ハンガンネット納涼懇親会(オンライン開催)

韓国語教育に携わる方、これから韓国語を教えたい方を対象とした、無料オンライン交流イベントです。

第1部では、オンライン授業や日頃のパソコン・インターネット利用に役立つ実践的なセミナーを開催。第2部では、参加者同士で気軽に交流できる懇親会を行います。

ネットやパソコンに苦手意識がある方も大歓迎です。お気軽にご参加ください。


開催概要

日時
2026年8月8日(土)19:00~21:00(Zoom開催)

参加費
無料

対象

  • 韓国語講師
  • 韓国語教室運営者
  • 韓国語講師を目指している方
  • 日本語・韓国語教育関係者
  • オンライン授業やデジタル活用に興味のある方

プログラム

第1部(約60分)これだけは知っておきたい!ネット利用・オンライン授業のコツ

オンライン授業を行う際に知っておきたい基本知識や、パソコン・インターネットを安全かつ快適に使うためのポイントを分かりやすく解説します。

例えば…

  • オンライン授業で気を付けたいこと
  • ネット利用時の基本的なセキュリティ対策
  • パソコンやZoomを安心して使うコツ
  • 「これってどうしたらいいの?」という素朴な疑問 など

事前にいただいた質問にもお答えし、当日も質疑応答の時間をご用意しています。


講師

セマネの掃除屋さん(https://ameblo.jp/semane/)
(デジタル庁公認 デジタル推進委員)

ビル清掃の仕事に従事する一方、サイバーセキュリティの普及活動にも取り組んでいます。

2016年に一般ユーザー向け国家資格「情報セキュリティマネジメント」を取得。2023年にはデジタル庁より「デジタル推進委員」に任命され、一般の方にも分かりやすいセキュリティ対策やデジタル活用について情報発信を続けています。

専門知識を難しく語るのではなく、「誰でも今日から実践できること」を分かりやすく伝えてくださる講師です。


第2部(約60分)オンライン懇親会

参加者同士で少人数のグループに分かれ、情報交換や交流を楽しみます。

  • 韓国語教育について情報交換したい
  • 他の先生とつながりたい
  • 教室運営について話を聞いてみたい
  • 気軽に交流したい

そんな方におすすめです。

ルームの移動は自由ですので、お好きなタイミングで交流をお楽しみください。


事前質問も募集中!

ネット利用やパソコン操作、オンライン授業についてのお悩みや質問がありましたら、お申し込み時にぜひお寄せください。

「こんなこと聞いていいのかな?」という初歩的な内容でも大歓迎です。


お申し込みについて

申込締切
2026年8月6日(木)

Zoomの参加URLは開催前日までにメールでお送りします。

皆さまのご参加をお待ちしております。

通信588「分断の時代に、ことばを教えるということ」田附和久

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【週刊ハンガンネット通信】第588号(2026年7月6日発行)

「分断の時代に、ことばを教えるということ」 田附 和久
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今から20年ほど前、2000年代の韓国に生きる人が、2026年の現在の韓国にタイムスリップし、先週のテレビニュースを見たとしたら、どのような感想を抱くでしょうか。おそらく、毎日驚かされることばかりだったのではないでしょうか。

まず、2002年の日韓共催ワールドカップで韓国のベスト4進出の立役者となり、国民的英雄となった洪明甫(ホン・ミョンボ)が、2026年大会では敗軍の将として国を挙げての批判の矢面に立たされ、さらにはその就任人事をめぐって警察が捜査に乗り出す事態となっていることに、大いに驚いたことでしょう。

高校野球の試合で、光州民主化運動の犠牲者や光州市民を侮辱するようなヤジが観客席の高校生から飛んだというニュースにも、驚かされたのではないでしょうか。1990年代後半以降、事件発生から20年近い歳月を経て、ようやく責任者の処罰や犠牲者の名誉回復が果たされたというのに、それからさらに20年後には、事件の意味を次世代に正確に伝えられず、むしろ嘲笑の対象にされてしまった。その事実には、驚かされると同時に、深い悲しみを覚えたかもしれません。

地方選挙での投票用紙不足に端を発した抗議デモに、罷免・逮捕された前任大統領を支持する人々も加わり、太極旗だけでなく星条旗まで振っている姿を見れば、驚きを通り越し、もはや理解不能だと感じるのではないでしょうか。そもそも、その前段階にあった現職大統領による戒厳令宣布という事件が、民主的な選挙制度が実現してから40年も経った韓国で再び起きたという事実そのものを、信じてもらえないかもしれません。

