通信189 ハングルが読める人は神様に思えました

 

【週刊ハンガンネット通信】第189号 (2016年5月26日発行)

「ハングルが読める人は神様に思えました」

幡野 泉

ハンガンネットの先生方、アンニョンハセヨ? 先週の伊藤先生の
通信を読み、感じたことなどを書かせていただきます。

ハングルを覚えるときはそれは大変でした。
当時入門クラスに入ったのですが、中には「独学で少し読めます」

という方がいて、その人が神様のように思えたものです。

いま、入門のグループレッスンを開講すると、

「まったく読めません」という方はとても少なく、

「独学で少し読めます」という方がほとんどです。

自分の経験から、また、学校運営側に立ってからも、この差は

数か月程度、長くて半年程度で埋めることができる

(むしろ、場合によっては飛び越すこともできる)ことが

分かるのですが、「まったく読めない」派の人はとても恐縮してしまい、

クラス替えやプライベートレッスンへの転換を希望されたり

することも無きにしも非ずで、こちらとしてももどかしいです。

ハングルで自分が苦労したこと、日本語話者が苦労することは

まず二重母音が挙げられると思います。

韓国の子供たちは、「왜」「웨」「외」は「同じ音」と教わるそうですね。

いろいろな考え方、教授法があるのは承知しているのですが、

個人的には、日本語話者にそう説明すると混乱すると思っていて、私は、

二重母音は、「외」以外は、母音を一つ一つ分解して発音すれば良い、

と教えるようにしています。「왜」は「オエ」を速く読めばよい、
「웨」は「ウエ」を速く読めばよい、と。

このあたり、5月29日の金沢ハンセミではどのように扱われるか

興味がありますね。

伊藤先生の通信を受け、もう一点。

私も無意識的に韓国語でメモを取ることが多いです。初級者のころは

練習のため手帳にハングルを書いたりしていましたが、通信を読み、

いまでは瞬時に画数が多い漢字を避けているのだということを

改めて実感しました。当校の通訳の先生(日本語話者)も、メモは

画数が少ないハングルで取ることが多いとおっしゃっていました。

私は中国語を勉強しているので、練習のために手帳に中国語で

書こうとしてみたのですが、なかなか定着しませんでした。

もしかしたら、同じ漢字なので、そこまで練習の恩恵を

感じなかったからかもしれません。

あとは「暗号性に劣る」とか(笑)、冗談です。

金沢ハンセミ、大盛況となりますように。

 

 

 

 

通信188 今月末は金沢へ!

【週刊ハンガンネット通信】第188号 (2016年5月16日発行) 

今月末は金沢へ!

伊藤耕一

5月29日(日)に北陸初のハンセミを開催します。今月末は金沢へ!

今回は北陸の先生方からの要望にお応えし、ハングル文字を中心に、その習得法などについて考える内容です。

日本人の先生方は、ご自身が文字を習得した頃のことを覚えているでしょうか?
私は、子音はわりと早く覚えられた記憶がありますが、母音はしばらくの時間がかかったように思います。文字を見て考えてから発音するような感じです。
個人的な経験から考えると、入門者の大きなハードルは二つあって、一つは変格活用、もう一つがこの文字習得であるように思います。

韓国人はなぜこのような文字を作り出したのか、私が教える時には常に「なぜ」を説明しながら教えるようにしていますが、文字の教え方は先生により相当に違いがあるように思います。
また、市民講座で教えた経験から考えると、文字さえ覚えてしまえば、その後の上達は飛躍的な違いになって現れるようにも思います。
今回は、私も参加いたしますが、いろいろな教え方に触れることができるのではないかと、期待しています。

少し個人的な話をしてみます。私の本業は会社員で、主な業務は経理や人事の事務なのですが、日々の業務では結構ハングルを使っています。
どんな時に使うのかというと、電話で難しい単語を聞いた時にハングルで速記するのです。
例えば「扶養控除申告書には、従業員本人と控除対象配偶者及び控除対象扶養親族等の個人番号を記載する必要があります。」などと電話口で言われた時、「부양 공제 신고서 사원본인 공제대상 배우자 부양친족 개인번호 기재 필요」などと走り書きします。
漢字だと画数が多くて書ききれないし、ひらがなでは文字数が多すぎるし、ハングルはこの漢字とひらがなの欠点の両方を補って余りある素晴らしい文字だと思っています。
しかも、プライベートな電話でメモ書きしても、周りの人にはわからないという利点もあります。

