通信295 お湯を沸かす 伊藤耕一

【週刊ハンガンネット通信】第295号 (2019年2月25日発行)

お湯を沸かす

伊藤耕一

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先日、高校生の子供の英語の宿題を見ていたら、こんな文章を英語に訳す課題がありました。
「私が、毎日お風呂のお湯を沸かして入ります。」

「お風呂」という日本の文化をどうやって訳すのだろう?
「毎日沸かす」という習慣的な行動を、ちゃんと現在形で表現できるだろうか?

などと思いながら、子供が鉛筆を走らせるのを見ていました。
すると、boil という単語と hot water という単語が紙の上に現れました。

その時は「お湯を沸かす」だから「boil some hot water」で良さそうな気がしましたが、後になってよく考えると「水を沸かすとお湯になるのだから、お湯を沸かすと英語で書くと、変な感じになるな。」ということに気付きました。

「韓国語も 물을 끓이다 だから、英語も boil some water が正しいな。」と思い「日本語はこういう表現をする言語だったんだ。」などと思っていました。

その後、調べてみるとこのような用法は「結果目的語」という用法とのことでした。
https://www.alc.co.jp/jpn/article/faq/03/205.html
穴を掘る、糸を紡ぐ、ご飯を炊く、家を建てる、幸運を祈る、風呂を沸かす、などなど数多くあるようです。

このいくつかの例文を見て「あれ!」とあることに気付きました。

韓国語では「家を建てる」は「집을 짓다」、「風呂を沸かす」は「목욕을 끓이다」で良いし、英語でも「穴を掘る」は「dig a hole」、糸を紡ぐは「spin yarn」で行けるじゃないか!

でも、どうして「お湯を沸かす」は韓国語と英語では不自然なんだろう? などと考えていたら、その夜は遅くまで眠れなくなってしまいました。

「お湯を沸かす」はNGだけど「家を建てる」はOK、使いこなすには経験とセンスが必要だなというのが結論で、その日は寝ました。

このような表現をうまく教える方法などあったら、知りたいものだと思いました。

通信294 私の韓国語講師奮闘記22: ハンガンネットセミナーに参加してみた 宮本千恵美

【週刊ハンガンネット通信】第294号 (2019年2月13日発行)

私の韓国語講師・奮闘記22「ハンガンネットセミナー&懇談会 in大阪」に参加してみた

宮本千恵美
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今年の冬ははっきりしない天候、そんな感じを受けます。
北陸にもようやく雪が降りましたが、前年のように積もることも殆どなく春を迎えるようです。

雪が少しちらつく2月11日(月)の祝日、大阪で「ハンガンネットセミナー&懇談会」が開催されました。
今回も昨年9月、長野でのセミナーのように「ライブ授業」を見学することもできました。
普段、他の先生方の授業を見学する機会はさほど多くないのではないでしょうか?

特に今回の目玉である前田先生の「友達の話を聞いて内容を理解する」と言うライブ授業を見学したいと思い、参加を決意しました。
まず前田先生の考案された「4色ボールペン」で聞き取りをします。
そして後半で「ニュース原稿を動画で発表する」と言う授業に切り替わり、その聞き取った内容を自分の言葉でまとめ、2人ペアで原稿をニュース形式で読み、録画・放送すると言う、なんともスペクタクルな内容でした。
後半の授業はミレの講師・飯田華子先生が担当し、先生が交代することで少し学校のような気分にもなりました。

まずは前半の「4色ボールペン」を使い聞き取る・インプットの質を高める授業は、ミレの受講生の方々だからでしょうか?
その集中力に驚きました。
よくあることですが、聞き取っているような思い込みで意外としっかり聞き取っていない単語や言い回しがたくさんあります。
うんうんと頷く生徒達に、
「本当に分かってますか?」
と聞くと、殆どの生徒は
「いいえ、よく分かりませんでした・・・。」
と答えることもよくあります。
日本人ならではと言いましょうか、分かったふりをする人が意外に多いのです。

しかしこの「4色ボールペン」の聞き取りは、まず誤魔化せません!
そして何よりも実力が良く分かると思います。
最初は聞き取れることが少なく、ショックを受ける受講生もいるかもしれませんが、しっかり聞き取ると言うことは会話する上でとても重要なことです。
そして上達していく過程がペンの色で確認できるのは、とても分かりやすいと思います。

