通信089 4色ボールペンディクテーション

【週刊ハンガンネット通信】《第89号》(2013年9月30日発行)

4色ボールペンディクテーションはなぜ「はまる」か

ミレ韓国語学院

前田真彦

私は常々、받아쓰기 の重要性を主張してきています。
なぜなら、韓国語は、音と文字が乖離している言語だからです。

1、<連音によるずれ>
바비と聞こえてきたものを、
밥이と文字として再現できなければならない。

2、<音変化によるずれ>
도시랑멍는 と聞こえてきたものを、
도시락 먹는 と文字として再現できなければならない。

こういう音と文字のずれに対応できる力を身に付けなければ、
聞き取りは正確にできるようにならないのです。

その聞き取りをどう鍛えるのか?

試行錯誤の末に編み出した方法が、
「4色ボールペンディクテーション」(以下4BD)です。

『「前田式」韓国語パワーアップドリル』(HANA)では、
その方法や誕生の経緯を紹介しています。

<方法>
同じ音声(意味のカタマリで切る)を聞いて文字起こしする。
1回目黒、2回目緑、3回目青、4回目赤
2回目以降は、新たに聞き取れたものを書き加えていきます。
スクリプトを見て答合わせをして、シャドーイング。

1、なぜ4色なのか?
何回聞くのがよいのか実験した結果たどり着いた結論です。
4回聞いてわからなければ100回聞いてもわからないのです。

2、4BDの効能は?
A 聞き取りという地味な作業を楽しい作業に変える
B 自分の勉強の足跡が残る
C 自分の弱点が可視化できる
D 道具や方法がはっきりしているので取り組みやすい

結果、「はまる」のだそうです。

受講生のブログをご覧ください。
http://ameblo.jp/yonkomama/entry-11607246625.html

検索すると他にもいろんな人が取り上げてくれているようです。

「聞き取り」という、地味で取り組みにくい作業を、
楽しい作業に変える魔法の方法です。

みなさんの教室でもぜひ、4色ボールペンディクテーションに取り組んでみてください。

聞き取りプロセスの可視化、聞き取れないところの可視化は
授業分析、学習者分析の良い材料にもなります。

通信088 飲み会はいかがですか

【週刊ハンガンネット通信】《第88号》(2013年8月5日発行)

飲み会はいかがですか

hangyosil 韓教室 김영우

안녕하세요. 다마시 한교실의 김영우입니다.
더운 날씨에 어떻게 지내고 계세요?

장마가 일찍 끝나, 무더운 여름이 갑자기 찾아와서 정신이 없었는데요,
이렇게 더운 여름에는 교실에서는 해마다 학생들과 회식(飲み会)을 하고 있어요.

올해로 3번째하는 회식인데요, 해를 거듭하면서 참가 인원도 늘고, 참 좋은 이벤트라고 생각하게 됐어요.
먼저, 마음 놓고 마셔도 되고, 얘기해도 되고, 자신이 좋아하는 한류 스타에 대해 같이 맘껏 얘기 할 수 있고,
한류 스타나 한글 능력 시험에 대한 정보를 공유하기도 하면서, 시간 가는 줄 모르게 얘기를 하다가 보면,
매번 밤 12시쯤에 끝나요.

어떤 때는 다른 손님들로부터 ‘시끄럽다’는 주의도 받지만 ‘아줌마 파워’의 대단한 위력을 새삼느끼게 됩니다.

제가 여름에 회식을 기획하게 된 이유가 있는데요, 제 교실에는 주부가 많기 때문이에요.
저 또한 주부라서 회사에 다닐 때와는 달리 회식할 기회가 거의 없더라구요.

또한 아이들이 다니고 있는 학교나 직장에서 한류 스타에 대해 같이 얘기할 사람도,
동료도 없다고 말하는 학생들이 이외로 많아서 시작하게 됐어요.

회식을 통해 학생들은 자기가 속해 있는 반원들 뿐만이 아니라  다른 반의 학생들과도 한류 스타의 캐릭터를
주고 받는 등, 교제의 폭을 더욱 늘려가기도 해요.

그래서 그런지, 제가 학생들을 대상으로 하고 있는 또 다른 이벤트인, 요리교실보다는 항상 더 많은 학생들이 참가하고 있어요.
아무래도 요리를 만들고 하다가 보면, 차분하게 앉아서 얘기할 여유도, 시간도 없어서 그런 게 아닌가 해요.