こんなことを生徒さんに話すと文字を覚えるインセンティブにしてもらえるような気がしています。

今回のハンセミではどんな話が聞けるのか、楽しみにしています。

多くの皆様のお申し込みをお持ちしています。お申し込みはこちらからどうぞ

通信187 私の韓国語講師奮闘記 8: 教室の特色

【週刊ハンガンネット通信】第187号 (2016年5月2日発行)

私の韓国語奮闘記8: 教室の特色

宮本千恵美

先生方の教室の特色ってありますか?

講師を始めてから、阪堂先生や前田先生、金先生(複数いらっしゃいます!)などなど、個性的な先生方にたくさん出会いました。

 

でも私の中で一番忘れられないのが、何度も私の生徒時代の話に出てくる恩師です。

その先生の教室は毎回緊張感に包まれ、私も冷や汗を書いたことが何度もあります。

発音を間違えれば言い直せと言われ、一言を話そうと皆準備してきても通じないときは、何が言いたいのかと言い返される始末。

こと発音に関してはとにかくうるさい!こだわりが強い!

自分でもこれは何をしているのかな? とか、いったい何に繋がっているのか、毎回冷や汗をかきながら疑問の日々。

 

今では、その先生の指導法を生かして自分の教室でも実践をし、プライベートでは韓国人の方と会話をしたときに、

韓国人と間違えられるほどの発音とイントネーションで話しているようです。

勿論自分ではまだ完璧とは思っていませんが・・・

 

その先生の教室の特色は、発音とイントネーションの徹底した指導と

おまけに稀に見る厳しい指導ですが・・・何よりもその発音矯正の徹底ぶりです。

その先生の元で勉強した生徒達が別の教室に行くと、

いったいどこで勉強したのか、誰が指導したのか、話題に上るほどです。

生徒たちも発音を褒められれば、私もそうだったように嬉しいと思います。

 

「その先生の教室に行けば、必ずきれいな発音ができる。」

それはその教室の特色であり最大の強みでもあると思います。

勿論すべてに卓越した教室なら完璧ではありますが、何か他の教室にない

特別な何かがあるって興味をそそられると思います。

 

じゃあ、私の教室の特色って考えてみると・・・小道具が多いことくらいですか?

でもそれが話題に上るほどではないので、特色には程遠いです。

 

私たちのように地方都市で教えている講師陣は、文化センターや市民センターに所属したり

個人で教えたりなど、1人で教えている先生が多いです。

すべての面に対して教えることが前提で、その上自分の教室の特色があると

魅力的な教室になると思います。

私自身も小道具以外に何か自分にしか出せない色を追求してみたいと思います!

5-29 金沢ハンセミのお知らせ NEW!

北陸初のハンセミ開催です!

講師全員で 文字学習術のデモンストレーションを行う予定です。

阪堂千津子先生よりメッセージです!

「全くはじめてハングルを習う学生さん200人に教える機会がありましたので、モニターになってもらいました。

学習術の中でも、特に「体操が頭に残る」という結果がでました。
中には自分なりの覚え方を披露してくれる学生もいて、面白かったです。

子音ごとの習得方法についての人気投票も集計中です。
結果はお楽しみに!」

どんな結果でしょう?気になりますね!発表は当日のお楽しみです!