そして後半に繋がる授業では、聞き取った内容を発表する・アウトプットに移ります。
録画された自分の放送を観賞しながら、感心したり笑いが起きたりとても楽しい印象を受けました。
終わった後にペアーごとに対して感想を講師が話す際に、「上手にできたところ」をしっかり伝えているところは、自分の生徒に対する接し方を改めて考えさせられました。

・・・私、ちゃんと生徒を評価しているかしら・・・?
自分に問いかけてみました。
勿論、直すべきところは注意しながらも、やはり良い点を見つけそこを伸ばすこと。
受講生の意欲向上には褒めることが最大の糧なのではないでしょうか?

その後、授業に関しての意見交換の時間に移行し、講師陣だけでなく実際に参加した受講生役の方々も参加されたことで、講師側と受講生側の意見を聞くこともでき、とても有意義な時間だったと思います。

話し合いの中で講師陣は授業構成からの矛盾点や修正点、今後この授業を改善しどう活かしていくかなどの意見が飛び交う中、受講生からの意見は全く違っていて、「楽しかった」などの肯定的な意見が良く聞かれました。
受講生から聞く意見はとても重要な意見だと思います。
どんなに良い教授法でも、それが受講生側に伝わらなければ意味がありません。
しかしながら、一生懸命討論し、授業を作る講師陣に感心している受講生もいました。

最後に懇談会では、各教室の現状の報告、そして今後の展望に話し合いが飛躍していきます。
私自身も感じる受講生の変化とそれに合わせた今後の教室運営―今何が必要か考えざるえを得ません。

私は他の先生方と同じ意見で、学習する生徒数自体は減っていないと思うのです。
2017年から第3期韓流ブームが到来し、若い世代がそのブームに乗っています。
プリクラに今までは英語で名前やメッセージを、それが名前くらいはハングルで書くのがブームになっている、その若い世代も教室に通ってもらうにはどうしたらよいか?
高校でも大学でも韓国語の授業を受ける生徒が増えています。
私自身も韓国語の本を持っていたり、携帯電話をハングル表記にしているだけで若い人たちから声をかけられ、学びたいと話してきます。
ブームはまだまだ終わっていません!

いろいろな先生方や各教室の意見や悩みや取り組みなども聞くことができ、また共有し協力し合えるセミナーの重要性を改めて感じた1日でした。

通信293 発表会の成果 金英う

【週刊ハンガンネット通信】第293号 (2019年2月4日発行)

発表会の成果

韓教室 金英う

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안녕하세요.
마에다 선생님, 하타노 선생님 두 분이 연이어 스피치대회에 대한 감상을 들려주셨는데요, 재미있게 읽었습니다.

오늘은 하타노 선생님의 글을 읽으면서 제가 공감했던 부분들에 대해 얘기해 볼까합니다.
제 교실에서 작년에 있었던 발표회인데요,
올해 창립 10주년 맞아 갑자기 발표회를 여는 것보다는 예행연습을 하는 게 좋을 것 같아 작년에 발표회를 가져 봤어요.

4년 전에 발표회를 한 후로는 한 적이 없어서 수강생들의 반응이 어떨까 걱정하고 있었어요. 하지만 적극적인 수강생들의 덕택으로 무사히 끝낼 수 있었지요.

발표회 일정이 발표되면 참가할까 말까 망설이는 학습자들이 있어요.
이런 사람들에게는 전에 발표회에 참가했던 사람의 경험 얘기가 큰 도움이 됐어요. 어느 학습자가 4년 전 발표했던 내용을 아직까지 다 암기하고 있고 발표회 덕분에 발음도 좋아졌다고 하면서 참가하는 것이 한국어 공부에 얼마나 도움이 되었는지를 망설이는 사람들에게 얘기하는 거였어요. 결국은 같은 학습자의 경험을 바탕으로 한 권유에 망설이던 사람들도 다 참가하게 되었죠.

