通信407 「初のZOOM単発グループレッスン」加藤慧

【週刊ハンガンネット通信】第407号 (2022年9月12日発行)

初のZOOM単発グループレッスン
加藤慧
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ちょうど一ヶ月前となる8月12日に、コリ文語学堂さんの「夏のコリフェス」にて講座を担当させていただきました。
私は、意外と知らずに通り過ぎてしまう方も多い印象の「漢字語法則」をテーマに、初中級レベルの生徒さんを対象とした講座を行いました。

大学の遠隔授業はオンデマンドで行っていたため、恥ずかしながらZOOMでのグループレッスンは初めての経験でした。
普段は長期的なカリキュラムで行うことが多いので、単発のレッスンも初めてです。
「次回」があるわけではないので、うまくいかなかった場合の挽回は難しく、終わらなかった分を次回に回して調整する、といったことも通用しません。

大学の講義がドラマのようなシリーズものの長期戦だとすれば、単発レッスンは映画のように、時間内にポイントを凝縮して盛り込まなければならないな、とプレッシャーを感じました。
例え授業はその場かぎりでも、生徒さんたちが自ら学びを広げていける、入り口となれるような授業を目指そうと思い取り組みました。

受講生の方から承諾を得て、いただいたご感想の一部をご紹介します。

◆漢字語は単語を覚える際によく出てくるものはなんとなく覚えて役に立つなあという印象でしたが、初声中声、終声でも判別できることは全然知りませんでした。先生の講座を受講できて本当に良かったです。資料も送っていただいたのでしっかり復習して語彙力アップ頑張りたいと思います。またご縁がありましたらよろしくお願いします。

◆とてもとても楽しく、あー、なるほど!と気がつく事ばかりで、あっという間でした。やはり、ネイティブの先生から習うのも、同じ日本語を母国語としている先生に習うのも、それぞれの良さがあり、必要である事も実感です。ありがとうございました。ぜひぜひまた、機会がありますように、願っております。

◆漢字語すごく面白かったです。探せば色々な言葉が見えてきそうなヒントをたくさん頂きました。ありがとうございます!あれから勉強の際に、新しく出てきた単語を見て、漢字語で教えてもらったことをヒントに意味を考えるようになりました。自分で考えるきっかけを頂いたように思えます。

このようなご感想をいただいて、お伝えしたかったことが概ね伝わったのかなと手応えを感じ、大変うれしく思いました。

一方で、普段個人のオンラインレッスンでは使用しないパワーポイントでの画面共有では、動作が重いのか、スライドショー画面だとカーソルが見えなくなってしまい、編集画面での画面共有となってしまうという反省点もありました。
もしものときのために、PDFも用意しておくなどの準備が必要だなと思いました。

また、(これは以前カルチャースクールで授業をしていた時にも感じていたことなのですが)グループレッスンの場合、対象を設定したとしても、個人のレベルにどうしてもばらつきが出るため、そうした難しさも感じました。
今回のような外部レッスンの場合は、事前にアンケートをとるなどして、レベルをしっかり把握することも必要かなと思います。

中には今回の講座をきっかけに、個人レッスンにも興味を示してくださった方もいらっしゃいました。
現在空き枠がなく、レッスンを提供できないことが大変心苦しいのですが、また受けたいと言っていただけたことは本当にうれしかったです。

今回のコリフェスを通して、大学の講義とも個人レッスンとも違った体験ができ、大変勉強になるありがたい機会でした。
学んだことを、今後の活動に活かしていきたいと思います。

通信406 「統語法」伊藤耕一

【週刊ハンガンネット通信】第406号 (2022年9月5日発行)

統語法
伊藤 耕一
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マレー語の学習を初めて数ヶ月、テキストには少しずつ文法事項も出始めました。
マレー語の語順も部分的にですが、少しずつ理解できるようになりました。

「この・その」等の連体詞は名詞の後に来る。
「私の・あなたの」等の所有格は名詞の後に来る。
「形容詞」は名詞の後から修飾する。
「〜でない」という否定詞は名詞の前に来る。

このように書いてみると理解できたようなつもりになりますが、いざ話そうとすると、頭の中が真っ白になってしまい、もう一度頭の中で作文し直してからそれを話してみるといった感じです。

