2018年7月1日現在の通信のアクセス状況

2018年7月1日現在の通信のアクセス状況(ビューア数20以上)を集計しました。 通信no 通信タイトル 筆者 20180701 068 日本人が間違えやすい面白い韓国語 伊藤耕一                  1000 124 方言で韓国語訳を考える 伊藤耕一                    190 062 トイレの水にオタマジャクシ 伊藤耕一                    159 203 名古屋ハンセミ「会話レッスン」について考えよう 吉川寿子                    149 051 韓国語で話してみる 林鳩順                    135 161 作文指導: 量を豊富にし、書くスピードを上げるには? 幡野泉                    133 220 私の韓国語講師奮闘記12: 発音について考えてみた 宮本千恵美                    125 229 私の韓国語講師奮闘記13: 日本で韓国語(外国語)を学ぶ 宮本千恵美                    119 129 […]

通信186 外国人とともに構成する韓国社会へ

【週刊ハンガンネット通信】第186号 (2016年4月25日発行) 外国人とともに構成する韓国社会へ 松﨑真日 アンニョンハセヨ? 福岡の松﨑です。 先日、韓国に出張してきました。 宿が鐘路周辺だったのですが、光化門から乙支路にかけてのここ数年の再開発は目を見張るものがあります。 大きな立派なビルが続々と竣工し、かつてランドマークであったような建物が新しいビルの間にひっそりとたたずむ感じには、時代の変化を感じざるをえません。 時代の変化といえば、韓国語母語話者の外国人の韓国語に対する許容度や外国語に対する反応にも変化が感じられました。許容度がかなり上がっているように感じるのです。 私が最後にソウルに住んでいたのは2006年~2011年なのですが、そのころは地下鉄の車内で日本語で話していると、視線をそれなりに感じたように思います。それが最近は少なくなったという印象です。10年単位で比べると確実と言ってもよさそうに思います。 特に中国から韓国に来て暮らしている人が増えていますので、一見韓国人にも見える人が外国語で話をするということに慣れたのだろうと想像しています。 また多くの人が、職場や親戚や友人に外国の人がいる時代になり、外国人の存在が当たり前のことになったことが背景にあると思います。 さて、今回の出張では、このところ調査を行っている京畿道安山市も訪ねました。ここは外国人労働者の住民比率が極めて高い地域としてよく知られています。 特に安山駅前の「多文化通り」のある元谷本洞は、約56000人の人口のうち、1万人が外国人です。さほど広い地域ではありませんが、大勢の外国人が暮らしており、さながら外国のような地域です。 ちなみに、韓国の外国人労働者を描いた映画「방가? 방가!(日本語タイトルは「バンガ? バンガ!」)」という映画がありますが、元谷洞で撮影も行われていて、ここの雰囲気がよく伝わる映画です。 安山に多い移住労働者のほかにも、結婚移民者や留学生等も増加してきています。来韓のきっかけは何であれ、長く暮らしているとそこにネットワークが誕生し、生活の基盤ができ、永住を決意するというのは、自然な人生選択のようにも思えます。 外国人とともに暮らす社会を実現するために、かねてより政府は「多文化」の掛け声を意識的にかけていましたが、最近は掛け声だけでなく実践へと重点が移ってきているようでした。それは「社会統合プログラム」と名づけられた制度です。 このプログラムを履修することで、ビザの変更等をしやすくするような制度設計になっており、韓国語の教科書のコーナーにもこのプログラムに関連した教科書や参考書が並んでいました。 安山で働く労働者の中にも、このプログラムを履修する人たちがいて、韓国で合法的に暮らし続けるための制度として外国人労働者にも関心をもたれているようでした。 今後、この制度を利用し韓国で長く暮らす人々が増加すると思われます。多数派と少数派という枠組みが組み変りはじめているのでしょう。 このようなことを、出張中考えました。

