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通信276 会話能力向上につながる反転授業 吉川寿子

【週刊ハンガンネット通信】第276号 (2018年6月30日発行)

会話能力向上につながる反転授業

吉川寿子

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ハンガンネット会員の皆さま

早いもので、もう今年も半分が過ぎました。暑苦しい大阪はまだですが、関東は梅雨も明け始めて暑さを感じ始める時期ですね。体調に気を付けながらお過ごし願います(*^-^*)

さて、今回のハンガンネット通信では先日東京の早稲田大学で開催されました、朝鮮語教育学会で私が僭越ながら研究発表をさせていただいた話題について少し書きたいと思います。

「成人学習者を対象とした韓国語会話能力向上のための反転授業の実践」と題しまして、現在放送大学大学院で修士論文を作成中の授業実践を現時点での取り組みについてまとめて発表をさせていただきました。

具体的には、現在私の教室で実施している少人数の会話レッスンで、事前課題をインターネットツール(以下ICT)で与えて予習等を行うことで、​より高い効果を得られるのではないかという研究授業です。

あくまでもICT利用は、その後の対面授業を円滑化するためのツールであり、その使用が目的ではありません。

反転授業という用語は、ご存知の方も多いと思いますが、本来教室で行っていたインプットの部分を自宅のPCやスマホを利用して済ませてから教室では演習やプロジェクト型の課題に取り組む授業形態です。すでに実施されている教室も多いと思います。

一般的に調査研究というと、大人数を対象にしたものを連想しますが、調査には量的研究と質的研究の2種類があります。

私の場合、教室の規模が小さいことと、もともと個人レッスンを中心に行ってきたので学習者個人との関りが深いスタイルのため、少人数の受講生さんに丁寧にインタビューや調査をするスタイルの研究になります。対象が社会人学習者という側面も、少し異質かもしれません。

先行研究を調べても、なかなか出てこない研究のため、教育学会で発表しても特殊すぎて相手にされなかったらどうしようと、とても緊張しました。

しかし、研究背景にある理論を丁寧に説明しながら発表したところ、とても温かく耳を傾けてくださる先生方が多くてありがたかったです。いただいたご質問も、私の発表で足りなかった部分を補足していただき、勉強になりました。

まだまだ仕上がっていない状態の研究発表となりましたが、会場でハンガンネットの先生方や会員の方とたくさんお会いできて、大変励まされました。ありがとうございます。

とても手間のかかるアンケートやインタビューにも快く応じて協力してくださる受講生さん達と、これからも会話能力向上につながる反転授業を継続しながら、しっかりと論文に仕上げていきたいと考えています。

貴重な機会を与えて下った朝鮮語教育学会の皆様に改めて感謝を申し上げます。

通信275 私の韓国語講師奮闘記19: 第3期韓流ブーム 宮本千恵美

【週刊ハンガンネット通信】第275号 (2018年6月22日発行)

私の韓国語講師・奮闘記19「第3期韓流ブーム」

宮本千恵美

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関西方面ににいらっしゃる先生方、ご無事だったでしょうか? 余震などのご心配もあるとは思いますが、どうかご自愛くださいませm(__)m

先週の金英う先生の書かれた記事を読ませていただき、やはり全体的に状況は同じだと感じました。

新年度が始まり、4月よりは5,6月に始まるクラスが多いと感じています。特に文化センターや市民講座などは、新学期が始まった後に体験者や受講者が増える傾向にあるそうです。

私が受け持っている文化センターも5,6月開始の教室が多く、またその受講生の傾向も以前とはすっかり変わっています。

以前教室を始めた頃は、主婦層を中心とした受講者をはじめとして、社会人、60代後半の高齢の主婦層も多く、若くても20代の社会人、たまに珍しく学生がいたくらいでした。

現在の受講生の傾向は20代が特に多く、文化センターに高校生までもが通ってきます。30代の受講生が、自分はもう若くないと言ってしまう始末で・・・とにかく受講生の若年化を感じます。

以前は週1回の受講スタイルが一般的、お隣の韓国で日本語を学んでいる友人たちに関しては、週3‾4回通うのが普通です。

語学は毎日触れていないと上達しないと言うこちらの考えと受講者の思いは違い、がつがつした学習を望んでないように感じます。

韓国語の学習書籍も以前に比べ格段に種類も多く、また多様化した携帯アプリでの独学者も増えているようです。

インターネット上では韓国語に関して多くの動画や解説を検索でき、わざわざ教室に通わなくても・・・と言う学習者が増えているように感じます。

ワンコインレッスン(500円ですか?)なんて教室もあり、料金的にリーズナブルなものを求めれば、料金形態のしっかりした教室に通う生徒の減少は否めないかも知れません。

