ネット立ち上げまで

ハンガンネットは2009年4月に設立されました。そこに至るまでの歩みを振り返り、1970年代からの日本における韓国語教育のなかにハンガンネットというネットワーク組織を位置づけてみたいと思います。

70年代と80年代の韓国語

1970年代の韓国語教育の状況を知っている人は多くないでしょう。「季刊三千里」という雑誌がありました。1975年から87年まで発行されました。当時、「朝鮮語」と呼ばれた隣国の言葉に関心を持つ人の多くが購読していたのではないでしょうか。

一般紙で韓国や北朝鮮に関する記事が掲載されるときは、政治関連のものが圧倒的に多く、74年の韓国民青学連事件に象徴されるような重苦しい記事が続きました。北朝鮮に関しては独自の社会主義路線を好意的に扱う記事が多かったと記憶します。

1977年からNHKが朝鮮語講座を開設するという、韓国語教育界にとって画期的なニュースがありました。「季刊三千里」でもNHK講座に関する記事がよく載っていました。ただし、一般社会では「朝鮮語」の人気はまったくなく、一部の人だけが隣国に関心を抱き、学んでいたのです。

70年代初め、一般書店で購入できたのは、大学書林の『朝鮮語4週間』と『朝鮮語の基礎』2冊だけでした。その後、『カドリール式朝鮮語』(語研)、『朝鮮語の入門』(白水社)が出ます。教科書や辞書の名称はほとんど「朝鮮語」を使っていました。

そういう中で、81年に出版された『朝鮮語のすすめ』(講談社現代新書)は画期的でした。同じ年に「歴史教科書問題」が起こります。

NHK講座のテキスト発行部数

80年代に入って、NHKハングル講座の開設(84年)、ソウルオリンピック開催(88年)がありました。2000年以降のサッカーワールドカップ日韓共催(02年)やドラマ・映画を中心とする「韓流ブーム」(04年から)などを受けて、日本の韓国語学習者は大学や高校等の公教育機関で着実に増加しました。

市民講座や語学学校(以下「市民講座等」)でも同じ傾向にあると思われます。その一部は、駐日韓国大使館韓国文化院が06年末に実施した調査で明らかです。

NHKのテレビ講座のテキスト発行部数は、2001年に8万部、04年に11万部、05年以降は22万部を維持しているそうです2。06年度の数値によれば、英語以外のテキストが約1450万部、英語関連が3150万部で、合計4600万部、外国語テキストの3分の2は英語ということになります。

韓国語はテレビ22万部、ラジオ10万部で計32万部、中国語はテレビ15万部、ラジオ14万部で計29万部ですから、合計部数はほぼ互角といえます(フランス語・ドイツ語が20万部、イタリア語19万部、スペイン語18万部、ロシア語8万部)。

他の語学はテレビとラジオの発行部数がほぼ同じですが、韓国語は両者の差が大きく、10万部以上の差があります3。これは「韓流」の影響とみなしてよいのではないでしょうか。

ハンガンネット設立まで

2008年8月:第2回韓国語教師研修会を大阪で開催、研修会の最終日に、その後発起人となる数名を含む韓国語講師が講師のためのネットワーク形成について話し合う。

その後、韓国語教育関連の研究会等の前後を利用して発起人の数を増やし、ネットの活動内容と運営方法等について協議を重ね、メールを通してネットの輪郭を固めていく。

2008年10月:ネット設立に関連しウェブサイト制作について駐日韓国文化院(東京)に財政支援を要請、受諾される。

2009年4月:ハンガンネットのウェブサイト開設、第1回ハンセミを英語教育研究会の協力を得て韓国文化院(東京)ハンマダンホールで開催。

1件のコメント 追加

  1. shawoguri より:

    Congratulations on the fifth anniversary of the hangang-network!

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