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【週刊ハンガンネット通信】第540号 (2025年7月21日発行)
「ハングルを介さずに韓国語を教えられるか上達するか」
アイケーブリッジ外語学院 幡野泉
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前回のハンガンネットセミナ-は5月でしたが、その時の分科会でとある先生からこんなお悩みが寄せられました。その先生は九州地方で個人で教室を開かれています。
「韓国語を話したいと受講相談にいらした方が、ハングルは一切勉強したくない覚えたくないと言っていて、どうしたらいいか困っている」と。
その時同じ分科会にいた阪堂千津子先生は、そのような要望を持つ方は少なからずいらっしゃり、教科書にすべてカタカナルビを振るなどして対処することもあるとおっしゃっていました。
私もこれまでそのような要望をいただいたことはありますし、要望うんぬんはさておき、どうしても覚えられないという方もいました。
もう20年ほど前になりますが、アラビア語と韓国語の専門家である長渡陽一先生とこの話題について話していたとき、長渡先生は、ハングルを介さずに教えることは可能ではないか、文字にこだわるのはアジア圏の人々の特徴なのではないか、とおっしゃっていました。
昨今のYoutube等の動画配信サービスやSNS等の発達で、夢中になってこれらを見て真似していたら、読み書きはできないけれどペラペラ話せるようになったという人は、若者を中心にかなり出てきました。
こういうケースとはまたちょっと違い、中年以上になってから韓国語を学びたい、学ぶ必要がある等で語学学校の門をたたき、いちから単語や文法を学んでいくのだけれど(そもそもこの方法は合致するのか?)、ハングルは用いないというケースです。このような教え方をされてきたご経験豊富な先生はいらっしゃいますか?
ちなみに、最近当校にいらっしゃった方で、仕事で韓国語が必要になり、いちから韓国語を学ぶのだけれど、必要なフレーズは音だけでどんどん覚えたいという方がいらっしゃり、一般的な教科書でカナダラから学ぶことと並行して、HANAさんの『ネイティブが最もよく使うたった30フレーズでかんたん韓国語会話』を用いています。
こちらの書籍は初心者にとって負担なく、必要最小限のフレーズで会話ができるようになっていてとても良いですね!
以上、ハングルを介さずに韓国語を「継続的に」教え、「レベルアップ」を図れている事例がありましたら、ぜひお伺いしたいです。(^-^)
