通信334 私の韓国語講師・奮闘記27「ひたすら続ける」 宮本千恵美

【週刊ハンガンネット通信】第334号 (2020年9月21日発行)

私の韓国語講師・奮闘記27「ひたすら続ける」
宮本千恵美
=================================================

コロナ禍、すでに10か月近く経とうとしています。
ここ最近、生徒たちの覇気のなさ、教室が暗いように感じていました。
ある生徒はやる気がないんですと、悩みを話してきました。
理由を聞くと何か特別な事柄はありませんでしたが、本人曰く「コロナ疲れ」と言っていました。
何かあるわけでもなく、この長く続くコロナ禍の生活に疲れているようでした。
他の教室もほぼそんな感じで、また韓国に行けないこともとても大きな要因のようです。

それでも今はこの難局を乗り切るしかない!
恒例の「夏休みの宿題」を今年も発令し、家で必ず1本は韓国映画を字幕で観てくること、感想を書いてくることを出題しました。
最初はなんとなく乗り気じゃなかった生徒たちも、たくさん用意してあったDVDを見ながら映画の説明を聞くうちに興味が湧いてくるようでした。
中には2~3本観たいという生徒もいます。
最近は「パラサイト」などの映画や「愛の不時着」などのドラマが、韓国好きではない人達もこぞって観ていると聞きます。
また今までとは逆の現象で日本が韓国の映画やドラマをリメイクしたりなど、韓国の大衆文化が新たに日本に浸透してきています。
韓国の脚本が良い・・・と知り合いがSNSに書いているのを見ると、なんだかこちらも嬉しい気持ちになります。

そして私自身も最近の韓国映画・ドラマを観ながら、以前観ていた内容とはまた違う新たな韓国の世界に引き込まれています。
正直・・・面白い!

今年の夏休みの映画鑑賞は、レベルアップを実感できる年でもあったようです。
3年目に入ったクラスでは3回この宿題をしてきましたが、確実に聞き取りがアップしているとか、言っていることが分かってきたと手に取るように成果を感じているようでした。
このクラスはドラマ好きがあまりいないので、授業以外は韓国語に触れる機会がありません。
ドラマが好きな生徒は普段からも観ているので成果がいつも感じられるのに比べ、このようにたまに観る生徒は成果を感じられる喜びが大きいようです。
また聞き取れるようになってくると、以前に観た映画をもう一度観たらもっと聞き取れるようになっているのではないか、だからもう一度観たい!となんとも頼もしいことを言ってくれます。

そして各教室ごとの宿題の感想文の発表では、感想も年ごとに韓国語で話すことが増え楽しそうに発表しています。
その感想を聞いて他の生徒が興味を持ち、その映画を観たいと言い出し楽しみが増えていくようでした。
また映画の中には歴史的政治的背景の強いものもあり、日韓関係を知ることにも役に立っているようです。

「ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女(덕혜옹주)」を観た生徒は、元々韓国の時代劇が大好きで、この映画を薦めたところ、興味津々に借りていきました。
今まではあまり感想をたくさん書く方ではありませんでした。
今回に関しては映画の感想から聞き取れた韓国語に関してや学んだ文法などがどのように使うのかとても理解できたと、
以前にも増してレベルアップの実感とともに充実した気持ちで映画を観たとぎっしり書かれていました。
そして感動して泣いたそうです。(私も泣きましたTT)

韓国の文化に触れてほしいと始めたこの映画鑑賞と言う宿題が、少し形になってきたように思いました。
楽しそうに感想を話す生徒たちを観てもっと楽しんでもらえるように、学習の励みになるようなことをこれからもひたすら考えていきたいと思います。

通信333 「オンラインと健康」寄田晴代

【週刊ハンガンネット通信】第333号 (2020年9月20日発行)

オンラインと気になる健康
寄田晴代
=================================================

学校の新学期が始まり、我が家の学生も登校を始めました。
長かったオンライン授業のみの自宅学習生活から、対面授業へ。
外国人のクラスメートはまだ日本に入国できず、教室に設置されたタブレットを通して
Zoomで授業に参加しているそうです。
こんな形態の授業が行われることになるとは、少し前までは考えてもみませんでした。

オンライン授業に慣れてくると、この便利さがありがたくなるのですが、
気になるのがPCやスマホを見る時間が以前より断然多くなったことです。
前回「Zoom疲れ」の話を書きましたが、Zoomを使わなくてもPCで長時間作業すること自体とても疲れます。
それが、オンライン授業の準備のためPCでの作業時間が長くなり、目が痛くなったり肩が凝ったり、これはいかん、と思うことがしばしば。

