通信026 スピーチコンテスト

【週刊ハンガンネット通信】《第26号》(2011年12月19日発行)
スピーチコンテスト

ミレ韓国語学院 学院長

前田真彦

ミレ韓国語学院では第1回スピーチコンテストを12月18日に実施しました。暗唱部門とスピーチ部門に分かれ、合計20人の参加、観覧者も含め50人程度の参加があり、コンテストの後は、同じ会場で交流会も行いました。

実施を決めるまではいろいろ不安もありましたが、受講生のみなさんのやる気とすばらしいパフォーマンスで、成功裏に終えることができました。

成功の要因を考えてみるに、

1、努力の方法と目標がはっきりしている: 普段の授業から音読やシャドーイング、朗読の録音など、普段から努力の方法を知っているため、正確な発音をなさっている方が多かったです。

2、適切な指導があった: 十分とはいえないまでも事前の指導を行いました。また本番でもお一人おひとりに審査員やミレスタッフから音声指導やアドバイスがありました。

3、普段接することのない他のクラスの受講生、ミレスタッフとの交流ができた通信生や遠方からの参加もありました。

このような点が良かったように思います。

今まで「韓国語能力試験必勝講座」「スキルアップ講座」「プチ合宿」などイベントを実施してきました。それぞれ意義があり、良さがありました。今回の「スピーチコンテスト」は、これまでの教える側中心のイベントとはちがい、受講生のパフォーマンス中心のイベントでした。このような受講生主体のイベントもよいものだと思いました。

普段の授業ではできないことを補うイベントを企画する大切さ、指導理念をはっきりさせることの大切さ、さらには市民講座の担う役割とは何かなど、みなさんの発表を聞きながら考えました。

通信025 韓国語を学びながら、さらに学んで欲しいこと

【週刊ハンガンネット通信】《第25号》(2011年12月5日発行)
「韓国語を学びながら、さらに学んで欲しいこと」

長崎韓国語教室 代表

池上和芳 (いけのうえ かずよし)

昨年、2010年の夏に私は、韓国語教育に関する6週間の研修を、
ソウルにあるソガン(西江)大学校で受ける機会に恵まれました。

現地で、韓国人の先生方から、韓国語で講義を受け、韓国語で
レポートを書き、韓国語で実習に臨み、大変勉強になりました。

その研修期間中に、当時の菅直人首相が、「日韓併合100年に
関する談話」を発表しました。そのニュースについて、韓国の各
メディアは軒並みトップで伝えました。

ある新聞は、かつて日本軍の慰安婦にさせられた被害者たち
が身を寄せ合って暮らす「ナヌムの家」で、被害者のハルモニ
(おばあさん)たちが、テレビの中の菅首相をじっと見つめて
いる写真を掲載しました。

談話が発表された翌日の、研修の授業では、その日の担当の
先生が、談話の内容をどう評価するべきか、しばらくの間、話を
なさいました。先生は話の中で、「(加害の事実について)加害
者が学ぶことが重要です」とおっしゃいました。

そのほかの日の、また別の先生方による授業の中でも、「日本
が、かつてしたこと」についての話は、何度か出てきました。

50人ほどいた研修の受講生の多くが韓国人で、日本人は私1人
でしたが、授業が終わった後、「針のむしろだったでしょう?」と、
いたわって私に声をかけてくれる(韓国人の)受講生もいました。

日本という国は、この国(韓国)で、いまだに、まるで信用を得ら
れずにいることを、私は十分承知していましたが、昨年の韓国
滞在の中で、そのことを改めて実感しました。

加害国としての日本が、隣国からの信用を回復させる努力を、
これまで何もしてこなくて、今も何もしていないことを、非常に
情けなく思いますが、

国というものの姿勢は、それを構成する国民の意識や考えを
反映したものでしょうから、1人1人が歴史の事実(加害の事
実)を知っていって、人として、あるいは国として、どうするの
が正しいのか、考えることが何よりも大切なのだと思います。

韓国語の学習に話を移せば、仮に、ある日本人の学習者が、
努力の末、韓国語をネイティブ並みに使いこなせるようになった
としても、その学習者が、もしも、「日本が、かつてしたこと」に
ついて無知だったり、無関心だったりしたら、

その学習者は、韓国の人々や文化にいくら親しんだとしても、
この国(韓国)の「心」を、いつまでも知ることはできないの
ではないかと思っています。

私自身は日々、授業で韓国語を教える中で、歴史も同時に
教えているわけではないのですが、韓国語を学ばれる方々
お1人お1人が、韓国語を学びながら、歴史についても、それ
ぞれの方法で、学んで欲しいと願っています。

通信024 映画祭で

【週刊ハンガンネット通信第24号】 2011年11月28日

「映画祭で」

林 鳩順(Lim Koosoon)

会員の皆様、いかがお過ごしですか?