大学時代の講義で、語順は「統語法」とも言うとの講義があり、「統語法をマスターすると、自然な文章を書いたり話したりできる。」という話を聞いたことを思い出しました。
この統語法(語順)はどうやって覚えたのだろうかと、ふと思い、私が今までに習ったことのある言語で「この厚い本は私の日本語の教科書ではありません。」という文章を書いてみました。
単語のまとまりごとに色分けして並べてみると、このような感じになりました。

スクリーンショット 2022-09-07 10.17.58

改めて見ると、言語によって、てんでばらばらであることがよく分かります。
一見「厚い」はどの言語も2つ目に並んでいますが、マレー語はそれ以外の言語と比べ修飾の方向が逆になっています。
「~でない」は日本語・韓国語以外は否定される語句の前に位置します。
英語・日本語・韓国語は「日本語・教科書」という並びですが、マレー語・イタリア語は「教科書・日本語」という並びです。
ここでは5つの言語サンプルしかありませんが、同じ並びになったのは「日本語・韓国語」だけでした。
でも「あちこち」は「여기저기」と逆になったりするので、おそらく言語の数だけ統語法の数があるのではないかと思います。

言語を教える立場になって考えると、「統語法の規則性」に着目することで「より効率的に教えられるのではないか」という発想が出て来そうな気がします。
しかし、おそらく私の今の実力で、マレー語の語順を「規則性」の観点から理論的に体系的にかつ網羅的に教えてもらったとしても、覚えられる自信がありません。

そこで、実際に私がどうやってマレー語の語順を覚えようとしてきたのかを思い出してみました。
おそらくですが、短い例文「この本は厚い」「この厚い本」「この本は厚くない」「これは日本語の教科書だ」「この教科書は私のものだ」といったものを繰り返し読んでは書き、音と文字で頭の中に定着させてきたような気がします。
その後「この厚い本」と「これは日本語の教科書だ」と「この教科書は私のものだ」という3つの文章を組み合わせて「この厚い本は私の日本語の教科書だ。」という1つの文章を書いている(話そうとしている)のではないかと思います。

この組み合わせ作業で活躍するのが「統語法」だろうと思うのですが、「統語法を理解したから語順を理解できる」のではなく「語順を理解したから統語法を理解できる」というのが実用的な道筋ではないかと考えるに至りました。

私の今のマレー語は、教科書を見ながら書けば簡単なマレー語が書ける(短文だけ)という段階ですが、次は教科書を見なくてもそれなりのマレー語が書ける、話せるように努力を続けたいと思います。

通信405 「いつでもここに」幡野泉

【週刊ハンガンネット通信】第405号 (2022年8月29日発行)

いつでもここに
アイケーブリッジ外語学院 幡野泉
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当校は韓国語講座だけでなく、中国語講座とロシア語講座を運営しています。

昨今のロシアとウクライナをめぐる問題でお気遣いいただいたり、
心配してくださる方もいらっしゃいますが、特に嫌がらせのようなものはなく、
ロシア語を学習する方は、何かしらの必要性があって学ぶ方が多いので、
受講生の大きな増減もありません。

アイケーブリッジを創業して20年、韓国に関しては李明博氏の竹島訪問や
天皇発言、そして近年の日韓の不仲。中国は尖閣諸島問題、ロシアに関しては
昨今の情勢などがあり、そのたびごとに報道が過熱します。

そのような報道により、「○○という国はけしからん」となり、「○○なんて
国のことをビジネスにしていて、大変じゃない?」という目を向けられます。

しかし、私には韓国にも、中国にも、ロシアも大好きな文化があり、
そして、その国の人々はただ目の前の幸せだけを求めている。
当校の韓国人、中国人、ロシア人の先生たちも、言葉と文化を教えつつ、
日本とそれぞれの国が仲良くなるように日々努力している。

韓国語、中国語、ロシア語は、日本を取り巻く近隣諸国の言語です。
近いながらの軋轢、歴史的、地理的な問題などは山積していますが、
人の往来は深く、長く、だからこそ、その国の言葉で語り合える日本の人々を
育てようという意思を持って、日々切磋琢磨しています。

これらの国々に、国々と何があっても、
「いつでもここに」アイケーブリッジはある。
20周年を迎え、そんな企業でいたいと思っています。

通信404 「TOPIK6級の先を考えよう」前田真彦

【週刊ハンガンネット通信】第404号 (2022年8月22日発行)