少し前にテレビで、「20分PCで作業したら20秒間、20フィート(6メートル)離れたところを見るといい」という話を聞きましたが
みなさんはどんな工夫をしていますか。
私はPC用メガネをかけたり、ノートパソコンの位置を高くするスタンドを使っています。
すると、ずっとうつむき加減だった姿勢が少し上を向くので、首や肩の疲れがマシになったような気がします。
また、オンラインで授業するときも、PCのカメラと自分の視線の高さが合うと背筋が伸びます。

このスタンドは、うちの相方が教えてくれたのですが、
使ってみて「世の中、便利なものがあるなあ」と思ったことと、
「便利なものはたくさんあるはずだけれど、自分一人ではみつけられないことがある」と思ったのでした。

情報があふれていて、検索すれば何でも調べられるはずなのに、なかなか求める情報にたどり着けないことがあります。
そんなときは、自分と同じような状況を工夫した人のリアルな体験やアドバイスがしっくりきます。

というわけで、10月11日(日)14時からのハンガンネットセミナーを準備しています。
オンライン授業の実践例とオンライン授業お悩み相談では、ネット検索では得られない、より良い授業作りのヒントになるのでは、
と思っています。
皆さまのご参加を楽しみにしております!

通信332「翻訳関連講座への関心の高まり」幡野泉

【週刊ハンガンネット通信】第332号 (2020年9月7日発行)

翻訳関連講座への関心の高まり
アイケーブリッジ外語学院 幡野泉
=================================================

ふとGoogleを開いたら、「明らかに朝鮮半島関連の歴史上の誰か」
だと思われるイラストがトップに登場しました。
本日、9/7は、詩人、金素月氏の誕生日だそうです。

さて、zoomでのオンライン授業が板についてきたり、
前回の前田先生のコラムもそうですが、このコロナ禍でいろんな
受講形態が現れているようですね。

当校では、表題のように、翻訳関連の講座への問い合わせが
増えています。

当校の場合は字幕翻訳や映像翻訳に特化した授業になりますが、
昨今のドラマブームと、コロナ禍の在宅勤務、
そして、働き方改革による副業の奨励などいろんな要素が
相乗効果を起こし、「在宅で語学力を使ってできる仕事」への
関心が高まっているようです。

「翻訳」そのものに関しては、韓国語を習い始めたときから
誰もが行なっているので、(저는 일본 사람이에요. を、私は日本人です
と訳すだけで翻訳になる、という意味)私でもできるのでは、と、
たいていの人が思うかもしれません。

字幕翻訳、映像翻訳は、専門ソフトを扱わないといけませんし、
実のところ、それを仕事とするにはこれまた大変なわけですが、
でもやってみなければわからないし、何より新しい世界を知るのは
楽しいことです。自身に足りないところを知り、
諦めずに突き進んでほしいと思います。

字幕翻訳、映像翻訳に限って言えば、その世界を知れば知るほど、
世の中の海外コンテンツは、翻訳家の皆さんの弛まない努力、
そして視聴者への思いやりに溢れていることを感じることができます。
それがわかるだけでも、価値ある講座だと自負しています。

通信331 「もっとフレキシブルにワクにとらわれず」 前田真彦

【週刊ハンガンネット通信】第331号 (2020年8月31日発行)

もっとフレキシブルにワクにとらわれず
ミレ韓国語学院 前田真彦
=================================================

オンラインで授業を実施するようになって、リアルの教室対面授業ではできなかった、フレキシブルな単発講座が可能になりました。

授業では十分に時間が取れない音読の練習など、「音読ジム」と称して実施しています。その他、発音クリニック、変則活用、発音変化、漢字語、ことわざ、四字熟語、短作文など、1回限りの単発講座をたくさん実施しています。
イベント的に特別講座としてすることもありますが、そうではなく、日常的に、授業の隙間時間に実施しています。

早朝も日中も夜遅めも、平日も週末も、フレキシブルにやっています。1回限りですので、何の縛りもありません。

内容、レベル、人数なども恣意的に決めています。受講生が集まる時もあれば、そうでもない時もあります。それでいいのだと思います。

ある受講生が、「曜日・時間が合う講座がなくて、入れる講座が少ないです」と言っていました。最近は、仕事のシフトが以前のような曜日で固定されているのではなく、フレキシブルに組まれることが多いようです。
また、家庭の事情からも、平日の日中がいい人と、夜がいい人、また週末でないと時間が取れない人など、さまざまです。早朝に設定すると、受講生が集まったりします。