2000年に金大中大統領と金正日委員長の対面を目撃した人々が、当時よりも悪化し、もはや南北双方で「統一」という言葉が語られなくなってしまった現在の南北関係を見たとき、口から出るのは驚きの声ではなく、むしろ諦めのため息でしょうか。

さて、2026年に起きているこれらの事象の背景に共通して見て取れるのは、社会の分断です。特権を持つ階層と持たざる民衆との分断、歴史認識の違いに基づく分断、既存世代と青年層との分断などです。そして、インターネット上のコミュニティは、それらの分断をいっそう促進し、深めています。

とりわけ深刻なのは、世代間の分断ではないでしょうか。この20年、韓国は半導体産業の発展や、K-POP、韓国ドラマなどのコンテンツの世界的ヒットにより、経済的には成長し、先進国としての地位を高めてきました。その一方で、財閥と中小企業の格差は拡大し、若年層の雇用不安、非正規雇用の増加、世界最低水準の出生率などが大きな社会問題となっています。この20年の間に生まれてきた若者たちの多くは、未来に明るい希望を抱くことが難しい状況に置かれています。

このように、人々の間の分断や分極化が社会に深刻な影響を与えているのは、韓国に限ったことではありません。程度の差こそあれ、今日、世界の各地で見られる現象だと言えるかもしれません。私たちは今、まさに分断の時代、分断の世界を生きています。

この分断の時代に、自らの母語ではない言語を学んだり、教えたりすることの意義を、あらためて考えさせられます。よく言われるように、ことばは人を殺す刃となることもあれば、人を励まし、勇気づけ、生きる力を与えるものにもなります。ことばによって互いを傷つけ合うこともある一方で、分かたれた人々を結びつけることもできます。

言語を学ぶ動機は人それぞれですが、できることなら、教室で学ばれる言語は、人と争い、人を傷つけ、命を奪うために用いられるのではなく、人を勇気づけ、人と人との和解を促すために用いられてほしいと願わずにはいられません。

分断の時代に働く語学教師にできること、求められることは何でしょうか。まず、はじめの一歩として、小さなことかもしれませんが、学びの空間を、そこに集う誰もが傷つくことなく、安心して過ごせるセーフスペースにしなければならないと強く思います。そのような空間で学んだことばこそが、人を傷つけないことばとなるのではないでしょうか。

教室もまた、分断の世界と地続きです。私たちが気を緩めれば、教室の中にもすぐに分断が生じてしまうかもしれません。そうならないために、まず教える立場にある私自身の中に、人と人との間に不必要な線を引き、分断の種を蒔く危険性がないかどうかを謙虚に問い続けたいと思います。そして、自分自身の世界観を常にアップデートするために、学び続ける姿勢も必要であると感じます。

最後は少し抽象的な話になってしまいましたが、今日の分断を乗り越え、今から20年後には、若い世代が未来への希望を抱いて生きていける社会となっていることを願いつつ、身近なところでできることから、一つずつ取り組んでいきたいと思います。

通信587 「大学初修韓国語におけるハングル導入法について①」加藤慧

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【週刊ハンガンネット通信】第587号(2026年6月29日発行)

「大学初修韓国語におけるハングル導入法について①」 加藤 慧
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先日行われた仙台韓国教育院主催の韓国語教育者シンポジウムで、『大学初修韓国語におけるハングル導入法について―英字表記とタイピング練習の併用を中心に―』というテーマで実践報告を行いました。 現代の学生のニーズ(SNSや推し活)に合わせた導入の一例として、先生方の日々の授業づくりの参考になればと思い、こちらでも数回に分けて内容を簡単に共有させていただきます。

【はじめに:多様化する学習動機と初期の壁】
近年のK-POPや韓国ドラマの流行に伴い、大学の韓国語初修クラスにおける受講動機は多様化しています。従来の資格取得や留学だけでなく、「SNSで推しの投稿を読み、自分でコメントを書きたい」といった、日常的に文化や趣味を楽しむことを目標とする学生が急増しています。

しかし、日本語を用いた間接法の指導環境下では、見慣れない「ハングル」そのものが初期の大きな心理的障壁となり、学習意欲の低下やドロップアウトを招くという課題があります。