…………

テーマ「ハングル文字習得術」
「質疑応答・北陸での韓国語教育についての意見交換」

今回のハンセミは、北陸3県(石川、富山、福井)の先生方からの意見や要望で、テーマを決めました。

初歩であるハングル文字習得は、学習者にとっての最初の難関であると思います。

ハングル文字を迅速に習得すれば、単語や文法習得にも早々と取り掛かれるかもしれません。そこで今回は、 実際に授業で行っている文字の導入をいくつか示したあと、みなさんと一緒にハングル文字の素早い習得法を考えてみたいと思います。

北陸3県は勿論、他県の先生方もぜひともふるってご参加されることを願っております。

日時:5月29日(日) 午後1時30分~4時30分まで

場所:金沢勤労者プラザ(きんぷら) 3階 302研修室

(JR金沢駅西口より 徒歩10分)

定員:20名(定員になり次第締め切り)

講師:宮本千恵美・阪堂千津子・伊藤耕一ほか

受講料:会員3000円/ 非会員4000円〈当日会場にてお支払いください)

セミナーは2部制になっております。

前半 「ハングル文字の習得法」

後半 「質疑応答・北陸での韓国語教育についての意見交換」

(経理的のスペシャリストも参加しますので、経理的なアドバイスもあります。)

 

参加お申し込みはこちらから←クリックいただくとフォームに飛びます

通信186 外国人とともに構成する韓国社会へ

【週刊ハンガンネット通信】第186号 (2016年4月25日発行)

外国人とともに構成する韓国社会へ

松﨑真日

アンニョンハセヨ?
福岡の松﨑です。

先日、韓国に出張してきました。
宿が鐘路周辺だったのですが、光化門から乙支路にかけてのここ数年の再開発は目を見張るものがあります。

大きな立派なビルが続々と竣工し、かつてランドマークであったような建物が新しいビルの間にひっそりとたたずむ感じには、時代の変化を感じざるをえません。

時代の変化といえば、韓国語母語話者の外国人の韓国語に対する許容度や外国語に対する反応にも変化が感じられました。許容度がかなり上がっているように感じるのです。

私が最後にソウルに住んでいたのは2006年~2011年なのですが、そのころは地下鉄の車内で日本語で話していると、視線をそれなりに感じたように思います。それが最近は少なくなったという印象です。10年単位で比べると確実と言ってもよさそうに思います。

特に中国から韓国に来て暮らしている人が増えていますので、一見韓国人にも見える人が外国語で話をするということに慣れたのだろうと想像しています。

また多くの人が、職場や親戚や友人に外国の人がいる時代になり、外国人の存在が当たり前のことになったことが背景にあると思います。

さて、今回の出張では、このところ調査を行っている京畿道安山市も訪ねました。ここは外国人労働者の住民比率が極めて高い地域としてよく知られています。

特に安山駅前の「多文化通り」のある元谷本洞は、約56000人の人口のうち、1万人が外国人です。さほど広い地域ではありませんが、大勢の外国人が暮らしており、さながら外国のような地域です。

ちなみに、韓国の外国人労働者を描いた映画「방가? 방가!(日本語タイトルは「バンガ? バンガ!」)」という映画がありますが、元谷洞で撮影も行われていて、ここの雰囲気がよく伝わる映画です。

安山に多い移住労働者のほかにも、結婚移民者や留学生等も増加してきています。来韓のきっかけは何であれ、長く暮らしているとそこにネットワークが誕生し、生活の基盤ができ、永住を決意するというのは、自然な人生選択のようにも思えます。

外国人とともに暮らす社会を実現するために、かねてより政府は「多文化」の掛け声を意識的にかけていましたが、最近は掛け声だけでなく実践へと重点が移ってきているようでした。それは「社会統合プログラム」と名づけられた制度です。

このプログラムを履修することで、ビザの変更等をしやすくするような制度設計になっており、韓国語の教科書のコーナーにもこのプログラムに関連した教科書や参考書が並んでいました。

安山で働く労働者の中にも、このプログラムを履修する人たちがいて、韓国で合法的に暮らし続けるための制度として外国人労働者にも関心をもたれているようでした。

今後、この制度を利用し韓国で長く暮らす人々が増加すると思われます。多数派と少数派という枠組みが組み変りはじめているのでしょう。

このようなことを、出張中考えました。

通信185 한국 이야기를 쓰면서

【週刊ハンガンネット通信】第185号 (2016年4月11日発行)

한국 이야기를 쓰면서

김현근

안녕하세요.
미리내 한국어교실의 김현근입니다.