通信177 湯布院での光景から

【週刊ハンガンネット通信】第177号 (2016年1月18日発行) 湯布院での光景から 松﨑真日 アンニョンハセヨ? 福岡大学で韓国語を教えております松﨑真日です。1月も早いもので後半に入りつつあります。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。 私が福岡に来て、そろそろ3年になります。福岡がある九州には有名な温泉がたくさんあります。別府、黒川、嬉野、霧島、雲仙など有名な温泉から、それほど有名ではないところまでたくさんの温泉があります。そんな中でも、全国的にも名をはせる温泉地として湯布院があります。 先日、家族でその湯布院に行く機会に恵まれました。福岡に来て3年、ようやく念願がかなったといったところでしょうか。福岡からは湯布院までは、よく知られた観光列車「ゆふいんの森」が運行されています。私たちもこの列車に乗っていくことにしました。 当日、博多駅ホームで列車を待っていて気づいたのですが、乗客のほとんどは外国人です。印象としては、外国人観光客の比率が8割~9割といったところでしょうか。欧米の人もいますが、圧倒的に多いのはアジアの方々。韓国、中国、台湾の人びとです。 なかには乗車券のみで乗車できると思っているひともいるようでした。私の近くでは、韓国からの観光客がそのことを指摘されていました。乗れないことを知り、下車していくときの落胆した表情は忘れられません。 日本の列車予約方法は難しいですね。外国からの観光客がすぐに理解できるとは思えません。なお、当日の車内アナウンスで知ったのですが、全席指定のこの列車、満席だったようです。 博多から2時間ほど車窓の景色を眺めると終点の湯布院に到着です。湯布院駅前は観光地特有のにぎやかさがあり、旅のスタートにはぴったりです。ここから金鱗湖という小さな湖というか池まで散策するのが一般的なコースのようです。 私たちもこのコースを歩くことにしました。街を歩く人びとのおよそ半分は外国人という印象です。とりわけ韓国からの人びとの比率は高いように感じました。 列車の数も少ない湯布院で、どうしてこんなに外国人観光客が多いのだろうと考えたのですが、よく分かりません。まさか全員がレンタカー利用というわけでもないでしょうし。 しばらく行くと大きな駐車場がありました。そこで疑問がとけました。大型バスがたくさん止まってたのです。 バスを見ると、どれも韓国の旅行会社が手配したもののようです。하나 투어, 모두 투어, 여행박사など聞き覚えのある旅行会社の名前が見えます。北部九州をめぐる3日~4日のコースで立ち寄っているようです。 近年、韓国からの旅行客が増えているということはよくニュースになっています。 JTB総合研究所がホームページで公表しているデータ(2016年1月18日現在で2015年11月までの統計がまとめられています)によると、2015年9月が前年比38.6%増、同10月が48.6%増、同11月が50.5%増と月を追うごとに前年比で増加幅が拡大しています。 同様に中国や台湾、香港からの旅行客も増加しており、アジアからの旅行客は文字通り「急増」といえる状況にあるようです。 福岡の街で観察していると、ちょっと前まで話題になった「爆買い」は過ぎ去りつつある印象を受けていましたが、まだまだ観光客はたくさん来ているのですね。 湯布院のような交通がさほど便利とはいえないような場所にこれほど多くの人が来ていること、そして韓国をはじめアジア諸国からもたくさんの人が訪れていることは、ちょっとした驚きでした。現在は大型バスでの観光中心かもしれませんが、ここでの体験が評判になり、個人旅行へとシフトしていくだろうことは充分に予想できます。 福岡は日本にとってアジアへの表玄関といえますが、玄関の先には湯布院や、別府といった茶の間や応接室があったようです。玄関先での対応ではなく、家の中にまで迎え入れ、もてなすことは、日本のあちこちで交流がおきることを意味します。 経済的な面で結びつくこともあるでしょうし、文化的な交流、教育的な交流など様々レベル、様々な側面でのつながりができていくことでしょう。それが日本のあちこちで起きていく、そんな未来が垣間見えました。ドラマや映画、歌手をきっかけとした韓流の先には、やはり人がいるのではないか、そんなことを考えました。 今回の湯布院での様子を見て、これから韓国語をはじめアジア諸言語の存在感は高まっていくと確信しました。これだけ多くの人がお客さんとして来ているのですから、もてなす側が外国語を学ぶのは必然といえましょうし、人の往来が人のつながりに発展するのは自然なことです。 そんなことを感じた湯布院での光景でした。

通信151-200 [15年6月-16年9月]

no 題名 筆者 発行 151  架け橋人の会 前田真彦 6.08 152  ハンセミにご参加ください 伊藤耕一 6.15 153  朝鮮語・日本語・ハングル 吉川寿子 7.01 154  英語レッスンから学んだこと 김영우 7.06 155  小ネタ拾おう会 金順玉 7.20 156 語学の王道 金玄謹 7.28 157 授業の「型」がもたらす安心感 松﨑 真日 8.03 158 山形の熱い夏 阪堂千津子 8.11 159 私の韓国語講師奮闘記5 宮本千恵美 8.17 160 韓国語リーディングBookの活用 朴珍榮 8.24 161 作文指導。量を豊富にし… 幡野泉 9.02 162 動画で鍛える 前田真彦 9.07 163 初めて韓国に行ったときのこと […]