しかしながら、現在私の教室に通う生徒達には共通したものがあります。それは先ほど述べたような、独学での学習に行き詰まりを感じ教室に通うことを決めた生徒がとても多いことです。

また受講者減少に伴う教室減少の煽りを受け、教室難民になっている学習者もいました。

今のところ出戻り(以前学習してはいたが、様々な理由で辞めてしまったなど)する学習者はいませんが、韓流ブームが始まって10年は優に超え、諦めてしまった学習を再会しているとの話も入ってきます。

韓国語が日本語に似ているという理由で独学を始めてはみたものの、初級段階での文字の複雑さや、音の変化、不規則変化で躓き、やはり独学に限界を感じてしまうようです。

また間違っていてもそれを正す術もありません。そして何よりも似ているばかりに、些細な違いなどが分からないまま間違った表現などで覚えてしまうなどの問題もあります。

確かに以前と比べると教室に通う学習者は減少しているとは思いますが、やはり最後の砦は教室に通うことだと思うのです。
道に迷ってしまった学習者を救えるような、そして通うことに意義があるように指導していく必要性を感じます。

現在は生徒達と楽しんで学べる教室作りを心がけています。

1つ1つの教室の生徒数はまだ少ないですが、また増えていったら良いなぁと、学習指導案や教材を製作している毎日です。

通信274 もう一度韓流ブームは来るでしょうか? 金英う

【週刊ハンガンネット通信】第274号 (2018年6月11日発行)

もう一度韓流ブームは来るでしょうか?

金英う

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안녕하세요?

벌써 6월, 새학년의 들뜬 분위기도 어느 정도 가라앉았을텐데요, 오늘은 올해 새학년이 시작됐을 때 있었던 얘기를 해보려고 합니다.

아마도 대부분의 학원이나 교실들이 그렇듯 3-4월은 체험신청을 하는 사람들로 바쁜 시기인데요, 올해는 체험 신청자 중에 좀 특별한 사람들이 많았어요.

주부나 사회인보다는, 초등학생, 고3생, 대학생이 눈에 띄었습니다.

체험 수업 도중에 초등학생은 사회인이 대부분인 반 분위기가 자신에게 안 맞는다고 생각하는 눈치였어요.

고 3생은 아무래도 비용이 드는 일이라 부모님과 상의해 보겠다고 한 후에는 아무 연락이 없네요.

대학생은 입회를 해서 다니고 있지만 비용이 신경이 쓰이는지 1달에 4번이던 걸 2번으로 수업 횟수를 줄였어요.

최근에 제 3차 한류 붐이 다시 찾아 왔다고 하지만 이전과는 다른 형태의 한류 붐 같아요.

이제까지는 경제적으로 여유가 있거나 자신이 수강료를 벌어서 낼 수 있는 사람들이 한국어를 배웠지요.

하지만 이제부터는 젊은층을 중심으로 돈을 적게 들이면서 한국어를 배우려는 사람들이 많아질 거라고 봐요.

인터넷으로 한국어를 독학으로 공부하는 사람들이 많은 걸 봐도 그렇구요.

지금의 중/고/대학생이 경제적으로 자립한 사회인이 된 후 한국어 교실에 다닐 수 있게 되는 건 언제가 될까요?

아마도 빨라도 10년 정도는 걸리겠죠.

그동안은 수업의 질 향상과 수강생들간의 친목을 강화시키는 이벤트나 프로그램으로 지금의 수강생들이 교실에 계속 나오도록 해야 한다는 걸 다시금 느꼈어요.

그리고 또한, 젊은층의 요구에 맞추어 저렴한 학습방법이나 학습 형태의 개발도 필요하다는 것도요.

이런 상황에서 지난번 하타노 선생님의 통신에 북한과의 거래가 많아지면 한국어의 수요도 많아질 거라는 예상.

내일 열리는 북미정상이 잘 되면 조금은 한국어 붐에 호재(好材)로 작용하지 않을까하는 기대를 걸어 봅니다.