受講生が集まりにくいと予想していた四字熟語はすぐに満席になったりして、驚いたこともあります。受講生のレベルや関心も多様です。

学びたい人は大勢います。オンラインで繋げることのできる人もいっぱいいます。ただ、時間やレベルが合う講座が少ないだけ。
ならばこちらも、フレキシブルにたくさん立ち上げて、時間・レベル・内容が合うものを、自由に選んでもらうプログラムをたくさん準備するのがいいではないか。

受講生は、「〇〇学院」という学院の看板にとらわれることなく、あちこち、自分の関心とレベル・時間に合うものを選んで、自由に学び始めています。

「学びの場」を提供する側として、もっとフレキシブルになって、学びの可能性を広げていこうと思います。

通信330 「動詞と形容詞の区別」 伊藤耕一

【週刊ハンガンネット通信】第330号 (2020年8月25日発行)

動詞と形容詞の区別
伊藤耕一
=================================================
韓国語を勉強し始めた頃のことを思い出して、書いてみたいと思います。
今回は動詞と形容詞のことです。

韓国語の動詞と形容詞の原形は「-다」で終わり、辞書を引く時にはこの形で調べることになります。
母語話者でない立場の学習者が辞書を引く時には、活用された形から原形を想像します。
語幹を取り出して「-다」を付ければ、ほとんど原形になるので、辞書を引くときに苦労した覚えはあまりありません。

その一方で、母語で文章を考えてそれを外国語で表現しようとする時には、次のように考えて辞書を引いていたような気がします。
①母語で文章を考える。
②母語の用言が動詞なのか形容詞(又は形容動詞)なのかを判断する。
③その判断に基づいて、辞書で該当する単語を探す。(話すときは頭の中で探す。)
④複数の選択肢がある時には、例文を見て見当を付けて使う単語を選ぶ。
⑤規則活用か不規則活用かに気を付けて、活用させ表現する。

韓国語の学習で戸惑ったのが「-다」という用言を活用させようとしたとき、見た目で動詞なのか形容詞なのか判断がつかなかったことです。
特に連体形で表現しようとした時、話す時には形容詞に「-는」をつけてしまうことが多々ありました。
その後、場数をこなすことで、このような間違いは起きにくくなりましたが、日本人は間違えやすいところだと思います。

日本語の用言は「動詞の原形は『う段』の音で終わる」「形容詞の原形は『い』で終わる」「形容動詞は語幹に『に』『だ』『な』を付けて3つの活用ができることを確認する」、このように形式的に区別することができます。
形式的であるが故に、日本人は形で品詞を判断しようという意識が強く働いてしまうように思います。

英語でも同じように間違える場面がありそうな気がしますが、日本語と英語が違いすぎるため、このような混乱は起きにくいように思います。
例えば、こんな感じです。
①cake 品詞:名詞、意味:ケーキ
②make 品詞:動詞、意味:作る
③sake 品詞:名詞、意味:酒(英語にとっての外来語)

形はとても似ていますが、品詞で迷うことはないように思います。

韓国語の母語話者の方は、どのように動詞と形容詞を区別しているのでしょうか?
教えていただけたら、嬉しく思います。

通信329 「韓国ドラマと蝸牛考」 金英う

【週刊ハンガンネット通信】第329号 (2020年8月18日発行)

韓国ドラマと蝸牛考
韓教室 金英う
=================================================
안녕하세요

지난주 있었던 お盆 휴가도 끝나고 일상생활로 돌아왔는데요, 올해는 코로나와 더위 때문에 어디에도 가지 않고 ‘집콕’을 한 분들도 많이 계시리라고 봅니다.

코로나로 인해 우리들의 생활이 많이 변했지요. 저는 이제까지 안 보던 한국드라마들을 많이보게 됐는데요, 오늘은 제가 한국드라마를 보면서 느꼈던 걸 얘기해볼까 합니다.

한동안 일본에서 인기 1위였던 드라마 ‘사랑의 불시착’. 북한말이 많이 나온 탓에 그리고 생활 모습이 실제 북한의 모습과 흡사해서 밤늦게까지 재미있게 봤던 드라마인데요. 이 드라마에서는 실제 북한에서 쓰이고 있는 말들이 많이 나오지요.