通信101-150 [14年1月-15年6月]

  no 題名 筆者 発行 101 私の大学入試のころ 伊藤耕一 1.20 102 断捨裏 林鳩順 1.27 103 外国語の教材 김영우 2.03 104 本屋さんとのイベント 前田真彦 2.10 105 2月22日のハンセミ 林鳩順 3.11 106 2月の大雪 김영우 3.17 107 カウンセリングは大事 前田真彦 3.25 108 韓国語と日本語の数詞と助数詞 伊藤耕一 4.11 109 コミュニケーションカードの利用を始めました 阪堂千津子 6.09 110 春学期のはじまり 林鳩順 6.16 111 国の名? 会社の名? 김영우 6.25 112 韓国語群読のすすめ 前田真彦 7.01 113 […]

通信137 あなたはバイリンガルですか?

【週刊ハンガンネット通信】第137号 (2015年2月2日発行) 「あなたはバイリンガルですか?」 松﨑真日 もう十数年前のことですが、大学院の授業で二重言語教育をテーマにした授業を受けたことがあります。 その最初の授業で、先生が私に対し「あなた自身をバイリンガルだと思うか」という質問をされたことをよく覚えています。バイリンガルであるかどうかを問うこの質問は意表をつくもので、どう返事をしたらよいものか大変戸惑いました。答えに窮した挙句、私の韓国語は決して母語レベルではないからバイリンガルとはいえないと判断し、「違うと思います」と答えました。 先生はその答えを聞くと、一瞬がっかりした表情をされました。私の答えはどうやら先生が期待していた答えとは違っていたようでした。 その後、先生から説明があったのですが、外国語のレベルについて議論はあるけれども、2つの言語を操ることができればバイリンガルと言えるのであり、「母語レベル」というのは必ずしも条件にはならないということでした。 そういうことであれば、すでに韓国で大学院に通っていた私はバイリンガルだということができます。 バイリンガルということば自体が英語由来の外来語だからでしょうか、私にとってバイリンガルという存在は別世界に暮らす人たちのようにイメージされていました。 例えば、幼少時に英語圏で育ち英語をペラペ~ラと話すことができ、私の知らない文化を持った人たちといったイメージです(私が田舎育ちのため、テレビかどこかで見たようなステレオタイプなイメージです)。それから、ちょっとしたあこがれとうらやましさが混じり、まぶしさが伴います。 バイリンガルについてそんなイメージを持っていた私は、先生の質問に対しそれほど口数も多くない自分をバイリンガルではないと判断したのです。 さて、バイリンガルということばを二重言語話者ということばに置き換えると、また印象が違ってくるように感じます。馴染み深い漢字から二つの言語を使うことができる人といったニュアンスが伝わってきます。 すると日本にも実に多くの二重言語話者がいることに気づきます。このメールをお読みになっている先生方は二重言語話者でしょうし、教室には二重言語話者のレベルにある学習者もいることでしょう。コンビニ等で流暢な日本語で応対してくれるアルバイトの外国人も二重言語話者です。バイリンガルはわれわれの周囲にもたくさんいて、特別な存在ではありません。 またこれらの事例からは外国語を学んだ先に二重言語話者があるということもわかります。外国語をはじめて学ぶとき、二重言語話者になるというところまではなかなか想像ができないようにも思うのですが、外国語は学び続けると二重言語話者にまで到達することができるようです。実際私たち韓国語教員も、かつて韓国語であれ日本語であれ、学習を経験して二重言語話者になったわけです。 となると、韓国語学習の先に韓国語バイリンガルを設定することは、(学習者が望むなら、また中・長期的な学習期間が設定できるなら)実現可能な目標であるとも思われます。 かつて自分が韓国語や日本語を習得した道程を振り返りつつ(青春を懐かしみながら!)、目の前の学習者が韓国語を自由に、また自在に使えるようするには、どの道を進めばよいか(どのような教育方針で行くか)、音声・語彙・文法などの栄養補給は適切か、コース周辺(文化)は視野に入っているかなど、いろいろ考えながら学習の過程と課程を考えることは楽しい作業になりそうです。 単語をいくつ覚えるとか、何級に合格するとかというのも目の前のハードルを明確にするという意味で短期的な目標になりますが、韓国語学習の中期的、長期的な目標として二重言語話者になることを意識することは、教員と学習者が大きな絵を共有できるというメリットになりそうです。 ところで、私自身について二重言語話者とは言えるのですが、バイリンガルだというのは憚られます。まぶしさが問題のようです。