TOPIK6級の先を考えよう
ミレ韓国語学院 前田真彦
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K-POPやドラマを入り口にして、若い学習者がどんどん増えてきています。公教育では到底対応できない学習者の数です。
学習の場は、市民講座(民間の私設講座)が中心になっています。
市民講座(民間の私設講座)は、資格も必要なく誰でも立ち上げが可能です。オンライン時代になって、講座開設の敷居が下がりました。
意志さえあれば、だれでも「教室」「講座」「セミナー」を立ち上げることが出来るようになりました。

こんな状況だからこそ、「講師育成」「講師の研鑽」が必要です。
講師養成のための単発講座や、数か月に1回のセミナーはあるようですが、毎週実戦形式で取り組んでいるところはほとんどないのではないでしょうか。


TOPIK 5・6級以上の方々へ。
合格した後は、通訳翻訳の道に進むか、講師をめざすか。
次の目標を立てて勉強していきましょう。
通訳翻訳は今までの勉強の延長線上で進んでいけますが、
「教えること」は、語学の学習とは違う「教えるための」勉強が必要です。
私は、中高の国語教室を21年間していました。
教育実習や新任教師の研修にも長年かかわってきました。
教える経験の少ない人の陥る傾向や、その克服の仕方を知っています。
最初から教えるのがうまい教師は誰もいません。
教えることは、特殊技術ではありません。
きちんと基礎基本を学び、研修を積むと、
だれでも安定した教える技術を身に付けることが出来ます。


「教える」を体系的に、日常的に学べる場として、
ミレ韓国語学院では「韓国語教育ラボ」(オンライン+大阪教室のハイブリッド授業)
を立ち上げ、開講中です。
週に1回定番授業として実施していますが、1回単発での参加も出来ます。
毎週こつこつと基礎からきちんと学び、積み重ねていく必要があります。
80分のゼミ形式で、発言や活動の多い授業です。
月に1回90分の「メアリの会=韓国語講師の学習会」というセミナーも開催しています。
年に1回(2022年12月25日予定)「韓国語教え方検定」も実施しています。


「韓国語教育ラボ」の実際を紹介します。
「韓国語教育ラボ」では次の3本柱で授業を実施しています。
1、教育・外国語習得のための文献講読
今まで野間秀樹先生の『ハングルの誕生』『韓国語の学び方』、門田修平『音読で外国語が話せるようになる科学』など講読。
2、模擬授業、10分模擬授業(指導案付き)
3、音声添削ライブ
4、教え方検定模擬問題

1・2は輪番制で参加者全員が担当します。私ももちろんします。模擬授業が、一番力が付きます。人の授業を見て、自分もしてみることによって、本物の実践力が付いていきます。

動画をご覧ください。
https://youtu.be/a3rbRaBb27A

韓国語教育ラボは見学も可能です。
次回8月28日(日)16時~ は、章子講師が模擬授業(ㄹの鼻音化)を担当します。
講読は、藤原講師が担当し、野間秀樹先生の『日本語とハングル』をまとめてくれます。

教えることは今後ますます必要になってきます。
学習者が増え、TOPIK6級合格者が増えています。TOPIK6級合格者が、もっと積極的に「教えること」を鍛え始めると、次の若い世代の学習支援が出来ます。
発音変化の教え方、変則活用の教え方を鍛えてみませんか?
教え方によって、学習の意欲や学習効率が大きく変わってきます。


先生方へ、TOPIK6級に合格した受講生に、どのような指導をなさっていますか?
ハングル検定や通訳ガイドなどさらに上の試験の受験を勧めるのも1つの方法でしょう。
しかし試験に縛られない、次のステップとして、通訳や翻訳、教える、という領域があり、
そこまで指導できる力を我々も持たなければ、教えるだけ教えて、「はいおしまい」では、受講生の努力が実りません。
学習の目標を見失ったTOPIK6級合格者が大量に出て来ています。
韓国語の能力を生かして次にどのようなステップがあるのかを示し、その領域の学習にも関わる、あるいは一緒に学ぶ、そのようなことはできないでしょうか?