우선 북한말은 두음법칙이 일어나지 않기 때문에 주인공 이름도 ‘<리>정혁’, 일상 생활에서 쓰이는 단어들도 옛날의 순 우리말 같은 단어들, 예를 들면 ‘도넛’을 ‘가락지(반지)빵’, ‘도시락’을 ‘곽(상자)밥’ 으로 말하고 있었어요.

대사 중에서 좀 색다른 대사가 있었어요. ‘가시 어머니, 가시 아버지’라는 단어인데요, ‘가시’는 ‘다른 사람의 부인이나 자기 아내의 어머니, 아버지’ 뜻으로 제주 방언에서도 같은 의미로 쓰여요. 다만 제주에서는 ‘어머니’를 ‘어멍’, ‘아버지’를 ‘아방’으로 표현해서 ‘가시 어멍, 가시 아방’으로 표현하는게 다를 뿐이에요.

이렇게 북한과 제주에 아직도 같은 단어가 방언으로 남아 있다는 게 흥미로웠어요. 북한은 한반도의 북쪽, 제주는 한반도의 남쪽으로 서로 반대편에 있는데 말이에요. 아마도 이게 이른바 ‘蝸牛考’인게 아닌가 싶어요. 언어는 나라의 중심 부분에서 지방으로 번지듯이 확산돼가지만 수도에서 멀수록 언어의 변화가 일어나기 어려워서 옛날말(방언)이 그대로 남아 있다는 학설이지요.

그러고 보니까 경상도 방언의 ‘가시나(女の人)’의 ‘가시’도 같은 어원으로 아마도 경상도를 경계로 경상도 위쪽에서는 이 단어가 소멸되고, 경상도 이남에는 아직도 존속하는 게 아닌가 싶어요.

그리고 ‘강냉이’라는 단어도 참 오랜만에 들어보는 단어였어요. ‘강냉이’에는 ‘옥수수를 가압해서 튀겨낸 과자’라는 뜻과 야채로서의 ‘옥수수’라는 뜻이 있지요.

그런데 지금 서울에서 사용되는 ‘강냉이’는 ‘과자’를 뜻하는 게 대부분이고 야채로서의 ’옥수수’를 ‘강냉이’라고는 거의 말하지 않지요. 나이 드신 분들은 아직도 옥수수를 강냉이라고 할 때가 있지만요.

그렇지만 서울에서 먼 지방에 가보면 아직도 옥수수를 ‘강냉이’라고 말하는 사람들이 있어요. 어떻게 보면 ‘강냉이’도 ‘蝸牛考’을 뒷받침해 주는 사례가 아닐까 합니다.

지금처럼 SNS가 발달한 사회에서는 언어의 변화 속도는 어디에서든지 동시에 일어날 수 있고 그렇다면 ‘蝸牛考’ 는 단지 학문 속에서만 존재하게 되겠구나라는 생각을 해 봅니다.

通信328 「学習者が書き取りの見本にできるフォント」 裵正烈

【週刊ハンガンネット通信】第328号 (2020年8月7日発行)

学習者が書き取りの見本にできるフォント
株式会社HANA 裵正烈
=================================================
韓国語を学び始めた小学1年生の息子が、ハングルの書き取り練習をしているのですが、教材のフォントが明朝体なので、リンゴのようなㅇ(イウン)やチンアナゴのような縦棒を書いています。見本のフォントに「ヒゲ」が付いているので、それをそのまま書き写しているわけです。

実はこれには見覚えがあって、子どもの頃、私もそのように書いていたように思います。いつ「ヒゲ」が取れのかは思い出せませんが、成長しながらいろんなハングルを見るうちに、ヒゲなしの自分の字が自然と出来上がったのだと思います。一方で、そのときの自分やうちの息子が子供であることを差し引いても、初歩の学習段階では明朝体を見本にするとこういうことが起こり得るということが、教授経験のない私でもよく分かりました。

日頃生徒さんの書く文字を見ている先生方は、どのフォントのどんな文字がよろしくないか、経験的にお分かりかもしれません。独学の場合その教材のフォントがほぼ唯一のサンプルとなるでしょうから、出版社の私たちも大いに気を付けるべきですし、機会があればぜひ先生方にご教示いただきたいポイントです。