회식을 할 때, 좀 더 즐겁고 유익한 회식이 되기 위해서 몇 가지 규칙을 정하고 있는데요,
먼저 회식을 시작할 때하는 자기소개예요. 이름만 말하는 게 아니라 좋아하는 한류 스타의 이름을 말하도록 해서
학생들 간의 한류 스타에 대한 얘기가 자연스럽게 나올 수 있도록 하고 있어요.

두번째, 회식 장소가 한국 음식점인 걸 이용하여 주문할 때마다 한 사람씩 돌아가면서 주문을 시키도록 합니다.
여기서 재미있는 걸 발견했는데요, 아직 표현이나 숫자를 배우지 않은 학생이 정확한 표현을 사용해 주문을 할 때가 있어 제가 놀라기도 해요.

모를 때는 제게 확인을 해오기도 하는데요, 긴장한 상태에서 실전과 비슷한 상황 연습을 해 보면 잊혀지지 않을 거라고 봐요.

회식을 교실의 이벤트로 하고 계시는 선생님도 많으리라고 봅니다.
다른 선생님들은 어떻게 하고 계신지 알려주시면 고맙겠습니다.

지금 제주에 와 있어서 한강넷 통신이 늦어졌는데요, 대단히 죄송합니다.
오늘부터 관동은 많이 더워진다고 하는데, 건강에 조심하세요.

通信087 翻訳作業で感じたこと

【週刊ハンガンネット通信】《第87号》(2013年7月29日発行)
今日の翻訳作業等で感じたこと

林鳩順

 

ハンガンネットメンバーのみなさん、暑い毎日が続いていますね。
いかがお過ごしですか?

今日はメールマガジンの当番ですが、さきほど帰宅したところです。
そこで、今日感じたことを書いてみることにしました。

韓国語の講師をしながら、今でも時々ですがいろんな翻訳を請け負っています。
ハンガンネットの世話人、会員のみなさんの中にはご自分で会社を経営されている方もいらっしゃいますね。

私は通訳・翻訳会社、数社に登録していて、依頼があって、条件が合えば引き受けています。
最近はクライアントが通訳会社に見積もりをとり、入札で一番安いところが仕事をとるようになっているようで、
通訳・翻訳料は物価の上昇とは反比例しているのが現状です。

通訳免許を取得後、すでに20年近くになりますが、思い出すといろんな失敗やミスをしてきたものです。
でも、それらを糧に辞めないでがんばったおかげで、今ではかなりのキャリアを積むことができました。

韓国の有名なドラマ主題歌、挿入歌を歌っている歌手の歌詞を翻訳し、今日は録音作業にも立ち会ってきました。
そこで感じたことを少しお話ししたいと思います。

受講生の中には当然、k-popが好きで、歌も歌える方がたくさんいらっしゃいますね。
そこでよく耳にするのは、コンサートへ行っても、CD買っても、
日本語だとなぜかしっくりこない、やはり韓国語で歌っている方がかっこいい〜という声。

でも、これは誰よりも歌手本人が一番感じているんだということ、実感しました。
歌詞の内容をただ翻訳するのは容易いですが、
メロディーに合わせて歌うので歌詞の字数を合わせる、歌詞の意味を損なわずに日本語らしい歌詞にする。

そして苦手な発音はなるべくカットし、やさしい発音の言葉を選ぶ。
一番大変なのは日本語にない文字の発音、つ、ず、ざ など。
特に初音にくるこれらの単語は大変で、今日も結局は歌詞を書き換えたほどです。

韓国語だとすごい声量があるのに、
日本語では普段の発声どおりには上手く歌えない、ちゃんと歌詞が伝わるか〜と心配していました。
気づかなかったことですが確かに一理あるようで、今日はこんな気付きがあり得した気分になりました。

翻訳作業は楽しいけれど苦しくて、本当に何度も苦しみながら完成します。
内容の幅は計り知れず、わずか100字程度から膨大な資料まで、
メモ書きから刑務所内の注意事項、極秘文書・・・そしてCDになる歌詞まで、

自分を見つめ直させ、自分の実力の実態をこれでもかと思い知らされる翻訳作業は、
いくら単価が低くても、無償であっても、
自分の勉強だと思って、快く引き受けるように心がけようと思いながら帰ってきました。
本文はここまでです。