오늘 이야기는 제가 작년 4월에 출간한 [당그니의 일본생활기]의 2탄에 관한 이야기입니다.

요즘 제가 몰두하고 있는 일은 올해 두 번째 책 출간을 목표로 요즘 책을 쓰고 있는 것입니다.

이번 책의 테마는 일본에 관한 이야기가 아니라, 한국에 관한 이야기입니다.

한국어를 공부하다 보면 한국어 특유의 관습과 문화가 어우러져 나오는 표현이 있기 마련입니다.

특히 속담이 그렇습니다만, 한국에 대한 이해가 없이는 잘 익히기 어렵지요.

예를 들어보겠습니다.

‘떡 줄 사람을 생각도 없는데 김칫국부터 마신다’ (상대편은 전혀 그럴 생각이 없는데 혼자 착각할 때)
‘꿩 대신 닭’ (설날 국물을 만들 때 썼던 재료)
‘가는 날이 장날이다’ (일이 잘 안 될 때)
‘간이 배밖에 나왔다’ (너무 겁이 없을 때)
‘뜸들이지 말아라’ (하고 싶은 말이나 일을 빨리 하지 못하고 망설일 때)
‘밥값을 해라’ (누군가에게 도움을 받은 만큼 대가를 내놓아야 한다)

이처럼 한국의 문화속에서 만들어진 속담이나 표현은 한국 문화를 앎으로써 보다 이해하기 쉽다고 생각합니다.

따라서, 이번에 새로 내는 당그니 시리즈 2탄에서는 한국 이야기를 인생,문화,생활,음식,말 다섯 개의 테마로 쓰고 있습니다.

그런데 글을 쓰면서 저도 한국에 관해 불확실한 부분이나 최근의 유행에 대해서 찾아보니

제가 한국을 떠난 15년 전과 그리 습관이 다르지 않다는 걸 느끼게 됐습니다. 물론 바뀐 것도 많이 있겠지만요.

아무튼 1년만에 한국어 수업을 하면서 짬을 내서 글을 열심히는 쓰고 있는데 진도가 잘 나가지 않습니다.

생각을 정리하고,초고를 쓰고, 다시 고치고

잠시 묵혀두었다가 다시 읽어보면 마음에 안들어서 시작부분을 또 고치고

그런 날들의 반복입니다.

한국의 유명한 소설가 ‘황석영’ 씨는 ‘글은 손이 아니라 엉덩이가 쓴다고 했습니다.

엉덩이가 쓴다는 것은 오랜 시간 엉덩이를 의자에 붙이고 있어야만

글이 써진다는 이야기입니다.

글이 잘 안 써질 때마다 ‘엉덩이가 글을 쓴다’라는 말을 새기고 더 써보려고 노력합니다.

그런데 꼭 글 뿐만 아니라 모든 창작활동이 ‘엉덩이’로 하는 것이 아닐까 싶습니다.

한국어 교과서를 만들든,

아니면 수업자료를 만들든

오래 앉아서 꼼꼼하게 작업을 해야하기 때문이지요.

그래서 수업 준비를 하시는 다른 선생님들의 노고도 글을 쓰면서 생각해보기도 합니다.

최근에 글을 쓰다 보니 벚꽃이 어느새 피었다가 순식간에 져버렸는데,

올해는 구경 한 번 제대로 못했습니다.

아무튼 당그니 2탄을 쓰면서 개인적인 생각이 담긴 에세이지만

한국어를 공부하시는 분들에게 한국이해에 도움이 될 수 있도록

한국을 제대로 소개해야겠다고 스스로 다짐해봅니다.

通信184 TOPIK意見文に挑むスーパーシニア

【週刊ハンガンネット通信】第184号 (2016年3月31日発行)

TOPIK意見文に挑むスーパーシニア

吉川寿子

ハンガンネット会員の皆さま、アンニョハセヨ?