明朝体は、息子の字を見た感想(衝撃)から、やはり見本として適切ではないという思いを深めました。一方のゴシック体にはヒゲはありませんが、フォントによってはㅈ(チウッ)がウサギの口のようなシンメトリー型になっています。また、ㅎ(ヒウッ)の頭の点が立っているもの、寝ていているもの(その場合も下の棒と平行なものと斜めなもの)があります。ㄱ(キオク)も一緒に使われる母音によって、形が大きく変わるものがあります。人によって気になるポイントは違うかもしれませんが、満足できるフォントがなかなかありません。

今年の春頃、教材で使うハングルフォントについてのやりとりが他のメーリングリストで交わされていました。そのときは、どなたかが나눔 고딕を提案されたところで結論を見たようでしたが、実は弊社でも、入門書にはこのフォントをよく使っています。

「韓国語学習者がハングルを楷書で書くための見本」という観点で作られたフォントはまだないようです(あくまでネット検索の結果ですが)。漢字が必須となる日本語に比べると、韓国語は(ハングルだけなら)デザインしなければいけない文字の数はさほど多くないはずです。国立国語院でもどこでもいいので、学習者の書き取り用見本としてフォントを開発・提供してくれないものでしょうか。

通信327 「オンラインでのマイクの重要性」浅見綾子

【週刊ハンガンネット通信】第327号 (2020年7月27日発行)

オンラインでのマイクの重要性
株式会社HANA 浅見綾子
=================================================
アンニョンハシムニカ。韓国語教材の出版社、HANAの浅見綾子です。
コロナ禍で先生方も学生さんたちもオンラインで授業をしたり受けることに慣れてこられた頃かと存じます。

私自身も韓国語の授業やイベントなどにたくさん参加し、だいぶ慣れてきました。

今日は、韓国語の授業を受けていて感じたことをいくつか紹介したいと思います。

1.授業を受けていてネットの繋がりが悪いことが多々あります。先生側だったり、学生側だったり。
ネットの繋がりが悪いと先生の声が跡切れ跡切れに聞こえ、集中して聞かなければなりません。
聞こえづらい時に困るのが「◯◯氏、1番の問題を読んで答えを言ってください」と先生が学生を指した際に、「◯◯氏」の最初の一文字目が聞こえず、私が指されているのか他の方が指されているのか判断できないことです。その際一定の間ができます。先生が「◯◯氏」と言って、学生が「저요? 저요?」と確認する。
このようなやり取り、ご経験ありませんか?
このやり取りにかかる時間は数秒ですが、何度も繰り返されるとイラッとします。
このやり取りをなくすために、授業の初めに出席を取っていただき(学生10人以下の場合に可能)
その際に◯◯氏は出席番号1番、△△氏は2番、□□氏は3番という風に番号を振っていただき、
授業中に◯◯氏~と呼びかける際に画面に向かって指で「1」と人差し指で現して頂けると有り難いです。
そうすると音声が聞こえなかったとしても画面を見て、先生の指の数を確認し、自分が指されているのだと理解できます。

2.先生の声が聞こえづらい場合に、先生がマイクを使わないからだ、先生のマイクが安物だからだ、と学生が勘ぐってしまう場合があります。
仮に先生がきちんとしたマイクを使っているのであれば、少し画面上に見えるように設置されると、声が聞こえづらいのは先生のマイクのせいではなく、自分の環境の方に問題があるのでは、とクレームを言う前に先に自分の環境を確認してもらえるかもしれません。

3.会話や討論の授業の際、オフラインだった頃は、声の大きい人が話すチャンスが多く、長く話し続けられた感がありましたが、オンラインの場合はマイクの性能がよい方が声がよく通り勝つ?感じがしました。
個人的に少し高めのよいマイクを買おうかなと検討中にあります(笑)

先生方も、よいマイクを購入されてはいかがでしょうか。
ハンガンネットの先生方、オンライン授業で工夫されていることなどあれば共有頂けると嬉しいです。

通信326 「私の韓国語講師・奮闘記26 「“超”はチョー便利な言葉」」 宮本千恵美

【週刊ハンガンネット通信】第326号 (2020年7月13日発行)

私の韓国語講師・奮闘記26「“超”はチョー便利な言葉」
宮本千恵美
=================================================