そこで、この心理的障壁を下げ、学習の定着率を高めるための「英字表記(ローマ字)」と「タイピング」を掛け合わせた導入方法を提案します。

【日本語母語話者の心理的障壁と既存指導法の限界】
日本語母語話者にとって韓国語は、語順や助詞の使い方が極めて類似した非常に学習しやすい言語です。しかし、初学者が最初に直面するのが、日本語の文字体系とは全く異なる幾何学的な形状を持つ「ハングル」の壁です。

この障壁を回避するため、これまで以下のようなアプローチがとられてきましたが、それぞれに限界がありました。

カタカナ表記の弊害:市販の入門書でよく見られますが、音素の混同や、日本語の開音節構造に起因するパッチムへの不要な母音挿入などの弊害が生じるのは周知の通りです。

発音記号(IPA)併記の限界:大学の教科書で一般的ですが、記号(例:ɔ, ʌ, ə, ts/dz)自体が馴染み薄く、解読に余計な認知負荷がかかってしまいます。イメージに引っ張られ、不自然な発音(「야 [ja]」を「ジャ」、[tsa/dza]」を「ツァ」あるいは「ズァ」   と発音するなど)を誘発するケースも実際に散見されています。

そこで今年度から、こちらでも以前触れた英字表記を積極的に活用してみることにしました。大韓民国が2000年に告示した「国語のローマ字表記法」を採用します。

これは、現代の韓国における地名(例:Seoul、Incheon)や人名で実際に使われている「生きた表記」です。「ㅓ = eo」「ㅡ = eu」といった文字列は、K-POPアーティストの名前やSNSで学生が日常的に目にしています。実社会や学生の興味(推し活)と地続きであるため、自発的なモチベーションを引き出せるというメリットもあります。

次回はその具体的な内容について書いていきたいと思います。

(②へ続きます)

通信586「言語の勉強」伊藤耕一

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【週刊ハンガンネット通信】第586号(2026年6月25日発行)

「言語の勉強」伊藤耕一
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マレーシアから帰国して間もなく2年になります。
振り返ると、マレーシアに行くことが決まったのが2020年、そこからマレー語の勉強を始めて足掛け6年が経ちました。
コロナの影響で渡航は2021年の12月になり、約3年間をマレーシアで過ごしました。
それまでのおよそ4年間で、3歳児レベルの語学力(自分の言いたいことはだいたい言えるが、相手の言うことは分かる時と分からない時がある)になったと思っています。
その後も時間を見つけてはSNSにマレー語で投稿したり、時々友人と話をしたりしてきました。

今は頭の中で簡単なマレー語作文をしては、分からない単語があると調べて、作文にあてはめてといったことをしています。
これは学生時代に英語や韓国語でもやっていたことです。
頭の中で作文すると、それがスラスラと喋れそうな気がするのですが、実際にアウトプットをしてみると作文した文章とは違うことを言ってしまったり、発音を間違えたりしたことが学生時代にはよくありました。

私のマレー語は、今その段階にあります。
口から出た後に気付くのですが、そのようにして間違えた文章は強烈な恥ずかしさと共に次には絶対に間違えないぞという気持ちが沸き上がり、本当に少しずつですが徐々に上達してきたように思います。

学生時代はSNSや翻訳ソフトがなかったので、話すくらいしかアウトプットする機会がありませんでしたが、今は翻訳ソフトでチェックしてSNSに投稿することができます。

先日、スーパーでマレーシアのお菓子が売られているのを見つけ、こんな投稿をしました。
Saya jumpa snek manis dan sedap Malaysia di Jepun satu lagi.
(私は、また、マレーシアの美味しくて甘いお菓子を日本で見つけました。)
最初は、このように作文しました。
Satu lagi, saya jumpa snek manis dan sedap Malaysia di Jepun.
(それからもう一つ、日本でマレーシアの甘くて美味しいお菓子を見つけました。)
Google翻訳では、このように訳出されます。

日本語では「また」が最初の方に来るので「satu lagi」を最初に持ってきましたが「それからもう一つ」は意図しない意味でした。
そこで「satu lagi」を最後に持ってきたらこのような訳になりました。
(日本でまた別の甘くて美味しいマレーシアのお菓子を見つけました。)
数ヶ月前に別マレーシアのお菓子を日本でみつけて、今回再び別のお菓子をみつけたので、後者の方がしっくりくる訳文だと思い、これを投稿してみました。