通信273 「韓国語らしさ」について 寄田晴代

【週刊ハンガンネット通信】第273号 (2018年6月9日発行)

<韓国語らしさ>について

寄田晴代

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「韓国語をやるからには、韓国人っぽく話せるようになりたい」そう思って韓国語を学んでいる人は多いと思います。私もそうです。

先日、この<○○語らしさ>について考えることがありました。大阪へ同窓会のために帰ったときのことです。夜行バスに乗ったのですが、大阪のバス会社でした。

乗務員のおじさんが荷物を預かりながら「どこまで行かれますかぁ?」とか、ご年配の乗客を座席まで案内しながら「新宿出るとき、よう揺れるから立たんとってなあ」と話すのを聞いて

あ、ネイティブスピーカーだ、と思いました。

同窓会の会場でもネイティブスピーカー(大阪弁の)がいっぱいでした。中学校の同窓会で、ほとんどが地元で生まれ育った人なのです。

気兼ねない関係に久しぶりに再会した興奮が加わり、にぎやかな会話が続きました。特に「女子」同士の会話はテンポが速い。スポーツでいうなら卓球。(もちろん個人差はありますよ)

速いだけではなくて、適当なタイミングで冗談が入ったり、間をためたり。

私は東京で暮らすようになって3年なのですが、久しぶりに大阪弁らしい大阪弁に包まれた気がしました。

語尾が「~や」「~ねん」などになるとか、イントネーションだけでなく、あのバスのおじさんのゆるりとした親し気な話し方や、友達との会話のテンポに、大阪弁らしさを感じたのでした。

韓国語も話すテンポや間合いを研究したら、もっとそれらしく聞こえるかな、などど考えていました。

また、大阪弁との違いで思い出すのは「お金の話なんかしない」と言った神奈川県出身の友人の言葉です。

親しい間柄なら「これなんぼで買うたと思う?」と値段の話をするのも普通だった私には、少なからず驚きでした。

話題にしていいものに差があるのだ。日本の中でも。そう思いました。

こんな私でも、韓国で出会ったばかりの人に、年齢や既婚か未婚か、子どもの有無、夫の収入などを尋ねられるのには、ずいぶん戸惑った覚えがあります。

中国の北京に長く住んでいた知り合いも、電車を待っているときに、列に並んでいる見ず知らずの人に収入を聞かれたことがあると言っていました。

(年齢や家の広さなども、韓国と同じように結構平気で質問するとのことでしたが、近年、家庭ごとの経済格差が生じるようになって、何でも聞いていいという雰囲気が弱くなってきたように思う、と言っていました。)

○○語らしさ(大阪弁を例に挙げていますが)というのは、文法だけでなく会話の内容や話し方にも関係があると思っていますが、

地域、年齢、性別などによっても異なるので、簡単には説明できないでしょう。

話題に関して、もう一つ書きます。

20年以上韓国に暮らしている知り合いに、東京で会った時のことです。質問されました。

「それで時給、いくらもらってるの?」
親しい間柄ではありますが、日本語でこの直球を受けると、衝撃があることを知りました。(大阪でも家族以外でこれはないと思います。)

韓国語らしく話すことを目指して、文法や発音以外に、会話のテンポや選ぶ話題にも注目したいと思いこれを書き始めました。

そして、円滑な会話を進めるために、暗黙の了解となっている決まり事は知っておいた方がいい、という意味においても大丈夫な話題、そうでない話題は押さえておいた方がよいと思っています。

前回、幡野先生が南北のことばについて言及されていましたが、会話のテンポや好まれる話題などについても、南北でどんな違いがあるのか、気になるところです。

通信272 北との経済交流が始まったときの、語学学校の対応は 幡野泉

【週刊ハンガンネット通信】第272号 (2018年6月1日発行)

北との経済交流が始まったときの、語学学校の対応は

アイケーブリッジ外語学院  幡野 泉

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南北情勢に目が離せない毎日を送っています。

韓国留学時代にとても良くしてくれた友人のお祖父さんが、朝鮮戦争のときに南下してきたという方でした。日本で生まれ育った私からは想像もつかないような話をいろいろと聞き、とてつもなく大変なことは分かるけれども、いろんなことを乗り越えて、とにかく南北が終戦を迎えてほしいと、ずっと心から願っていました。

なので、本当にこの(ラストと言っても良いような?)チャンスを両国は、世界は逃さないでほしいと思います。気が早すぎるかもしれませんが、良い方向に進んだとすると、徐々に北との経済交流が活発になるでしょう。

そうすると、私たち韓国語(朝鮮語)の語学学校も何らかの形で関わっていくことになるのではないでしょうか。当校の受講生の中にはすでに、仕事の関係でこれらの動きへの対応を始めている方々も、少なからず出てきています。