그리고 제가 사회 진행을 부탁한 초급레벨 수강생(-아/어요 활용 학습을 막 끝낸 레벨)은 정말 열심히 사회자 대본을 읽고 연습한 것 같았어요. 발표회가 끝나고 며칠 지나서 사회를 진행했던 학습자에게서 연락이 왔어요. 대본에 있었던 것과 같은 표현이 한국드라마에 나왔을 때 알아 들을 수 있어서 기뻤다면서 감사하다는 말을 전해 왔어요. 물론 저도 기뻤지요.

이렇게 학습자들의 자발적인 참가로 이번 발표회는 4년 전에 비해 내용이 다양해져 퀴즈 뿐만 아니라 촌극, 동요나 동화를 한국어로 번역해서 발표하는 등… 그리고 그림, 의상, 소품 등을 준비하는 데도 학습자(들)의 아이디어, 재능이 나타나 교실 안에서만 보던 것과는 다른 면을 볼 수 있었던 것 같아요.

짧은 시간 동안의 준비였지만 정말 참신하고 정성이 어려있었습니다. 발표회가 끝난 후 재미있었다고 하면서 올해도 하고 싶다는 사람도 있었구요. 그래서 올해는 창립 10주년이 되는 해인 만큼 좀 더 특별하고 풍성한 발표회를 가지려고 합니다.

하타노 선생님 말씀대로 이런 행사를 준비하려면 강사나 학습자 모두 시간, 노력이 필요하지요. 그렇지만 발표회를 하면서 학생들의 유대관계도 돈독해지고 한국어 공부도 되니 일석이조의 효과를 올린 것 같아요. まさに「やってみて、良かった!」でした。

通信292 スピーチ大会の成果 幡野泉

【週刊ハンガンネット通信】第292号(2019年1月14日発行)

スピーチ大会の成果

アイケーブリッジ外語学院 幡野泉

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アンニョンハシムニカ?前号の前田先生のメールマガジン、ミレ韓国語学院さんのスピーチ大会のご様子でした。

スピーチ大会のテーマを決め、それに沿った発表をするというのは面白いですね。ミレの受講生の皆さんの人生、人生に影響を与えた韓国語学習のこと、是非聞いてみたいです。書籍も楽しみにしています!

私も当校スピーチ大会の感想を一つ……。
当校も毎年年末にスピーチ大会を開催しますが、その多様なテーマの面白さ、味わいもさることながら、今回特に感じたのは、「発音の向上」でした。

毎年開催していると、当然「毎年出場する」方が出てきます。そういった方は、当然のことながら、年々レベルアップしているわけですが、その中でも特にそういった「常連さん」は、発音の向上が目に見えていました。

先生方もよくお分かりかと思いますが、授業の中だけで発音を矯正するのは難しい面もあります。グループレッスンだったりすると特に……。すると、どうしても妥協してしまったりもしますね。

しかし、スピーチ大会に出るとなると、お互い妥協することなく、徹底的に向上に向けた練習ができ、また、語学に必要な度胸もつき、発話に自信が持てます。

スピーチ大会の運営に当たっては、勧誘、指導、当日の運営など、大変なことはたくさんありますが、「やってみて、良かった!」という受講生の笑顔と上達を見ることが何よりの励みになりますね。

ハンセミ、2月11日(月)に大阪で開催

年が明けてから、いつになく寒い日々が続きますが、皆様新しい年をいかがお過ごしでしょうか。

今年度3回目のハンセミ・ハンコンのご案内をいたします。今回は2月11日(月)に大阪で開催いたします。前半はライブ授業を2本行います。

1時間目は「友達の話を聞いて内容を理解する」というテーマで会員の前田真彦先生のライブ授業を、2時間目は「ニュース原稿を動画で発表する」というテーマで同じく会員の飯田華子先生の授業を行います。

1時間目では友達の話を聞く「インプット」に重点を置き、2時間目では友達の話をニュースとして構成し発表する「アウトプット」に重点を置き、インプットとアウトプットシナジー効果を目指します。