副詞の位置関係の違いでどれほどの意味の違いがあるのかを判断する力はありませんが、Google翻訳を信じれば多少の推敲ができそうな気がしています。
いちおうマレー語を自分の力で書いてみて、その後チェックするようにしていますが「私は、また、マレーシアの美味しくて甘いお菓子を日本で見つけました。」をGoogle翻訳で訳したらこんな素晴らしい文章が訳出されました。
Saya juga menemui beberapa makanan Malaysia yang lazat dan manis di Jepun.
これはとても整ったマレー語で私が知らない単語が使われています。
今の私の実力では書くことのできない文章です。
あと何年勉強すればこんな文章が書けるのかと思うのですが、このような試行錯誤をもうしばらく続けてみようという気持ちになりました。

便利な世の中になったので、学校の外国語作文の授業では翻訳ソフトを使って作文する学生さんがいるような気がします。
しかし、試行錯誤のない語学の勉強は本当の力には繋がらないように思います。
自分で考えて試してみて、間違ったら直し、改善のアドバイスがあったら素直にそれを受け入れるようなやり方が上達の王道ではないかと改めて感じました。

通信585 「韓国語を使って韓国関連企業で働きたいけれど」 幡野泉

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【週刊ハンガンネット通信】第585号(2026年6月15日発行)

「韓国語を使って韓国関連企業で働きたいけれど」 アイケーブリッジ外語学院 幡野
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ミレ韓国語学院の前田先生が、韓国語上級者の方々を韓国語講師として育てていらっしゃいます。上級者になったあと韓国語をどう生かしていくか、これまた大きなテーマですよね。

当校では通訳や翻訳などのクラスを通じてこれらの方々が先の目標に向かって進むことができるようサポートしていますが、それと並行して取り組む事業の一つに人材紹介業があります。韓国語を使って、生かして働きたい方々がいて(求職者)、またそれらの人材を求める企業なり(求人者)があり、そこを繋ぐわけです。

日本にある韓国関連の企業の中には、韓国大手企業もあれば、韓国で成功したため海外に事業展開しようと日本に拠点を構えたばかりのスタートアップ企業があります。

後者は日本語が上手な支社長さんなりが一人で日本法人を立ち上げることも少なくなく、忙しくなってくると(良いことです)、こういうことができる社員が必要と、求人を出すことになります。

求職者の中には、このような立ち上げに関われることを「やりがいがある」「楽しそう」と感じる人もいれば、「小さくて大丈夫か」「仕事は誰に教えてもらえるのか」など、不安に感じる人もいます。応募の際にその不安を吐露する人が少なくありません。

では、大きい組織なら良いかというと、これまた韓国企業と日本企業は商習慣が違います。韓国企業の特徴として、変化を恐れないという点があり、トップの一言でガラッと方針が変わったり、業務上の予定が突然変わったり、ということは日常茶飯事です。日本の方の中にはこのようなことに強いストレスを感じる人も少なくありません。

社会経験が少ない若年層(20代〜30代前半)の方は特に韓国への漠然とした憧れが強く、いざ韓国関連の企業で働くとなると、韓国語の学習や留学生活だけでは知り得なかった心理的ハードルを乗り越えてもらうことになります。

人材紹介にあたっては求職者と面談を行い、不安を感じている方には私が知りうる限り誠実に事実をお伝えするようにしていますが、これらの韓国企業の特徴に足踏みをする方も少なくありません。個人的には、「韓国語を使って仕事がしたい」なら、せっかく韓国語を生かせるチャンスなのだから飛び込んでみて欲しいなと残念に思います。

しかし、最も避けるべきはミスマッチなので、背中を押したくなるのをグッと堪えて、本人の意思に任せるようにしています。

通信584 「学習者を孤独に放置していないでしょうか」前田真彦

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【週刊ハンガンネット通信】第584号(2026年6月8日発行)

「学習者を孤独に放置していないでしょうか」 ミレ韓国語学院 前田真彦
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韓国語学習者のみなさんは、学習の状況にあったアドバイスを誰からもらう機会があるでしょうか?

韓国語学習には特殊な点がいくつもあります。まず「日本語母語話者」であること。韓国語ネイティブとは当然学ぶ方法や順序が違います。文法が類似している日本語話者だからできる効率の良い学習、漢字力を生かした学習があるはずです。次に「大人」であること。学校時代は中間期末な学校のテストが引っ張ってくれました。今は違います。自分で目標を設定しなければなりません。

そして学習法。発音変化がわからない、いつまでたっても話せない、聞き取れない、TOPIK作文が書けない・・・悩みは尽きません。

あちこちの学院を経てミレに来たある受講生の投書です。「4カ所の韓国語教室に通ってきました。勉強の仕方について相談すると、韓国人の留学生が対応してくれましたが、全くこちらの実情をわかっていない内容でがっかりすることばかりでした」というもの。

学習者を孤独に放置していないでしょうか?