仙台の研修に向けて、ハンガンネットでは最終の準備にとりかかっています。
参加できなくて、協力もできないのを申し訳なく思います。
どうか参加者のみなさんと講師の先生方が有意義な研修期間を過ごされますように、
このメールからエールを送りたいと思います。

通信086 日本語と漢字

【週刊ハンガンネット通信】《第86号》(2013年7月15日発行)
日本語と漢字

伊藤耕一

 

今回も、韓国語を一緒に教えている先生に気付かされた日本語の不思議について書いてみたいと思います。
ハングル文字の読み方を教え終わる頃、「皆さん、日本語で『日』という漢字には何種類の読み方があるか、知っていますか?」という質問をその先生は生徒に投げかけます。皆さんはすぐに答えることができますか?

読み方は4種類あるのですが、4つの読み方が分かったら、続きを読んでみてください。

韓国語では、漢字の読み方は「一字につき一種類」が原則ですから、漢字を何通りにも読み分けなければならない日本語はものすごく難しいようですが、そうなのでしょうか?
さて、「日」の読み方は、音読みだと「ジツ」「ニチ」、訓読みは「ひ」「か」です。
全部わかりましたか?
もう少し読み方を探すと「一日」を「いっぴ」と読んだり「朔日」を「ついたち」と読んだり「日々」を「ひび」と読んだりしますから、覚えようとすると大変そうです。

私が大学で漢文の授業を取ったとき、この先生はとても面白い先生でしたが、漢字は文字と読み方を遣隋使や遣唐使が日本に持ち帰ったのだと教えてくれました。
遣隋使や遣唐使の頃は、主に中国北部の人たちから漢字とその読みを教えてもらったそうで、日本ではそれが「ジツ」という漢音になり、それより前に中国南部の人たちから教えてもらった漢字の読みが「ニチ」という呉音で、日本人は何故か両方の読み方を取り入れてしまったのだそうです。

さらに大和言葉と同じ意味の漢字に固有語の読みをつけてしまったので、こんなに読み方が多くなってしまったということです。
七福神に通じるものがありそうですね。

中には大昔の留学生が音を聞き間違えて日本に持ち込んでしまった漢字もあって、「較」は本来「コウ」と読ませるべきところ、間違いがまかり通って「カク」になってしまったのだとも。

そうとは知らずに漢字を勉強してきた私たち日本人はいつの間にか膨大な漢字の読みを覚えてしまっていますが、私たちの先輩はどうしてこんな面倒くさいことをしたのでしょうか?

「日本語を勉強するには、ひらがなを覚え、カタカナを覚え、漢字を覚え、漢字の読み方を覚え、文字の使い分けも覚えなければならないんですよ。ハングルだけ覚えれば良い韓国語は簡単でしょ!」と文字でくじけそうな生徒さんを私は励まします。

3種類の文字を使いこなさなければならない日本人は、世界で一番たいへんな国に生まれてしまったのでしょうか?

通信085 中上級リスニング教材に関する情報共有

【週刊ハンガンネット通信】《第85号》 (2013年7月12日発行)
「中上級リスニング教材に関する情報共有」

アイケーブリッジ外語学院 代表 幡野 泉

 

ハンガンネットの先生方、アンニョンハセヨ?アイケーブリッジ外語学院の幡野です。

先日、リスニング教材について情報が交わされていましたね。

当校では中級以上のリスニング教材として、延世大学校の
『한달완성 중급 듣기 1, 2』を使用しています。

この2が終わってからの教材に悩むことが多かったのですが、
阪堂先生、美野さんがおっしゃっていたタラグォンの
『聞く!解く!分かる!リスニング韓国語中級』を是非拝見させて
頂きたいと思っています。情報ありがとうございました。
(早速注文致しました!)

2の教材の次の段階、となると「高級」のリスニング教材、
ということになります。そこで、今回いろいろ検討する中で、
『대학강의 수강을 위한 한국어 듣기 고급』(연세대학교)という
教材も候補に挙がりました。6月22日、23日の講師研修で、
当校講師が情報を得てきたようです。

そこで、個人的にお世話になっている延世語学堂の先生に、以下の
ような質問をしてみました。

1. [연세 듣기 2]를 끝내고 시작하는 것이 수준 상 적당한지
2. 내용의 주재가 다양해서 해외에서 공부하는 외국인 교재로서 적당한지

そうしましたら、以下の様な回答でした。

이즈미 씨가 문의한 교재는 사실 연대 송도 캠퍼스의 교재예요.
연대 입학을 목적으로 온 유학샘들을 대상으로 한 교재라서 일반교재와는 좀
성격이 달라요.