ライブ授業終了後、学習者の皆さんにはご退席いただき、講師である参加者の皆さんで意見交換を行いながらライブ授業を振り返ります。

後半はハンコン、今後のより良い教室運営について話し合い、情報交換の場にしたいと思います。

ハンガンネット会員でない方もご参加いただけますので、お知り合いにもご紹介いただきながら、多くの皆様にご参加いただきたいと思います。

また、ライブ授業を受けていただく学習者の皆さんも募集していますので、是非皆様の生徒や受講生の方々にもお知らせいただければと思います。

お申し込みはメールでお願いいたします。多くの皆様のお申し込みをお待ちしています。

お申込みはこちらまで。
samuguk@gmail.com

氏名、教室名、連絡先をメールでご連絡ください。悩みや課題に思っていることや現況も一言添えてください。

ハンガンネット世話人 伊藤耕一

通信291 韓国語学習が私にもたらしたもの 前田真彦

【週刊ハンガンネット通信】第291号 (2019年1月7日発行)

韓国語学習が私にもたらしたもの

ミレ韓国語学院 前田真彦

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ミレの年末のスピーチ大会のテーマがこれでした。

毎年スピーチ大会では、感動するのでが、今年はひとしおでした。

韓国語学習がみなさんの生活を変え、性格を変え、人生を変えているのがよくわかりました。みなさんそれぞれ多様で、人生的な意味合いが異なっていて、発表を聞くのが楽しみでした。

発表を聞き、今さらながら、韓国語学習がみなさんの人生にこれほどまで影響をあたえているのか、と驚いた次第です。

次のような書籍を現在準備中です。みなさんに協力していただけたらと思います。

ミレ生でなくても結構です。学習者としてでも、教える立場として、どちらでも結構です。

<みなさんへのお願い>

  • 「韓国語学習が私たちにもたらしたんの」という書籍を計画中です。前田個人の著作物です。
  • 書籍の構成は80%は前田の語りです。最後に学習者の思いを100人分列挙しようと思います。その投書です。
  • 200字、日本語で投稿してください。メールで、データで。
  • タイトル不要、いきなり本文からお書きください。
  • ペンネームまたはイニシャルで。
  • 連絡先として「本名フルネーム」「携帯番号」をお書きください。
  • 採用、不採用はこちらにお任せください。
  • 2019年1月15日締め切り
  • 2019年中の発刊を目標にしています。
  • 発刊した際はご連絡差し上げます。献本はできません。

参考動画 https://youtu.be/q78eXn2jHng

ハンガンネットセミナー&懇親会のお誘い

2月11日(月祝) 大阪駅前第4ビル地下1F

  1. セミナー
  2. ライブ授業 (1)前田真彦 (2)飯田華子
  3. 授業の話し合い
  4. 懇談会 韓国語教室の現状と今後の展望
  5. 懇親会 あります

http://mire-k.jp/hangan201902.htm

通信290 ハンガンネット10周年を迎えて 阪堂千津子

【週刊ハンガンネット通信】第290号 (2019年1月2日発行)

謹賀新年 ハンガンネット10周年を迎えて

阪堂千津子

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明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願い申し上げます

三が日も残りあと一日、明後日からは仕事が始まりますが、お正月はいかがお過ごしでしょうか

本年も皆さまにとって良い年でありますようにお祈り申し上げます。

昨年は第三次韓流ブームの到来で、K-popをはじめ、K-food、K-コスメ、K-ファッションが話題を呼んだ一年となりました。

新大久保は平日でも歩道から人があふれ、インスタ映えするスポットとして、今や中高校生の街に変わりつつあります。

冬ソナで韓流ブームが起こった15年前には想像もつかなかった光景です。ハンガンネットも、実は今年で10周年を迎えます。

どんな団体でも、10年経てばそれなりに形が整い安定する、と言われるようですが、ハンガンネットが今日までどうにかこうにか続けることができたのも、会員の皆さまのおかげです。

改めて会員の皆さまに御礼申しあげます。

今年の活動予定を紹介しますと、

2/11には大阪でハンセミと懇親会が、そして、横浜では2/21に恒例の韓国大学生と韓国語学習をする市民との交流会が開催される予定です。

目下、両方のイベントとも準備を着々と進行中です。

横浜交流会は横浜近辺のお教室だけでなく、茨城、静岡、東北の教室からも参加予定です。今年はたくさんの先生方もお手伝いを兼ねてご参加してくださる予定です。

そのような形で、生徒さんだけでなく、講師同士の親睦も深められるので、楽しいですね!