地方で独学で頑張っている人が大部分です。

学習には晴れの日もあれば雨の日もあります。調子のいいときは一人でも頑張れるのでしょうが、雨の日には、誰かがサポートしてあげなくてはいけません。

私たちは、学習者の現状を個別に理解し、何を、どうすればいいのか、サポートにもっと力を入れるべきではないでしょうか。

適時にアドバイスを受けることが出来なくて、長い停滞期を過ごしたり、学習を辞めてしまう人も多いのではないかと思います。

分厚い壁を突破する力、いえ、そこまでの力がなくても、学習を続けるため心に元気を与える、そんなことを考えていきたいと思います。

通信583 「本の価格と値上げについて」ペ・ジョンリョル

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【週刊ハンガンネット通信】第583号(2026年6月1日発行)

「本の価格と値上げについて」 株式会社HANA ペ・ジョンリョル
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HANAが韓国語の出版を始めたのは2007年のことです。1冊目の『KBSの韓国語 標準発音と朗読』は、2色刷り168ページの本で、価格は2300円(以下、価格はすべて税抜)でした。いささか強気な価格設定でしたが、当時は中上級レベルの本が少なかったこともあり、この本は数カ月で増刷に至りました。それからは、この2300円を基準にして数冊の本を出しました。

その後、本腰を入れて出版活動を行うようになり、出版社としての信用や営業力が高まるにつれ、より求めやすい価格にするための努力を続けました。

最初の本の出版から20年近くがたちましたが、現在では、同じような仕様の本は2000円から2300円くらいの価格設定となっています。これで初刷を3000部刷って7、8割売れれば、印税や編集費、校正費、印刷製本費を払っても黒字になる、という感じです。

しかし、こう振り返ってみると、この20年間で、小社では本の価格をほとんど上げていない、むしろ安い価格で本を出しているということが分かります。

出版業界全体が右肩下がりの中で、韓国語分野は好調な部類に入ります。そうなると、語学系ではない他の大手出版社や総合出版社も参入してきます。語学書は、普通の読み物に比べてチェックすべき内容が多く、何人もの目を通したり、音声を制作したりと手が掛かりますが、大手が自分たちの価格感、つまり安い価格で韓国語学習書を出し始めると、それらを意識しないわけにはいきません。

小さい会社が価格競争をしたら、最後には資本力に勝る大手に負けるというのは、よく言われることです。分かっているつもりでも、結果としてこういう状況になってしまっています。

上記の結果にはこういう要因もあるでしょうし、そもそも人々の購買力が低下しているので安くせざるを得ないという心理的な要因もあると思います(デフレマインド)

実は昨年、定価3000円のTOPIK対策書を出しました。高すぎるのではないかという心配をよそに大変よく売れ、現在ではHANAの稼ぎ頭になっています。きちんと手を掛けていいものを作れば、高くても売れる。そう信じてもいいのかもしれません。

読者の立場では、安い方がいいに決まっています。しかし出版社にとっては、自社の持続可能性という問題もあります。成り立たなくなることが、何より大きな問題でしょう。とにかく、本の価格についてはいまだに試行錯誤中です。

今回の中東情勢では、用紙代やインク代に影響が出ています。以前からこれらの資材価格は段階的に上がり続けてきましたが、今回はかなり大きなインパクトがあります。

一例を挙げると、5年前に約110万円だったある本の印刷・製本費が、今回取った見積もりでは、同じ部数で147万円になりました。実に37万円、約35%の値上げです。

こうなると、企業努力で高騰分を吸収するのは、もう無理と言わざるを得ません。

大きなニュースにはなっていませんが、すでに各出版社が次々と値上げを始めています。「出版/価格改定/お知らせ」で検索してみると、値上げのお知らせがぞろぞろと出てきます。

実は、私は本の価格は一度決めたら変更できず、価格を変えたいときは、新装版や改訂版など「別の本」にするしかないと思い込んでいました。しかし最近になって、実はそうではないということを知りました。上記のような「値上げをする本」は、多くの場合、タイトルやISBN番号はそのままで、価格情報(定価表示とバーコード)だけを新しく書き換えたカバーを巻き直して出荷するそうです。