11月19日から12月1日まで第3回京都ヒストリカ国際映画祭が行われています。耳慣れない言葉ですよね。ヒストリカとは時代劇を意味するようです。すなわち、時代劇に関する映画祭なのです。

京都には伝統ある東映京都撮影所と東映太秦映画村、すぐ近くに松竹撮影所があります。釜山国際映画祭に続き、今後はこのヒストリカ映画祭にも毎年参加することになりそうです。

今年はなんと「王の男」のイジュニク監督と二人のプロデューサーが招聘されました。一昨日行われた「韓流時代劇のカリスマに訊く、大ヒット時代劇の法則」というシンポジウムでは私が通訳を担当しました。舞台上ではじめて聞くおもしろおかしい話に、つい通訳という立場を忘れるほどでした。

そして、毎回ありますが、ひやっとしたのは簡単な単語が出てこなくて???となった瞬間でした。監督が気を利かして別の言葉に言い換えてくださり、その間に思い出したのですが、冷や汗ヲヲヲ

韓国語が分かる方もかなりいらしたので、訳す前に笑いが起こったり、反応がありました。舞台上での通訳は当然語学力が必要ですが、私は、ど根性と気力、そして大小の場数を踏む事が一番だとつくづく感じています。

関係者の打ち上げや交流会では、「言葉」に関する話で盛り上がりました。映画用語には多くの日本語があり、驚きました。ひきあげ、たちまわり、すれちがいなど。裁縫用語、土木用語など次々と飛び出しました。

イジュニク監督の映画の特徴は時代劇独特の昔言葉ではなく、現代語、特に慶尚道、全羅道、忠清道の方言「サトゥリ」を使うので明快で大変面白いです。

京都における朝鮮半島との関わりは地名などにもしっかりと息づいています。無意識に使っていた単語や地名に我が国との深い関わりと深い意味が込められていることを再度実感したうれしい体験でした。

皆さんの地域にも朝鮮半島とのいろんな関わりがあるんでしょうね。私は生徒さんたちと、そんなお話もしたいと思います。

ではまたメールでお目にかかりましょう!!

通信023 スキルアップ講座

【週刊ハンガンネット通信】《第23号》(2011年11月14日発行)
「スキルアップ講座」

ミレ韓国語学院

前田真彦

ミレ韓国語学院では、初・中級学習者を対象に、学習方法を提示し、実際に体験していただく「スキルアップ講座」を開いています。11月12日(土)に第2回スキルアップ講座を実施しました。

4色ボールペンディクテーション、シャドーイング、スラッシュリーディング、音読、発音クリニック(今回は鼻音を重点的にやりました)、そして「前田式」会話。最後に学習カウンセリングという盛沢山なものでした。

改めて感じたことは、「学習の仕方」を教えることの大切さです。韓国語学習者のみなさんは日本で初めて形成された「自主的外国語学習者群」です。学校英語は、好き嫌いに関係なく、「やらされた」学習だったわけですが、韓国語市民講座に集う人たちは、社会人になって、自主的に、外国語を学び始めた人たちなのです。
学校生活から離れて数年~数十年の方たちで、学校でも英語を自覚的に学習してきたわけではなく、レールに乗ってやってきたので、いざ、韓国語学習を始めてみたものの、何をどう学習するのが自分にふさわしいのかをわかっていない方が多いのです。

例えば音読をほとんどしていない方がかなり多いです。そして「音読が大切」と言われても、どうして大切なのか、どうするのがよいのかわからない方が多いのです。そこで実際に皆さんで音読をして、その学習法を体験してもらって、「なるほど音読は効果がありそうだ」と実感してもらうことが大切です。「シャドーイング」「ディクテーション」も同様です。

説明だけではだめなのです。実際にやってみて効果を体感してもらう必要があります。

鼻音、鼻音化といってもわかりません。鼻音とは何なのか、自分の口の形が今どうなっているのか手鏡で見てもらって、そして隣の人の口の形を実際に見て、じっくりと確実に1音1音確認していく作業が必要なのです。日本語母語話者にとって、どうして鼻音が難しいのかも噛み砕いて説明する必要があります。

カウンセリングでは、「何をどう頑張ったらいいのかわからない」「何を目標に勉強すればいいのかわからない」というものが大半です。学習の仕方だけではなく、目標の設定もお手伝いする必要があるのです。

学校では、定期テストや入試というシステムに合わせて、いやがおうでも勉強させられてきたわけですが、市民講座では、1週間に1回授業をしてそれ以外のかかわりはほとんどありません。しかし、学習者が求めているのは、1週間に1回の授業だけではなく、「学習の方法」と「目標の持ち方」など、学習そのものを支える部分の指導や助言なのだということを痛感しました。

受講生は皆さんお一人お一人の学習の実態を把握し、「学習の仕方」「目標の持ち方」をきちんと見ていく必要があると痛感しました。

学習者の実態をよく把握して、その実態にふさわしいやり方で、説明し、「学習法を体験してもらう」のがスキルアップ講座の目的でした。ですが終わってみると、教える側にとっても、「何をどう教えるのがもっともわかりやすいのか」「何をこそ教えるべきか」という「教えるスキル」について考えるよい機会になりました。