大阪のハンセミもライブ授業やハンコンを通じて、講師同士の親睦を図る予定です。今回は首都圏からもたくさんの世話人が参加しますので、西日本のの先生方には、ぜひ参加していただきたいなあ〜と思っています。

両方のイベントとも、皆様の参加申し込みをお待ちしております。

そして現在、四月からの新年度の活動内容を検討中です。

毎年同じセリフを繰り返して恐縮ですが、会員のみなさまからの要望をお待ちしていますので、こんなことをやりたい、やってみたい、やってほしい、のような声をどしどし寄せください

世話人会で前向きに検討させていただきます

個人的には、節目の10周年なので、何かイベントやるべきなのかなあ、と思ったりもするのです。

せっかく盛り上がっている韓流ブームの勢いを借りて、韓国語教室の存在をアピールできたらよいなあ、特に若い世代へのアピールができたら…

例えば、教室連携で開くダンスコンテストとか、合唱祭とか、スピーチ祭り、とか。または、教室を超えて、生徒さんたちと一緒に韓国を旅行するのとか…

今年の初夢は何をみたか思い出せないのですが、みなさんと夢をみるのは楽しいです。

みなさんはどう思われますか? 10周年のハンガンネットにどんなことを期待しますか? どうぞご意見を忌憚なくお聞かせください,

本年もよろしくお願い申し上げます。

ハンガンネット代表
阪堂千津子

通信289 通じなくなってしまう単語 伊藤耕一

【週刊ハンガンネット通信】第289号 (2018年12月10日発行)

通じなくなってしまう単語

伊藤耕一

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先日、私が高校生の頃によく聞いていたプリンセス・プリンセスのライブがテレビで放送されていて、子供と一緒に聞いていました。

歌詞を見なくても、ほとんど歌える曲ばかりだったのですが、その後、歌詞を子供に見せたら、思いもよらない質問を浴びることになりました。

「ブラウン管」って何?
「針がおりる瞬間」ってミシンのこと?
https://www.uta-net.com/song/2899/

「消せないアドレス、Mのページを指でなぞってるだけ」ってスマホにはページがないけど。
https://www.uta-net.com/song/880/

ブラウン管

今、大学生の長男が保育園に通っていた頃(12年ほど前)、ブラウン管のテレビが映らなくなって、液晶テレビに買い替えたのを思い出しました。

なので、子供たちの記憶にはブラウン管のテレビがおそらくないのだろうということに気が付きました。

「昔のテレビはブラウン管で観ていたんだ」とスマートフォンでブラウン管の写真を見せて説明しましたが、ちゃんと理解したかどうかはよく分かりません。

私の世代は「ブラウン管」と聞けば「テレビ」を連想できますが、今の大学生以下の世代はこの連想ができないのかなあと、改めて思いました。

針がおりる瞬間

レコードはもっと昔に遡らなければなりません。

私が高校生だった頃が、レコードからCDに移り変わった時期でした。
高校2年の時にアルバイトで貯めたお金で「CDラジカセ」を買ったので、よく覚えています。

「昔はレコードで音楽を聴いていて、レコードの溝に針をおろすと、針が振動を読み取って音を出していた。」みたいな説明をしました。

「針をおろすと、音楽が聞こえてくるまで何秒間か待たないといけなかったから、その何秒間かにドキドキしたんだよね。」
今のCDやiPodでは、このようなドキドキは感じることがないですね。

消せないアドレス

アドレス帳を書かなくなって、久しいことに改めて気づかされました。

私が大学生の頃まではアドレス帳を使っていましたが、その後、パソコンの中にスプレッドシートでアドレス帳を打ち直したことを思い出しました。

さらにその後は住所管理ソフトにそれを読み込ませて、今ではパソコンのソフトウェアで管理しています。

「必要でなくなった連絡先はボールペンで消したりしていたなあ。」とこちらは思わず感傷に浸ってしまいました。

きっと今の若い人たちはスマートフォンのアプリケーションか何かで管理しているのでしょう。

わずか数十年の間に通じなくなってしまう単語が結構ありそうな気がします。

思いつくところでは「ダイヤルを回す」「チャンネルを回す」「巻き戻し」「ダビング」など。今度、機会があったら、子供たちに尋ねてみようと思います。

通信288 私の韓国語講師奮闘記21: 言語干渉について考えてみた 宮本千恵美

【週刊ハンガンネット通信】第288号 (2018年12月3日発行)