ところが、すでに売り場に出ている本を回収してカバーを巻き直すわけではありません。すると、しばらくの間は、同じ本だけれど価格の違う二通りのものが売り場に混在し得る状況になります。「それはどうなの?」と思いますが、仕方がないようです。

HANAでは今のところ、既刊分について値上げを行う予定はありません。ただ、増刷をする際の見積内容によっては、真剣に検討する必要が出てくるかもしれません。

通信582 「高校の授業開始」武井一

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【週刊ハンガンネット通信】第582号 (2026年5月25日発行)

「高校の授業開始」武井一
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初めまして。武井一と申します。都立高校を中心に数校で社会科と韓国語を教えています。今年は全部で6校(うち韓国語は3校)です。ここでは高校での様子などをご紹介できればと思います。よろしくお願い致します。

高校での韓国語(第2外国語)は、学校の状況によって設置される学校設定科目です。設置の状況も、必修科目、必修選択科目、自由選択科目など学校によって異なります。

週2時間の選択科目とする学校が多いのですが、S総合高校のように、1年生は中国語か韓国語を選択必修(週1時間)、2年生、3年生にも選択科目として韓国語を置いていて、3年間学び続けられる学校もあります。 

選択科目だから、全員が熱意を持って取り組んでいるかというと、そうでもなく、卒業単位をとるためにだけ選択してくる人も意外に多いです。途中で熱意を失ったが、学校の授業は途中放棄ができないので、仕方なく出席している人もいます。そんなこんなで、授業が成り立たないクラスが出現することもあります。

でも、それでも良いのです。高校は「後期中等教育」を行う所です。専門家養成ではなく、学校の活動を通じて人格形成を目指すことが目的です。韓国語の授業もその目的の中で行われます。社会科を教えていて、全員が社会科の専門家になることは目指しません。韓国語も同じなのです。

教えた生徒の中には、高校での韓国語の授業がきっかけとなって、大学で韓国語を専攻する人もいます。さらに仕事に結びついた人もいます。一方で韓国語を勉強して、語学の面白さに目覚めて、今は中国語を勉強している人もいます。国語や英語の力が上がったとか、韓国の文化に関心を持つなど様々な生徒がいました。一番避けたいのは、二度と韓国語に触れたくないと思われることです。そう言っていたのに、仕事で韓国語に触れることになって、高校の時の経験が今になって役立ったという人もいます。

韓国語を教えることはもちろんですが、それは、これから巣立つ人にとっての「触媒」なのです。どういう『化学反応』が起きるか、楽しみながら授業をしています。そして、卒業してから、『反応』の結果を聞けることも楽しみにしています。

長くなりましたので、今日はこの辺にして、実際の授業の様子や、感じたことは次回以降に書くことにしたいと思います。

通信581 「オンライン先生」日下隆博

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【週刊ハンガンネット通信】第581号(2026年5月18日発行)

「オンライン先生」 ワカンドウ韓国語教室 日下隆博
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最近は、TikTok Liteを開き自動スクロールにしておくと次々に韓国語講師の授業や韓国語学習素材が流れてくるようになりました。

様々な先生のアイデアと努力の成果をお手軽に無料で見られる毎日です。

目を引く点はいろいろありますが、日本語ネイティブ講師の間違った韓国語も目を引く点のひとつです。

生徒とのオンライン授業を講師側にカメラを向けて紹介しているパターンの動画の中でこんな動画が流れてきました。

生徒が “한국 드라마가 좋아요”と言うと、

「それは韓国ドラマがいいという意味なので “한국 드라마가 좋아해요” と言わなければいけません」と生徒に訂正を入れていました。生徒はそれを復唱します。またこのやりとりに字幕も付けて公開していました。

この先生はほかにも日本語ネイティブが間違いやすい韓国語を多く発信しているので大変目を引きました。

この先生の話を私の受講生にすると「フォロワーは10万人を超えていて受講料も高いんですよ」と教えてくれました。

私はこれまでも、SNS上で発信している日本語ネイティブ講師の韓国語の誤用は気づいた時にはスクリーンショットで保存してあることから、ふとこうした韓国語講師が自ら発信している誤用を「日本語ネイティブが間違いやすい韓国語」として特集すれば日本語ネイティブの韓国語学習者にとってわかりやすく有益な授業になるのではないかと思いつきました。

もちろん良い内容の素材もたくさんあります。TikTokはつけているだけで相当にアイデアを提供してくれます。