若い世代の学習者の増加と、TOPIK高級以上の実力を持った人の増加、それにもかかわらず講師育成の場がほとんどないという現実を変えていく動きを、
私たち民間市民講座の現役講師がしていかなければ、誰もしてくれません。

通信403 「フィードバック」日下隆博

【週刊ハンガンネット通信】第403号 (2022年8月15日発行)

フィードバック
日下隆博
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教育現場でもフィードバックという言葉がよく使われます。

去る6月26日(日)にハンガンネットのオンラインセミナーが開催されました。その際、模擬授業を担当したのが私でした。模擬授業では、普段通りの「笑い」にこだわった授業を念頭に行いました。せっかくですから今回はそのフィードバックを掲載します。

模擬授業では、普段教えている生徒さん6人に生徒役というものをしてもらいました。セミナー後当日すぐに、生徒さんが送ってくれた授業の感想です。

・선생님 수고하셨습니다 〜☺️
先生すごく楽しかったです✨✨さすがでございました〜👏
貴重な体験をありがとうございました🥰

・凄い先生方が見てらっしゃるのを忘れるぐらい、和やかな、いつものレッスンでしたね。楽しかったです。
まさか、***ㅋㅋ るとは想像だにしませんでした。

・선생님、お疲れさまでした~
すごく楽しくて、あと2時間くらい受けたかったです😌
準備大変お疲れさまでした。
唯一無二の先生の授業!!
貴重な経験を감사합니다m(_ _)m

・선생님 お疲れ様でした!
始まるまで凄く緊張してたのですが、先生の笑い声で気持ちが楽になって楽しく授業受けられました✨
貴重な体験ありがとうございました😊

・선생님 お疲れ様でした。
とても、緊張してしまいましたが、貴重な体験になりました。ありがとうございました!

・선생님,お疲れ様でした。
始まるまでド緊張でしたが、キンチョーの夏がでたところでワクワクしました😃
いつも通りに楽しかったです😆
ありがとうございました✨

みなさん一様に「楽しかった」と話してくれました。また、生徒役という緊張状態が私の授業の最初の数十秒で一挙にほぐれたということでした。

生徒さんらは、模擬授業終了後はオンラインセミナーから退出でしたので、私が他の先生からいただいたフィードバックを生徒さんらが知ることはありませんでした。

セミナー後のこの生徒さんらの最初のレギュラー授業では、他の先生の私の模擬授業のフィードバックを生徒さんらに話し、そのフィードバックに対する生徒さんらの感想ももらうなど、フィードバックの応酬でこの日の授業は特に絶好に盛り上がりました。

以前、私に感謝状をくれた専門学校の教え子の話をここに書いたのですが、最近、その教え子に誘われ再び食事をする機会がありました。そしてまた当時の授業のフィードバックをもらいました。教え子いわく「日下先生のように教える先生はほかにはいませんでした。ほかの先生と全然違いました」ということでした。

教え子が褒め上手とも思いますが、毎日複数の講師から教わっている専門学校生も私を唯一無二のように言ってくれるので、なんとなくそうなのかな、などと思ったりもしたフィードバックでした。

通信402「値上げの影響は本の売り上げにも」裵正烈

【週刊ハンガンネット通信】第402号 (2022年8月9日発行)

値上げの影響は本の売り上げにも
裵正烈
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最近あきらかに本の売り上げが落ちてきています。6、7月の実績をみると、自社の売り上げが昨年同時期に比べて3割は減っている感じです。

「値上げ、値上げ」とマスコミが繰り返し流し始めたのが、ちょうど同じくらいのタイミングではなかったでしょうか。「光熱費や食材費を節約することがあっても、本代だけはケチらない」という人は世の中では少数派だと思いますし、書籍代は家計が厳しくなるとまっさきに絞られるものの一つです。「韓国語学習熱の高まり」という別の要素もあるのですが、この秋・冬にはさらに値上げが続くということなので、会社の社長としては「経営上の大きな危機」と捉えています。

さて、弊社HANAは、ほぼ韓国語一本で出版活動を続けてきたこともあり、この分野ではそれなりに知られた出版社だと自負しています。そういうことから、「HANAから本を出したい」と言ってくださる方がいらっしゃいます。大変光栄なことですが、ときには「他社で出した方が売れると思うんですけど、うちからでいいんでしょうか?」と正直にお伝えすることがあります。

HANAには営業を担当する社員が一人しかおらず他の仕事も兼任しているので、営業担当の社員を二桁も抱えているような出版社には販売面で太刀打ちができないのです。全国の書店をあまねく回ることは不可能ですし、首都圏の書店に限るとしても月に1度の訪問が精一杯です。営業部員が多い出版社は、それこそ毎週のように、さらには週に何度も主要書店の店頭に現れて、棚の整理もしていきます(業界の慣習で、外部出版社の営業が店の許可を得た上で売り場の本の並びを変えることがあります)。