특히 이즈미 씨가 말한 교재는 그중에서도 제일 어려운,
실제 대학 강의를 듣고 푸는 문제들이라서 무리일 것 같다는 생각이 듭니다.

그 교재보다는 같은 시리즈 중에서
<대학생활을 위한 한국어듣기 중급2>를 추천합니다.
전체구성이나 내용, 난이도,흥미도 등이 가장 적당할 것 같아요.

이 교재를 마친 후 <대학 강의 수강을 위한 한국어 듣기 중급1>과
중급2를 하는 게 좋을 것 같아요.

이 교재들은 학문 목적이라 아무래도 내용이 딱딱할 겁니다.
학생이 어떤 사람인지 모르겠지만 고급 듣기는 아주 어렵다는 게
모든 선생님들의 의견이에요.

私はまだこれらの実物を見たことがありませんが、もし韓国に
行かれる先生方がいらっしゃいましたら、ご覧になってみて下さい。
ご感想など、お聞かせいただけると幸いです!

通信084 生徒さんから習うこと

【週刊ハンガンネット通信】《第84号》(2013年6月26日発行)

生徒さんから習うこと

hangyosil 韓教室 김영우

안녕하세요.

원래 6월 24일 예정이었는데 오늘에야 메일을 보내드리게 돼서 죄송합니다.

한국어를 가르치면서 학생들에게서 오히려 배우는 게 참 많아요.
일본의 오래된 문화나 생활 습관 등에 대해서도 들을 수 있을 뿐만 아니라 한국어를 어떻게 가르쳐야 하는지에 대한 힌트도 얻고 있어요.

교재에는 쓰여 있지 않는, 예를 들면, `~고 싶다`의 부정문은 어떻게 만드는지, `~고 ~았/었어요`의 존경어 표현은? 이런 질문을 자주 하는 학생이 있어서 자극을 받고 있는데요.

이런 질문을 받고 나면 느끼는 게 있어요. 학생들의 입장에서 생각하고 가르쳐야 한다는 점이지요.

한국어가 모국어인 사람에게는 간단하지만 일본인 학생들에게는 어렵다는걸 항상 염두에 두어야 한다는 걸 다시 느끼게 돼요.
우리 원어민 선생이 자칫 간과하기 쉬운 이런 내용들을 질문해 주는 이런 학생이 고맙게 느껴질 때가 많아요.

그리고 또한, 원어민의 표현이 항상 바르다고는 단정지을 수도 없기 때문에, 애매한 내용은 문헌을 찾거나 인터넷에서 찾아서 그 다음 시간에 대답을 해 주곤 해요.
학생 덕분에 선생님도 공부하게 되는 셈이지요.

또한 받았던 질문을 부교재에 도입시켜 부교재를 수정하기도 하구요.

그러고 보니까, 전에 메일매거에서 어느 선생님이「テキストwo教えるのではなく、テキストde教える」라고 말씀하신 적이 있는데요, 교재에 써 있는 문형만을 가르치는 것이 아니라 교재의 흐름에 맞춘 부교재가 필요하다는 뜻이라고 봐요.

학생들의 질문에 귀를 기울이면서 학생들로부터 받았던 질문들을 부교재에 활용하면 만들기도 쉽고 학생들의 요구에도 부합되기 때문에 좋은 방법이라고 생각돼요. 왜냐하면 학생의 질문은 그 학생 혼자만의 질문이 아니라 한국어를 공부하고 있는 모든 학생들이 품고 있는 질문이기도 하니까요.

通信083 공부가 즐겁다. 아빠가 좋다.

【週刊ハンガンネット通信】《第83号》(2013年6月18日発行)
「最近読んだ本」

林鳩順

 

会員のみなさま、안녕하세요?

