通信322 「文法項目の提示の仕方」 ペ・ジョンリョル

【週刊ハンガンネット通信】第322号 (2020年5月28日発行)

文法項目の提示の仕方
株式会社HANA ペ・ジョンリョル
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今回は、本で韓国語の文法項目(語尾、表現、助詞など)やその訳を提示する際の弊社のルールについて書きたいと思います。もちろんこれがベストだとは思っていませんし、ちょっと悩んだのですが、改良すべき部分や整合性が取れない部分を指摘いただける機会とも思い取り上げることにしました。

■文法項目に対する約物の使い方
「約物」とは文章記号のことですが、ここではつまり、ハングルの語尾や助詞に「~」を付けるのか「ー」を付けるかという問題です。これに関しては割と簡単に考えています。

まず用言を受ける語尾や表現には半角ハイフンを用いています。つまり「用言語幹が付く場合はハイフン」ということです。例えば아/어の場合は-아/어(あるいは-아/-어)、지요の場合は-지요に、고 싶다の場合は-고 싶다になります。また、接頭辞や接尾辞の前後にも半角ハイフンを使っています。

上記以外、つまり「用言語幹以外が付く場合は『~』」になります。なので助詞에서の場合は「~에서」となります。ちなみにこの記号、全角のものは「波線(なみせん)」、半角のものは「チルダ」と呼ぶそうですが、弊社の現場では誰もそう呼ばず「ニョロ」で通っています(他の現場はこの限りでないと思います)。

なお、韓国の場合、助詞には「~」を使わず、たとえば에서は에서のままで提示するのが一般的なようです。学習書では、前に何かが来ることを明確に示せるので、「~」を使うのが親切だとは思いますが。

最後に弊社では、文法項目の日本語訳にはすべて全角の「~」を付けるようにしています。

■文法項目の日本語訳
次に文法項目の日本語訳をどう作るのかを見たいと思います。意味のことではなく形式についてです。口頭で伝えるときは問題はなくても、文章にまとめるとなると一定の決まりが必要かと思います。そういうときに辞書を参考にしようと思っても、その辞書内でばらついてることが結構あるんですね。

まず、動詞を受ける語尾・表現の訳には「する」を加えています。つまり-는 것 같다は「~するようだ」、-고 싶다は「~したい」になります。

次に、形容詞を受ける語尾・表現の訳は、日本語の形容詞と形容動詞をそれぞれ受けられる形を原則にしています。例えば-은데は「美しいね(形容詞)」「きれいだね(形容動詞)」になり得るので、「~(だ)ね」といった具合にです。

また、連体形語尾は、日本語では終止形語尾と区別が付かないので、例えば-을は「~する…、~な…」、-던は「~した…、~だった…、~かった…」のように「…」を補足しています。

2012年に出版された『標準韓国語文法辞典』(アルク刊)は弊社で編集を手掛けた辞典ですが、おおよそこのようなルールで見出し語の訳をまとめました。見出し語訳をきちんとそろえられるなら、日本語引きの索引を作ることもできます。『標準韓国語文法辞典』も「~するようだ」「~だね」のような日本語から引けるようになっています。