例えば、HANAの新刊が出るときに平積みにしてもらったとします。ところがこちらからはなかなかその後のフォローができないので、他社から次々発売される新刊に押し出されて、平積みだったものが数週間後には棚に移され、数カ月後に返品されて店頭からなくなることもしばしばです(売り場のスペースは有限なため)。もちろん平積みのときに動きがよい本などは、この限りではありませんが。

それで弊社の本でよくあるパターンが、発売直後によく売れて増刷を掛けたら、2刷以降ぱったりと売れ行きが止まるというものです。在庫が減らず「売れておかしくない本なのになぜ?」と思って調べると、書店の店頭にほとんど置かれていなかったといったことがよくあります。いくら本の内容が良くても、店頭にない本が売れるわけがありませんね。

もっと売れるはずなのに動いていない、もっと読者に使ってほしいと思う本がいくつもあるので、8月から営業社員を一人雇用することにしました。景気の落ち込みが続く最中に社員を増やすことに心配は尽きないのですが、営業人員を2倍にして一度出した本を少しでも長く多く売る。これは今回の危機への対策でもあります。

通信401「イベント販売を大切に考えています」浅見綾子

【週刊ハンガンネット通信】第3401号 (2022年8月2日発行)

イベント販売を大切に考えています
浅見綾子
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先日7月17日に、東京の東新宿に会場を借り、ハングルの森とHANAとでコラボで韓国語学習書の展示&販売会を開催しました。久々の対面でのイベントでした。

ハングルの森(http://www.hanglesup.com)はご存知の先生方も多いかと思いますが、名古屋にある韓国語教材専門のネット書店です。
韓国の語学堂の教材のみならず韓国の絵本や小説、地図などの教材ポスターなども購入可能です。

今回のイベントは、先生方に実際に手にとって見て頂きたいという趣旨で、ハングルの森は韓国輸入教材を中心に絵本や小説、エッセイなどを展示(注文を受け後日発送)、HANA(https://www.hanapress.com)は自社の韓国語教材を割引販売致しました。

このようなイベント販売は、会場手配、在庫取り寄せ(今回HANAは850冊を準備。埼玉の倉庫から車で運びます)、当日の販売人員確保(社員ですが)、販売後の売上計上、売れ残り品の在庫戻し処理(また倉庫に車で持っていきます)という作業が発生し、それ以外にも当日の釣り銭準備、サンプル本、POP、販売用袋などなどかなりの手間と人件費がかかります。たくさん売れれば儲かりますがこういったイベントで黒字にするのはかなりの大規模なイベントではないと難しいのが現実です。
それを分かった上でもHANAがイベント販売を行う理由は、売上と同じくらい大事に考えているのが実際に読者さんに会うことだからです。

会うと何がいいのか。

まず自分たちが作っている本をどんな方が購入して勉強してくださるのか実際に見られるのは純粋にとても嬉しいものです。年齢層、性別、どんな職業の方か、お話ししながら伺ったりすることもできます。
また自分が作った本を直接学習者さんに対してアピールできるのもとても嬉しい経験です。

もう一つ大きなメリットは、どんな悩みを持たれていて、どういった本を求められているのか直接聞くことができる点です。

TOPIK6級は持っているけど全然話せないです、飽き性で1冊を最後まで勉強したことがありません、文法が大好きで文法の解説が細かいものはありますか、単語が全く覚えられないんですがおすすめの勉強法教えてください、聞き取りが弱くてどうしたらどんな本で勉強すれば聞き取れるようになりますか、この本でどういう風に勉強したらいいですか、などなど。学習者さんの悩みや求められているものがそのまま企画のアイデアになります。

上記のような理由から、HANAは今後もイベント販売を行いたいと思っております。

通信400 「ババア」と「オバハン」寄田晴代

【週刊ハンガンネット通信】第400号 (2022年7月25日発行)

「ババア」と「オバハン」
寄田晴代
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ソウルから東京に引っ越してきて早くも7回目の夏を迎えています。
大阪人の私にとってこちらで未だに違和感を感じる文化はいろいろあって、今頃お盆なのね、とか、なんで黒蜜のついたところてんが売ってないの?とか、毎年つぶやいています。
今回は先日友達の発言に、これも文化の違いか!?と、驚かされた話を書きます。