「通信」

ハンガンネット通信はハンガンネット世話人ほかが執筆しています。執筆者名をクリックすると、その人が執筆した記事や名前の入ったページが表示されます。 池上和芳 伊藤耕一 林鳩順 임구순 金順玉   김순옥 김현근 金玄謹 金英う   김영우 朴珍榮 박진영 幡野泉 阪堂千津子 前田真彦 松﨑真日 宮本千恵美 寄田晴代 吉川寿子   2011年の創刊から最近までの目次は以下のとおりです。 通信251-300[17年11月-19年4月 通信201-250 [16年9月-17年11月] 通信151-200 [15年6月-16年9月] 通信101-150 [14年1月-15年6]月] 通信51-100 [12年9月-14年1月] 通信01-50 [11年6月-12年8月]

通信128 韓国に出張に行ってきました

【週刊ハンガンネット通信】第128号 (2014年11月10日発行) 松﨑真日   先日,韓国に出張に行ってきました。 出張中の11月1日(土)にはソウル大で学会が開かれていたので足を運んでみました。 私にとっては16年前,1年間韓国語を学んだ思い出の場所でもあります。 そんなソウル大を久しぶりに訪ねたのですが,紅葉がとても美しく目を奪われました。 私が現在暮らす福岡は温かい土地ゆえ,11月も中盤にさしかかろうという今日も緑の木々が多く見られますが,韓国は秋がすっかり深まり,冬の足音がもう間近に迫っているようでした。 桜やもみじの葉は真っ赤に燃え,イチョウの葉はこれ以上ないというほど鮮やかな黄色に染まっていました。そうだった韓国は秋こそが美しいのだと思い出しました。ついでに,私が勉強した韓国語の教科書では秋の内蔵山の話が書かかれていたことも思い出しました。 韓国に暮らしていたころ,毎年銀杏の葉の上を歩いたものでした。大学路のマロニエ公園にはイチョウの大木があり,その銀杏から落ちた大量の葉はまるで絨毯のようにフカフカに積もっていました。 勤務していた大邱大学ではキャンパスのなかにドングリの木がたくさんあり,この時期散歩をしていると,どんぐりが上から落ちてきて,足元ではどんぐりを集めているのでしょうか,リスが走り回っていました。いろんな秋の思い出が頭をめぐります。 さて,最初に述べた学会では,多文化学生への韓国語教育について議論がかわされていました。韓国では,両親のどちらかあるいは両方が韓国語母語話者ではない子どもが急速に増加しているそうです。現在義務教育年齢の子どもたちの中では既に3万人以上,3年後には6万人以上になるそうです。将来的にはさらに増えるだろうとのことでした。 ところが現在の教育システムは,いわゆる典型的な韓国の子ども,つまり両親とも典型的な韓国人であり子どもは韓国語について習得が十分に進んでいることを前提に全教科の授業が進められています。他方,現実を見れば韓国語能力が充分でないために授業についていけない多文化の子どもたちが多く存在しているわけです。教育問題でもあり,社会問題でもある,そんなテーマでありました。 政府はこの状況をこれ以上放置しない,そして今後は韓国語能力の問題によって学業不振になる子どもを出さない,つまりゼロにするという目標を掲げているそうです。両親とも韓国人という,いわゆる典型的韓国人ではないけれども,ともに同じ社会に生きる子どもであり,これからもこの社会でともに暮らす人びとなのであり,他の文化を持っているという社会の多様性という意味において重要な存在であるこれらの子どもたちが,韓国語能力を高め十分な学力がつくよう配慮する方針だとのことでした。 現在は全国の研究校でさまざまな試みが行われているようでしたが,上記の方針は末端の学校ではかならずしも共有されていないという実態もあるようでした。 理想と現実というのは,とりわけ教育の現場では一致しないことが多いとは思いますが,その方針には共感したところです。文化は違っていても同じ社会にともに暮らす人であるという価値観を大切にしたいと思いました。 冠岳山の美しい秋の風景を見ながら,教育や社会について考える一日でありました。