例えばですが、政治や経済交流が進むとなると、北の文献を読まないといけなかったり、電話でやり取りをしたりする受講生が出てくるでしょう。そんなとき、韓国語との違いを説明したり、指導したりすることが果たしてできるのか。

きっとそんな役割を果たしていかなければならないのでは、と想像しています。そしてそれが、韓半島の融和、アジアの発展に繋がるものであるのが理想ですね。

引き続き、すべてが良い方向に進むよう祈り続けるつもりです。

通信271 TOPIK作文対策 前田真彦

【週刊ハンガンネット通信】第271号 (2018年5月21日発行)

TOPIK作文対策

前田真彦

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TOPIK対策をずっと指導してきていますが、TOPIK「作文」に関してだけは、ほかの分野とは指導の仕方が違います。

読解も、聞き取りも、いわゆる「韓国語の指導」ですが、作文だけは、韓国語の指導という範疇を大きく超えて「(日本語の)作文力」、ひいては「思考力」にかかわる大きな深い根がかかわっているのが実感できます。

日本語で意見文が書けない人が韓国語で書けるわけがありませんから、まず日本語で書く作業から指導することになります。

日本語でも、「書く」のは、相当負荷のかかる作業なのです。本気で取り組まないと、たとえ短いものでも、構成感のあるいい作文は書けません。受け身の姿勢では決して書けないのです。

今年度、T大学でTOPIK作文の授業を担当することになって、つくづくその指導の難しさを痛感しています。とにかく学生たちは日本語でも書けないのです。書く訓練を受けてきていませんし、気力も不足しています。

中学校時代の「国語」の「意見文の書き方」の指導をやり直しているという感じなのです。

これは、おそらくはT大学に限ったことではなく、今の若い人一般に言えることではないでしょうか。いえ、若い人のみならず大人の受講生にも共通する点があるように感じます。

さらには、TOPIK作文だけではなく、「人前で根拠をもって意見を述べる」というスピーチや会話力にも同じ力が要求されているのだと思います。

日本人は、「意見を述べる訓練」を受けてきませんでしたから。TOPIK対策としてやり直さなければならないのだと思います。

では、その「意見を述べる」基礎力を、どのようにして計画的に付けていくのかということを考えていかなければなりません。

大学生や大人の受講生に、週に1回の韓国語授業で、どのような指導が可能なのでしょうか?

『TOPIKⅡ作文完全対策』(拙著HANA)の考え方をベースに現在私が取り組んでいることを5月27日(土)のメアリの会で報告します。

通信270 濁る濁らない 伊藤耕一

【週刊ハンガンネット通信】第270号 (2018年5月14日発行)
濁る濁らない
伊藤耕一
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5月になりました。
4月に韓国語を勉強し始めた学生さんも多いことと思います。
今回は、私のあの頃のことを思い出してみたいと思います。
韓国語を勉強し始めて、1ヶ月目くらいだったと思います。
ある先生が授業でこんなことを言いました。
「韓国語は単語の先頭の音は濁りません。」
そして、教科書のコラムにはこんなことが書いてありました。
「韓国人は『金閣寺』と『銀閣寺』を発音すると、同じ音になってしまう。」「何だそれ?」というのが最初の正直な感想でした。
「『キ』と『ギ』は明らかに違うでしょう!」とその時は思いました。以前の通信でも書いたと思いますが、先生に「しょうがっこう」の発音をさせられて、その後「なるほど! そうなのか!」と納得したのを覚えています。最初は「濁る濁らない」と教えられて、そうなんだと思っていたのですが、韓国に行って韓国人と話をしてみて「清音と濁音を同じ音と認識しているのだ」と認識を改めました。その後、いろいろな国の人や言語に接するにつれ、このようは現象は結構たくさんあることが分かりました。

日本人は「H」と「F」の音を同じ音と認識している。

フィリピン人は「F」と「P」の音を同じ音と認識ている。
スペイン人は「J」と「Y」の音を同じ音と認識している。
ドイツ人は「T」と「TH」の音を同じ音と認識している。

外国語を勉強する時、どうしても母語を基準に発音しようとしたり、母語の発音を絶対的なものと考えたり、そんな傾向があると思います。

でも、それは世界中の言語の多数派側から考えると実は少数派なのかも知れないことに気付いた時、母語の発音を客観的に見ることができ、より良い発音に対する気付きにつながるように思います。