新年度スタートの準備でお忙しくされているかと存じます。今週は大阪より、ハンガンネット通信をお届けいたします。

もうすぐ4月、TOPIK試験の準備や対策をなさっている先生方も大勢いらっしゃることと思います。

今年に入ってから、TOPIK5級の方から6級の壁を超えたい!と、作文指導の熱いリクエストをいただいて、改めて作文指導について見直しながら感じたことなどを書いてみます。

今までもTOPIK作文の意見文の指導はしてきましたが、主に大学生さんなど若い方が中心でした。

しかし、今年に入ってから、自分の親の年代に近い方々の作文指導をさせて頂いています。職場を定年退職されて65歳前後の方です。

韓流スタートの頃に50歳を過ぎて韓国語学習をスタートされた方を「茨木のりこさん」と個人的に勝手にお呼びしているのですが、私は、こういう方々が大好きです。

本当にコツコツと学習を積み重ねて、あの短時間勝負のTOPIK作文に挑まれるお姿に、小さな感動を覚えながら指導させて頂いています。

TOPIKに限ったことではありませんが、試験の作文というものは、時間内に書き上げたものが勝負です。

いかに、出題者の意図を読み取るか?
求められている内容を過不足なく書き切るか?
採点の配分が上がっている上級表現をどう入れていくか?
ケアレスミスを減らすためには?

2014年秋に試験が改編されてから、非常に体力と集中力が必要になったこの試験に挑まれるシニア学習者を「スーパーシニア」と新たにお呼びして応援しております。

スーパーシニアの方はさすが、人生経験がおありなだけに、若い方にはない深い視点や論点がありますので、そこを最大限活かしていけるよう、添削をしております。

書くべき内容のブレーンストーミングで、項目が出過ぎてしまうので、潔く内容の取捨選択をしないと、うまくまとまらないこともありますし、問題のキーワードを見た瞬間に思い込みで書き始めてしまうことのないよう、問題の趣旨から脱線がないかもしっかりと見るようにしています。

もともと、作文は語学の4つの領域(リスニング、スピーキング、リーディング、ライティング)の中で最も難易度が高く、必要度の低い領域です。

それでも、伝わりやすい韓国語で書く力を持つ学習者が増えるということは、今後の草の根日韓交流にとても大きな意義があると信じています。

試験に合格するための作文ではなく、韓国語で書くことが楽しくなる、そんな授業になることを目標に、今日も試行錯誤を続けております。

最近は日本でも韓国でもTOPIK作文のわかりやすい参考書が発売されて、勉強がしやすくなってきましたが、「本はあるけど、やっぱり指導してくれる先生がほしい」というお声を頂戴することも多いです。

もちろん、私自身もノンネイティブですので、毎日少しずつアウトプットしたり、ネイティブスピーカーの先生の助けも頂きながら、まだまだ文章修行中の身です。

それでも、こちらの想定を上回るハイペースで、次々と作文を提出してくださる生徒さんの熱意にパワーをいただきながら、これからも指導を工夫していきたいです。

もしなにかよいアイデアをお持ちの先生がいらっしゃいましたら、教えて頂けると助かります。

では、4月のTOPIK試験に挑まれる方、指導する先生方、皆さまファイティンです!

吉川寿子(Yoshikawa Hisako)
hy@gogakuin.jp  (よしかわ語学院)

通信183 どうしたら会話ができるようになりますか?

【週刊ハンガンネット通信】第183号 (2016年3月21日発行)

どうしたら会話ができるようになりますか?

コリ文語学堂  金順玉

안녕하세요?
코리분 어학당 대표 김순옥입니다.

最近学習歴2年のある女性学習者から悩みのメールをいただきました。

韓国語を習いはじめたキッカケはK-POPだったのですが、韓国語を勉強しているうちに、韓国という国、そして人柄に興味がわいてきまして、だったら会話して気持ちをかよわせたい!
という思いで、今はやっております。

ですが、会話になった途端、聞き取れない〜答えられない、というのが悩みでございます、とのことです。

このような悩みを持った学習者は少なくないと思いますが、ハンガンネットの会員の皆さまの運営している学校ではどのように対処していらっしゃいますか?