前号で、阪堂先生がリスニングについて書かれましたね。
いろんな教材がありますが、
私は、教室ではできるだけ自分の声で
リスニングのレッスンを続けています。

でもこれだけでは、私が話すことしか聞き取れなくなりそうで、
ドラマや専門の教材を試してみようと思います。
実際に、前回のハングル検定の後、
先生の声なら聞き取れたのに〜と言われてハッとしました。

返信メールでお勧めの教材、チェックしてみますね。
HANAさん(アルク)の本は私も沢山持っています^^

では、本題に入ります。
フェイスブックを通して、ある本に出会いました。
友人のサイトから、ふと目にとまりました。
本の題名が面白かったからです。

엄마보다 딱 10배 큰 아빠효과
「공부가 즐겁다. 아빠가 좋다」です。

それでちょっと一言コメントを書きました。
結局はその本の著者から
直接本を送っていただくことになりました。

日本ではまだ見かけたことのない内容でした。
教育熱心なお国柄は日本も韓国も同じですね。
そこにいつも登場するのは、母親の役割・・・です。

でもこの本は父親の役割を一面に押し出し、
「대치동 아빠/ 大峙洞アッパ」という代名詞で有名になった、
이민구さんとその娘이재원さんが書いた本です。

子育てをほぼ終えた私にとっては、
すでに手遅れという気がしなくもないですが。
아버지として子供にできることを思い切って実行された著者、
その父の想いを十分に理解し、応えようと格闘する娘。

読みながら、そこまでする?と思うこともありましたが、
愛情と信頼関係があればこそ、がんばれたのでしょう。

現在、市民講座で受け持つ様々な状況に置かれた
受講生を教える私にも、とても良い刺激とヒントをもらいました。
我が子を接する想いで指導し、学び合うなら、
より一層の効果があるのではと。

この本との出会いで、
夢を実現するための自らの努力と、
それをほんの少し後押ししてくれる存在の
大切さをあらためて気付きました。

夢をかなえる後押しができる、
そんな存在としての講師、
という一面も兼ね備えていたいと思いました。

以上、最近読み終えた本のご紹介でした。

関連ブログもご覧ください。
http://blog.naver.com/conacademy?Redirect=Log&logNo=100190021140

通信082 リスニング授業、どうしていますか

【週刊ハンガンネット通信】《第82号》(2013年6月16日発行)

リスニング授業、どうしていますか

阪堂千津子

私はLLという授業を担当してもう10年近くになるのですが、文法の教科書も進度を進めなくてはいけないので、本当にLLの授業になっているのか・・というのが長年の悩みであります。

まあ、はっきり言って教科書をなんとかこなすのがせいぜいでした
しかしこれではいけない、と思い、この4月から なんとかリスニングに時間をかけるように努力をしていますが
なかなかこれが 大変なんですね。

まず、たいていの教科書はリスニングが十分扱われていないので、ほかの教材をもってこなければならいないのですが、よい教材が見つかりません。
探してきても、それを進度にあわせて 準備したり、教材を作り直したりすると、とても時間と労力がかかります。

それから、授業で扱うときも、とても時間がかかります。最低30分は時間を割かないと、まともなリスニング活動まではいけませんね。

しかし、授業で扱えば、苦労はそれなりにむくわれるようです。
ちょっと難しいリスニングやってくれるからこの授業とりました、という学生さんもいますし、
復習したいから授業中に扱った音声をネットにアップしてほしい、というリクエストもきます。

リスニングを授業をやってほしいという受講生のニーズを肌で感じます。
「字幕なしでドラマを見たい」という動機できている受講生の方々には、リスニング能力をつけてあげるのは必至の課題だと思います。

授業では限界があるので、宿題として「聞く練習」と、ドラマのフレーズ聞き取りを推奨しはじめました。
クラスのネット掲示板で、受講生同志が聞き取ったフレーズや単語を
あれこれ 推測しながら解読しあう書き込みが多くなりました。こちらも楽しめます。

実は来週の日曜日、東京の韓国文化院で行われる韓国語教師研修会で
「聞く」授業を担当します。「普段の授業でどのようにリスニングを取り入れるか」、というのがテーマです。

まだまだ 未熟な経験しかお話できませんので、
研修会では私の悩みをぶちあけて、みなさんとどうしたらよい授業になるか、話し合いたいと思っています。

ハンガンネットのみなさんは、リスニングの授業をどのように工夫されていますか
どんなリスニングを授業でされているのか、みなさんにも伺ってみたいです。
また、やってみてよかった方法、よい教材があれば ぜひともご紹介いただきたいです。

