりしてきたのか、学生時代の私にはとても興味深い話で、「インド・ヨーロッパ語族は、どう拡散したのか」は是非読んでみたいと思いました。 教室を運営していて数回を経ると、受講生の集中力が段々と低くなったり、やる気の個人差が顕著になったりすることがあると思います。 そのような表情や仕草が見えた時には、その時に授業で扱っている内容からなるべく自然に逸脱して、間接的に雑談に移るようにして、受講生の集中力を取り戻す試みをしたことがあります。 例えば、「語族」に関連した話として、こんな話をしたことがあります。 日本語と韓国語はよく似ているが、学問的には、いつ枝分かれしたのかがはっきりと分かっていない。 日本語と韓国語のほかに似ている言語はモンゴル語、トルコ語、ハンガリー語、フィンランド語と言われている。(モンゴル人力士が上手に日本語を話すのはその証左) ハンガリーやフィンランドの言葉がアジアの言葉と似ているのは、昔のモンゴル帝国の版図拡大と関係がある。 ハンガリー人の赤ちゃんには蒙古斑があり、実は人種的にもアジア系である。 もし話せる外国語を増やしたいなら、モンゴル語やトルコ語を勧める。(モンゴル人力士みたいに話せるはず) インドの言葉とパキスタンの言葉はとても似ていて、大阪弁と神戸弁くらいの違いしかない。(学生時代の先輩の話によると) でも、インド人はデーヴァナーガリー文字を使い、パキスタン人はアラビア文字を使う。(宗教の影響) インド人に道を尋ねると必ず答えてくれるが、正しいとは限らない。(インド人は質問に答えられないことをとても恥ずかしいと感じる人たち。日本人が悲しい時でも笑顔を見せようとする気持ちに似ている。全く悪気はないんだけど結果的に嘘をついてしまう。) 韓国人に道を尋ねると親切に教えてくれる。だから韓国で道に迷ったら、迷うことなく近くの人に尋ねましょう。 学生時代、宿泊先がどうしても分からなくて、近くにいた初老の紳士に道を聞いたら、親切にもホテルまで連れて行ってくれた。 話をしていくと、たいがい思いつくままに話してしまうので、最後は語族と関係のない話になってしまうことが多いのですが、話しているうちに受講生の目がこちらに向き、集中力がよみがえってくるので、頃合いを見て授業に戻るようにしていました。 自分の学生時代を思い出してみると、こういう雑談の多かった先生のことはよく覚えていて、雑談を思い出すと、それを引き出しに当時教えてもらったレベルの高い授業内容を思い出したりすることがあります。 この本からも、今後に使える何らかの新しいネタを見つけられるのではないかと思っています。 受講生の集中力が低くなってしまったような時、雑談以外にも何らかの手段があると思いますが、皆様はどんな対応をされているでしょうか。 是非お伺いしてみたいと思いました。 最後に、7月29日(日)には、東京でハンセミが行われます。Twitterを使った韓国語短作文から会話レッスンへとつながる、ライブ授業とハンコンが予定されています。 ライブ授業の講師は世話人のキムスノク先生、ハンコンの司会進行は世話人の幡野泉先生です。 皆様のご参加をお待ちしています。

通信272 北との経済交流が始まったときの、語学学校の対応は 幡野泉

【週刊ハンガンネット通信】第272号 (2018年6月1日発行) 北との経済交流が始まったときの、語学学校の対応は アイケーブリッジ外語学院  幡野 泉 ———- 南北情勢に目が離せない毎日を送っています。 韓国留学時代にとても良くしてくれた友人のお祖父さんが、朝鮮戦争のときに南下してきたという方でした。日本で生まれ育った私からは想像もつかないような話をいろいろと聞き、とてつもなく大変なことは分かるけれども、いろんなことを乗り越えて、とにかく南北が終戦を迎えてほしいと、ずっと心から願っていました。 なので、本当にこの(ラストと言っても良いような?)チャンスを両国は、世界は逃さないでほしいと思います。気が早すぎるかもしれませんが、良い方向に進んだとすると、徐々に北との経済交流が活発になるでしょう。 そうすると、私たち韓国語(朝鮮語)の語学学校も何らかの形で関わっていくことになるのではないでしょうか。当校の受講生の中にはすでに、仕事の関係でこれらの動きへの対応を始めている方々も、少なからず出てきています。 例えばですが、政治や経済交流が進むとなると、北の文献を読まないといけなかったり、電話でやり取りをしたりする受講生が出てくるでしょう。そんなとき、韓国語との違いを説明したり、指導したりすることが果たしてできるのか。 きっとそんな役割を果たしていかなければならないのでは、と想像しています。そしてそれが、韓半島の融和、アジアの発展に繋がるものであるのが理想ですね。 引き続き、すべてが良い方向に進むよう祈り続けるつもりです。