「男の人ってすぐに『ババア』っていうよね」と友人は言いました。(事の真偽はここでは問題としないことにします。)
え?どんなお友達とつきあってんの?「男の人って」っていうくくり方も雑過ぎない?と言いたいのを飲み込み「へー、(東京近辺では)そうなん?」と、まずは驚きの声を出しました。
だって私にとって「ババア」とは、回し蹴りして逆さづりにして島流しにしてやりたいと思うほどの悪口です。それを乱発する人がここでは珍しくないとは!(友人の名誉のために言い添えると、彼女自身は良識のある普通の人です。)
大阪人の私には「ババア」という言葉にはあまりなじみがなく、そのせいかキツく聞こえるのです。大阪で似たようなことばといえば「オバハン」でしょうか。これも面と向かって言われるとムカッとくる言葉ではありますが、親しみを込めて冗談で用いられる場合もあります。
他の大阪の友人たちにも聞いてみたところ「『オバハン』は許せるが『ババア』は許せん」というのが共通した意見でした。また、「『ババア』と単独で言われることはまずなく必ず頭に『クソ』がつく。この場合相手は臨戦態勢である」と教えてくれた窓口相談業務を仕事としている友人もいました。
では西地域が皆そうかといううとそうでもなく、広島人の夫は「ババア」の方が馴染みのある言葉で、激怒するような言葉とは思っていないようです。
同じ言葉でも、使われる地域、言われる相手によってはインパクトが違うのですね。冗談でも使えない場合があるので、特に悪口関係は要注意だと思いました。似たような例に「バカ」と「アホ」もありますね。ふたつとも同じ意味でありながら、東京アクセントで「バカ」と言われると、大阪人は本当に馬鹿にされていると受け止めます。皆さんの地域ではいかがでしょう。
そして、韓国語でもこのように、同じ単語(やや悪口系)でも地域によって受け止められ方が違うものがあるのか気になるところです。ご存じの方がいらっしゃったら是非教えてください。

通信399 「ポストコロナの授業運営(後編)」加藤慧

【週刊ハンガンネット通信】第399号(2022年7月18日発行)

ポストコロナの授業運営(後編)
加藤慧
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コロナ禍でどのように授業運営をしてきたか、今後の展望についてなど、最近考えていることを前回から二回に分けて書いています。

前回はプライベートレッスンについて書きましたが、今回は大学の授業についてです。コロナ禍では遠隔授業としてオンデマンド授業を行ってきました。授業資料を配信し、学生が課題をオンラインで提出する形式です。動画は編集作業に時間と労力がかかりすぎると考え、教科書に解説を細かく書き込んだ資料を作成しました。この資料の評判がよく、学生の理解度・満足度ともに高いものでした。もちろんこれも大変な労力がかかりましたが、教材として自分の財産になったと感じています。

今年度より対面授業に戻りましたが、一部オンラインの形式を維持しています。解説や発音練習など、対面での効果が大きいと考えられるもののみ行い、残りの時間はオンデマンド用の資料を活用し問題演習をして、オンラインで提出してもらうかたちです。提出時にフィードバックを入力してもらうことで、コメントペーパーに記入してもらっていた頃より管理もしやすくなりました。

また、小テストもGoogle formを使って、教室でオンライン形式のまま行っています。採点と集計の手間が省けて、その分の時間を授業準備に回せるようになりました。

今後取り入れたいと考えているのは、同様の形式での期末試験の実施です。筆記試験の代わりにキーボードの入力で回答してもらうことを念頭に置き、課題提出の際に練習しています。スマホやPCでの韓国語入力ができるようになれば、今後いろいろな場面で役に立つと考えるためです。もし導入することになれば、またこちらでご報告させていただきます。

語学学習におけるオンラインの有効性はすでに様々なところで言われていますし、私のような地方在住者にとっては、いままで考えられなかったほど多くのイベントや講座に参加できるようになったという(翻訳講座を受講中です)良い面もありました。再び感染が拡大しつつあるとはいえ、ポストコロナの時代を迎えつつある今、オンラインの良さは残したままオフラインとうまく組み合わせて、最善のかたちで良い授業が提供できればと思っています。