ちなみに私がいま、注目しているのは、
ダラクウォンから出ている「KOREAN LISTENING SKILLS」(初級、中級編)です。
オ・ミナム(共著)という芸名のような先生が書いていらっしゃる本ですが、
難しいリスニング内容でも設問がやさしく、学生さんができた気になるので、重宝しています。

日曜日にはハンガンネットの会員の方にも何人かおあいできそうですね。
ハンガンネットでもおなじみの前田先生は「読み書き」を担当されます。

大阪の文化院でも近々、韓国語講師研修会が開催されるようですね。
ハンセミでもできればいいなあ~ と思っています。リクエストがあれば、ですが・・・

通信081 外来語

【週刊ハンガンネット通信】《第81号》(2013年6月3日発行)
外来語

伊藤耕一

韓国語を一緒に教えている韓国人の先生から、何年か前にこんなことを言われたことがあります。
「日本語のカタカナ単語は、日本語なのか、英語なのか、それ以外の言葉なのか、さっぱり区別がつかない。」
「どういうことですか?」と尋ねてみたら、例としてこんなことを言われました。

「『ポテンシャル』と『ポテンヒット』は同じ『ポテン』という文字があるけど、同じ言語由来でない気がする。」
これはおっしゃるとおりで、「ポテンシャル」は英語、「ポテンヒット」の「ポテン」は日本語です。

言われて初めて気が付いたことですが、日本人は全く気にかけずにこういう単語を使っていますね。
しかも、カタカナで表記するので、一見外来語のようですが、実はそうでもないことが多いようです。

手元の新聞に調味料の記事がありますが、カタカナ単語を拾い出してみると、ラー油、コショウ、ウコン、ギョーザ、ナムル、コク、ポンズ、ソース、つけダレ・・・、実にいろいろな国の言葉があるのに驚きます。

日本人はどうしてこんな言葉遣いをするのか、考えてみたことがありますが、そのヒントは七福神にあるのではないかと思ったことがあります。

七福神はものすごく日本的なものであるような気がしますが、7人の国籍を調べてみたら、ビックリ仰天でした。
日本の神様は「恵比寿」だけ、「大黒天」「弁財天」「毘沙門天」はインドの神様、「布袋」「福禄寿」「寿老人」は中国の神様だったのです。

「きっと、ありがたい神様をみんな船に乗せてしまったんだろうな。」というのが私の推測です。

いろいろな国の神様をひとつの船に乗せてしまうほどですから、いろいろな国の言葉を日本語に取り入れることに、日本人は今も昔もあまり抵抗がないのではないかと思います。

同じ新聞ですが、時計の広告にこんな文章がありました。

「近年、ランニング人口は大きな広がりを見せ、ランニングスキル向上のためにもランニングの正確な距離、速度を測ることができるGPS機能付ランニング機器は重要なアイテムとなっています。(中略)ランニングファッションに適したカラーバリエーションを新たに追加。〇〇はエネルギーを感じる色として人気のある流行色「タンジェリンオレンジ」を採用。□□は大西洋の海をイメージした青で、快適、スポーティ、清涼、晴れやかさを表現した「アトランティコブルー」。△△は、キュートでロマンチックなイメージの「プラムピンク」となっています。」

新聞広告の写真は白黒なのに、色の説明をこと細かにしているところが何とも言えません。

私を含め、多くの日本人は「へえ。そうなんだ。」で見過ごしてしまいそうな文章であるような気がしますが、日本語を習得しようと勉強している学生が読んだら、きっとストレスの大きな文章なんだろうなと思います。かつ、誤解を与えそうな気がします。

ツッコミを入れてみると「ランニングにGPSが必要?」「タンジェリンオレンジって、人気のある流行色? エネルギーを感じる?」「どうして太平洋じゃなくて大西洋の海をイメージしたの?」「プラムピンクって、キュートでロマンチック?」などと思いますが、もしかしたらこれを鵜呑みにする人もいるのではないかと。
広告なので、多少強引な論理は理解できますが。

外国語を勉強すると、日本語が客観的に見えるものですが、母語が日本語でない人から日本語を見ると、もっと違う見方があるような気がします。
このような言葉遣いが日本語にはあふれていて、日本語の良い点でもあり悪い点でもあるとは思いますが、韓国語を書く時にはこのような発想は横に置いた方が良いかなと思っています。