通信265 AIの発達に備えつつも、変わらない地道な努力 幡野泉

【週刊ハンガンネット通信】第265号 (2018年3月26日発行)  AIの発達に備えつつも、変わらない地道な努力  アイケーブリッジ外語学院 幡野泉 ========= 先生方、アンニョンハセヨ? 都心の桜(ソメイヨシノ)の開花が ここのところすっかり3月の風物詩になっていますが、 なんとなく、「桜は4月(の新学期)に咲いてほしい」と思うのは 私だけでしょうか。 さて、先週の前田先生のメールマガジンの中で、気になるお話が いくつかありましたので、情報交換、おしゃべり的な感覚で、 書いていきたいと思います。 >みなさんの教室では、講師(スタッフ)研修はどうなさっていますか? >日々の業務(授業・事務・教材作成)だけで精一杯で、 >スタッフの教育技術の向上のための研修にまで >なかなか手が回らないのが現状ではないでしょうか。 これは耳の痛いお話ですね。最近は教材マニュアルの見直しを行うため、 定期的に講師会議を開いていますが、本来でしたら模擬授業のような 要素を取り入れながら、勉強会、研修を行うのが一番でしょう。 ただ、講師会議だけでも、普段の悩みを話しあったり、授業進行の 新たなヒントを得たりと、とても良い機会にはなっています。 >学習者の要求が多様化し、個別対応を迫られることが多くなりました。 本当にそうですね。当校ができたのは2004年のことでしたが、 開講当初は一クラス10数人で運営していました。たったの十数年で ここまで変わるか、というほど、今はニーズの多様化を実感しています。 さらには、AIの発達で今後は語学学習分野においても、何らかの影響が 出てくることは間違いありません。技術は間違いなく進歩すると思われ、 「嫌だけど止むを得ず学ぶ」とか、「ちょっと必要だから学ぶ」といった 方々の代わりはAIがしてくれることになると思います。 しかしその点、韓国語学習は情熱を持ち学習する方が多く、 「自分の言葉で語りたい、相手の言葉を気持ちをダイレクトに理解したい」 という方は一定数残ると思います。 さらには、国際社会のプロフェッショナルとしてグローバルに活躍したい、 通訳翻訳業界のトップクラスに行こう、方も語学学習を続けるでしょう。 なので、必要のない人が少なからず出てくる、というだけの話で、 語学学習がなくなる、とは私は思っていません。AIの発達により、 逆に「外国語が話せる人、分かる人」は、より一層強みになるという 側面を持つことになると思います。 >こんな時だからこそ、しっかりと講師研修を地道に続けて、 >「教えること」を考えていきたいと思います。 と前田先生もおっしゃるように、これからも変わらず、地道に語学学習に 興味のある方々のために研鑽を積んでいこうと思っています。

通信257 スピーチ大会の評価ポイントや講評 幡野泉

【週刊ハンガンネット通信】第257号 (2018年1月8日発行) スピーチ大会の評価ポイントや講評より アイケーブリッジ外語学院代表 幡野泉 ———- ハンガンネットの先生方、새해 복 많이 받으세요! お正月はどのように過ごされましたか? 早速ですが、前号の前田先生の「次のスピーチコンテストのヒントをいただきました」に続き、同じテーマで書きたいと思います。 当校も毎年、年末の時期にスピーチ大会と忘年会を兼ねた盛大なイベントを実施しています。昨年末で11回、11年目になりました。 感じたことは前田先生ととても似ていて、それは当校のメールマガジンに書きましたので、是非バックナンバーをお読みいただけたら幸いです。 http://archives.mag2.com/0000126294/20171214193325000.html また、つい数日前、第35回全日本中国語スピーチコンテストに足を運んで参りました。この大会は、わたくし幡野が中国語力アップのため、第30回と32回に出場した大会です。 最初に審査基準が発表されます。 発音 表現力 内容 質疑応答 追加事項として、 時間制限 が審査基準です。原稿を覚えている覚えていない、忘れる、つっかえる……なども残念ながら評価に入ります。 表現力に影響してくるわけですね。 当校のスピーチ大会でもまさにこのような評価軸で審査をしています。 もしこれから大会を実施される先生方がいらっしゃいましたら、是非参考になさってください。 また、自身が出場した時の審査員講評に学ぶところが大変多く、 当時のブログにまとめました。「声の質も重要なポイント」 「(発表は完璧なのに)質疑応答で普段の発音の癖が出る」などなど、含蓄に富んだお話が多かったので、 是非ご覧いただければと思います。 https://ameblo.jp/ikbridge-h/entry-11978813342.html 前田先生もおっしゃっていましたが、スピーチ大会を実施すると、運営側、指導側も大変学ぶことが多いですね。 「スピーチ大会」というと身構えてしまうので、「プチ発表会」など 何でも構わないと思います。学校の規模に関わらず、先生方もそのような場を設けられたらいかがでしょうか。