中学生の時の話です。
国語の先生からいただいたハガキを嬉しく受け取った時の事、両親は
「この先生、本当に達筆だ!」
と感心していました。
私はその先生をとても尊敬していたので、ハガキをいただけるだけでも嬉しかったのですが、残念なことが1つありました。
それは達筆すぎて中学生の私には読めなかったことです。
すごい書だと言われる習字の文字が読めない、その時と同じように先生も文字は達筆すぎる故に書をたしなんでいない人にとっては難解な文字になっていました。

生徒が韓国のドラマや映画のタイトルが読めないと話してくることがあります。
韓国の習字文字で、韓国語を学び始めた人にとっては私が冒頭に書いたように難解な文字に見えるのでしょう。
漢字に比べればハングルに慣れると読めるようにはなりますが、その文字でもなんでも学ぶ側は何と書いてあるのか気になってしょうがないのです。

学生のころ、もう1つとても不思議に思っていたことがあります。
それは国語辞典に関してですが、どうしてわからない言葉を調べているのにこんなに難しく解説するのだろうか、と言う疑問を常に持っていました。
だから調べた後もなんとなく理解できているようで、なんとなくで納得させている感じで終わらせていました。
当時は比較できるほどたくさんの辞書を見る機会もなく、こんなものかなと適当に流していたように思います。

現在、自分自身が韓国語を教える立場になり、資料を作ったりこのように記事を書く際も言葉選びに非常に神経を使うようになりました。
どんなふうに書けば分かりやすいだろうか、どんな言葉が適しているのだろうか、どんな言葉を使えば格好いいだろうか、専門的に見えるだろうか?
普段使っている方言は勿論の事、丁寧な文章を心掛け、先生らしい綺麗な言葉で、とちょっと背伸びしています。

そんな中、授業中に昔感じたような疑問がふつふつと蘇ったことがありました。
初級1~2に移行するくらいのレベルの教室でのことです。
まだすべてを韓国語で説明するには不十分で、日本語の解説も必要なクラスです。
似ている単語が出る頻度も増え、その違いの説明も必要になってきました。

ある単語で私が疑問に思う単語が出てきました。
「아마도」という言葉、生徒たちも「아마」とは何が違うのかと勿論の事質問してきます。
辞書では「아마」の強勢語だとの解説、でも多分の強勢って?
日本語で訳すと、「多分、恐らく、大方」ならば、それを強く言うってどういうこと?
私自身がなんとも曖昧な気分の中で生徒たちに十分な説明もしづらく、辞書の言葉をそのまま引用しても十分な説明ができずにいました。(日韓の辞書はまだ理解しずらい解説が多いような気がします。)

そんな時生徒の一人が、
「超多分ってことですか?」
という一言に、私はハッとしました。
『・・・! 分かりやすい!(心の声)』
思わず、納得していました。

他のクラスでもこの説明をした瞬間、一瞬で理解していました。
「超・チョー」は日本では1990年代の流行語として、今でもその言葉を強調する時に一緒に使われ定着してきました。
きれいな言葉かと聞かれれば正直きれいとは言い切れませんが、説明する時にどんな言葉よりも入ってきやすいです。
私も知らず知らずによく使いますし、ことば1つで理解できる言葉になっています。

また最近では「チンチャ、それな」のような日本語と韓国語を融合した流行語があるそうで、以前はそれが英語だったと思えば、近年韓国語が若い世代に普通に浸透していることに驚きを隠せません。
ただ「チンチャ、それな」は既に古いそうで、生徒は「チンチャ、クレ(진짜 그래)」をよく使い、自分なりの言い方を模索しています。
若い人たちの感性や突発力には脱帽で、とても勉強になります。
またその気持ちが語学学習の意欲にも繋がっているのだと思います。
生徒たちの自由な発想に便乗し、私も授業でも有難く使わせてもらっています。

最近では日本の国語辞典も、解説を分かりやすく表記するように改定されてきているとニュースで聞いたことがあります。
そのニュースを見ながら、当時私が疑問に思っていた難解な辞書解説の問題も、私だけが疑問に思っていたのではなく多くの人が使いづらかったのかもしれないと思いました。

以前は美しい日本語、美しい文字で、きれいな表現でという世間一般の当たり前の常識的思考も少しずつ変化しているのかと思いました。
確かにきれいな文字には憧れますが、読めること、誰にでも理解できることのほうが大切なのではないかと思うのです。
そしていつのまにか先生としてと言うガチガチな思考に陥っていた私自身にも、柔軟性が必要だなとしみじみ感じました。