文法や、一つひとつの発音はとても大切ですが、会話を続けるにはそれだけでは解決できない壁があるようです。

独学で勉強していらっしゃる方にはCDや動画を使って音読やシャドーイング、単作文の練習などをお勧めしますし、スカイプlessonの可能性や、留学生との交流などをお勧めしています。

ですが、教室に来てくださる学生さんには「会話を実現する場」を提供するのが教室の存在意義ではないかと考えます。

「文型が正確に使えること」や「定型文の丸暗記」はもちろん大切なことです。しかし、実際の会話は「定型文の流れ」通りには決していかないものです。

相手から思ってもみない反応が返ってきたとき、それにどのように対処するか、「会話のストラテジー」を学べるのが教室の強みではないでしょうか。

相手の話が理解できないときは聞き返す能力、適切な語彙が思い浮かばないときは、言い換えて言ってみる練習などができる場所が教室なのではないでしょうか?

しかしながらテクニックだけ身についたからと言って、それを使える場所が、教室の外には無い現状では教室の中で、先生や仲間同士でコミュニケーションを達成するために根気よく会話を続ける必要があります。

「いつか使える韓国語を学ぶ」のではなく、その都度解決せざるを得ないやり取りをする場が教室だということを忘れないで授業の準備をすると、授業は変わってくると思います。

「教室に来る生徒さんの激減」などが話題になっていますが、「教室に来ないと得られないメリット」をもう一度考え直して元気を取り戻してみませんか?

連休の最終日、静かな時間が流れています。

한강넷트 회원 여러분, 좋은 하루 되세요!

通信182 濃音と清音と濁音

【週刊ハンガンネット通信】第182号 (2016年3月7日発行)

濃音と清音と濁音

伊藤 耕一

日本人にとって、韓国語の濃音化はとても難しいものだと思います。
逆に、日本人にとっては何でもないのに、韓国人にはとても難しいと話してくれた友人の話にこんな話があります。
それは、人の名前なのですが。

小田さん、中田さん、大田さん
小川さん、中川さん、大川さん
小島さん、中島さん、大島さん

この9人の方の名前、皆さんは適切に読めるでしょうか?
実は、適切な読みがふたつ出てくるものがあります。

おださん、なかたさん(なかださん)、おおたさん
おがわさん、なかがわさん、おおかわさん
こじまさん、なかしまさん(なかじまさん)、おおしまさん(おおじまさん)

よく観察すると、次のようなことに気づきます。
1.小は「お」と読んだり「こ」と読んだりする。
2.中は「なか」大は「おお」としか読まない。
3.「田、川、島」は「小」の後では濁音になり、「大」の後では清音になる。「中」の後では清音で読んだり濁音で読んだりする。
4.「島」は「中、大」の後では清音で読んだり濁音で読んだりする。

9人の名前だけ見ても、読み方にこのようなバリエーションがあります。そして、読み方を規則的に説明できません。

日本語母語話者なら、まるでラグビーのタックルをスルスルとかわすように読み分けられると思いますが、「韓国人の私はタックルに倒されまくって苦労した」というような話をしてくれたことがあります。

その時に自分は濃音化で同じように苦労したという話をしました。
でも「人の名前を間違えて呼んでしまわないかと、慣れるまではとてもナーバスになっていた」とも、その方はおっしゃっていました。

こしまさん とか おかわさん は、日本語の発音としてあり得ないことが明確なのですが、なぜあり得ないのかと考えると、私にはそのなぜについて説明することができません。

翻って、韓国語を教える時「この単語は濃音化しますが、その単語は濃音化しません。」というような説明をしてしまいがちなのですが、「どういう時に濃音化して、どういう時に濃音化しないのか?」というような、包括的に説明しづらく答えに窮する質問があった時、

「母国語でもこんなケースがあるのですが、なぜそうなるのか説明できますか?」と切り返してあげると、質問した生徒さんも答えに窮し、追い詰め過ぎないようには気をつけますが、言語の奥深さや言語を学ぶことの楽しさが伝わるきっかけになるのではないかと思っています。

それにしても、わかるのに説明できないのは、何とももどかしいものです。