私の韓国語講師奮闘記21: 言語干渉について考えてみた 

宮本千恵美

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12月に入ったものの、本来の冬が到来していない・・・まだ秋のような気配を感じております。

前号の寄田先生の記事を読み、自分も同じような体験や考えを書きたかったのですが、書き溜めていた記事を追記して書こうと思います。

以前、発音の記事を書いた際、ある先生の外来語の干渉を受けている現代の韓国語のことで、日本語でもその傾向が強く、本来持っているその言語の良さや美しさが失われているように感じます。

11月の後半にバルト3国に旅行に行きました。エストニア・ラトヴィア・リトアニア、この3国がバルト海に面していることからこう呼ばれています。

また3カ国どの国にも公用語があり、簡単な挨拶などはどれをとっても全く重なることなく独立しています。

ただエストニアはロシアに近いことから影響を強く受けており、ロシア語での呼び込みやロシアのお土産も多数売っていました。

3カ国とも英語も非常に通じるので便利ではあったものの、どのお店に行っても英語で同じことを言われるのです。

「Have a nice day!」
私がアジア人で英語しか通じないことがわかっての挨拶ですが、そのときふとある本の一文を思い出しました。

ラジオなどやテレビなどで最後の挨拶に
「良い週末をお過ごし下さい(Have a nice weekend)。」

この言葉、英語からの言語干渉がもたらした言葉だったという事実です。

週休5日制になった日本でも週末の過ごし方が大きく変化し、今まで日本人が言わなかったような週末の挨拶までもが欧米諸国の影響を受け、私たちが知らずに受け入れた言語変化なのだそうです。

どうしてこのように心に強く残ったのか、それは他国では英語で話してもこの挨拶をこんなに沢山言われた事がなかったからです。

と考えると、バルトの国々では英語と同じような習慣や言葉が存在するのか、または旅行者のための挨拶なのか、それはこの3カ国の言語を知らないと分からないことですが。

またその本には韓国での日本語の影響も書かれていました。日本語の言語干渉を食い止めるための言語政策がとられ、その結果韓国の町中の看板、商店の標示などはハングル一色のため、多少ハングルを読む必要性があるのだとか。

そしてまた言語干渉の一環の問題ではないかと思うのですが、日本語と韓国語が似ているばかりに、韓国語での日記を添削している際も、どうしても母語である日本語の影響は否めないところも多々あります。

例えば韓国人でさえもFacebookなどに「좋은 아침」など書いてあるのをよく見るようになりましたが、ある講習では連体形の苦手な韓国人ということを学び、実際は「아침이 참 좋다」のように動詞や形容詞で閉めるほうが韓国語らしい表現だそうです。

私と同じ韓国語を学習した知人はそのことを知らずに普通に「좋은아침」を使っていたと言い、それは知らなかったと言います。決して通じない表現でもないですし、それで通じればなんら問題がなかったからでしょう。

韓国語を勉強する日本語母語話者は、どの言語よりも自国の母語の干渉を強く受けやすいと思います。似ているからこそ、その微妙な違いを理解しがたいと思うのです。

しかしながら言葉は生き物、多様な言語政策がとられても干渉を受けることも多いですし、何よりも若い世代が新しい言葉を作り、それが当たり前のように使用されるのです。

干渉を食い止めることは難しいと思いますが、それでも私はその言語特有の独自性などは後世にも残していかなくてはいけないと思います。

「翻訳できない 世界の言葉」「翻訳できない 世界のことわざ」 創元社
この2冊の本には諸外国の訳せない言葉が掲載され、韓国語や日本語も美しい挿絵に説明付きで紹介されています。

訳せないからこそ、その国の言葉ならではの表現をより濃く感じられる1冊だと思います。

韓国語講師になってからこのように諸外国の国の言葉にも興味を持つようになり、その違いや今回書き綴ったような言語干渉などにも私自身が干渉するようになっている今日この頃です。