通信022 ハンセミ09東京レポート

【週刊ハンガンネット通信】《第22号》(2011年11月7日発行)
ハンセミ09東京 レポート

フェリス女学院オープンカレッジほか講師

阪堂千津子(はんどうちづこ)

すでにご存じのとおり、11月5日(土曜日)に、東京・飯田橋のアスク出版で「ハンセミ09東京」が開かれました。
当日は日本語・韓国語講師や講師をめざす留学生など総勢25名が集まり、3時から6時半まで、川口義一先生の講義を熱心に受講しました。
今回は、少々長くなりますが、この様子をレポートさせていただきます。

まずはドイツ語のデモンストレーション。
4人が前に出て、「立ちなさい」「さしなさい」「入れなさい」「置きなさい」などの動作を、先生の言われる通りに行います。
もちろん全員、ドイツ語は初心者です。初めはさっぱりわからないのですが、失敗もしながら、体で覚えていきます。

何度も繰り返し聞いているうちに、意味不明のドイツ語が、意味を持ったかたまりで聞こえてくるようになるのが不思議でした。
人間は意味と音が結びつくと、理解ができるようになる、という言語習得論の言葉を実感しました。

次はロシア語です。家族写真を見せながら、先生が人間関係を説明していきます。
誰と誰が兄弟です、かれらが両親で、この二人は夫婦で、・・というような内容(おそらく)が、ネイティブスピードで話されます。

受講生からは「わからない学生の気持ちになれた」「間違えるとプレッシャーだけど、4人だから(=仲間がいるから)楽しい」
「知っている単語と似ている音声を手がかりに推測していった」というような感想が出ました。

「もうすこしペースを落とすとゆっくりと考えらえるのでは?」という質問には、「集中しているから大丈夫」とのこと。
たしかに、機関銃のように話される先生の言葉も、やっているうちに慣れてきます。

教室でいつもあのように話されているのなら、教室外のわからない音声に対する恐怖感がなくなると思いました。

最後はフランス語です。母音と子音の発音を色にたとえた図を用いて、学生に発音させます。
ポイントは決して教師はモデル発音をしないこと。実は、教師が発音してしまうと、学生はわかった気になって、まちがった音でとらえてしまう可能性が高いそうです。

教師はぐっとこらえて、学習者自らが正しい音を見つけ出すまで、何度でも言葉(日本語)で説明します。
私は4人のうちの1人になって体験してみましたが、なかなか思い通りの音声にはなりません。
でも、ほかの3人の発音がとても参考になりました。そして、自分で獲得した発音は不思議と忘れないんですね。

今回のセミナーで、私が最も印象に残ったことばは「教えないこと」です。

「教師が教えると、わからない人はバカになる。しかし、教師が教えなければ、わからなくて当たり前なのだから、間違えが恥ずかしくなくなる」。

教師が教えてしまうと、「できる人」は先生の話が理解できる人ということになります。
川口先生いわく、「説明したらわかったことをテストしてはいけない、これは不公平です」。

なるほど。私と同じような方法で理解できる人だけが、テストで良い点をとることになってしまうんですね。
たしかに今回のデモ授業では、失敗しても、みんなが笑いながら楽しんで授業をうける雰囲気満点でした。

川口先生は、今回のような教授法を授業の導入部分に取り入れ、あとは教科書に戻る、という方法で授業を行っているそうです。
また、人数が多いクラスでも、数人が前にでてきてもらって実施すれば、ほかの学習者に十分に集中してもらえると思いました。

引き続き、「初級文法の外国語教授法」は時間の都合上、前半のみを講義していただきました。
テーマは「文脈化」と「個人化」です。

これも印象的だったのは、「教室の文脈を無理して教室外の状況に合わせない」。
最近流行の「会話練習」を重要視するあまり、不自然な練習をさせるのはおかしいということですね。

たとえば、受け身表現などは、「自然な会話」の状況を作り出すのは難しいので、
書かせたり読ませたりして練習させるほうが効果的である、ということでした。

そして、教室の文脈を生かして、宿題を提出させるときや、先生とのやりとりの文脈で、自然な日本語をマスターさせるのです。
教室を出るときには先生に向かって「さようなら」ではなくて「失礼します」、というように・・・

また、会話は個人的な文脈に即したものでなければ最終的には意味がありません。

「昨日何しましたか?」で会話をはじめたら、「~しました」で終わるのではなく、なるべく詳しく聞いてあげる。
個人的な話ができるようにするのが、会話練習の本当の目的です。

「そうすると周りがざわついてしまう」という質問に、先生は「聞きたい学生は聞いています、皆が聞いている必要はありません」。

今回もいろいろと目からウロコの発見が多々ありました。

自分の授業についてももっとも大きな反省材料となったのは、
いつの間にか「教室全体が一体となって授業をうけることを望んでしまっている」、ということです。

みんなが同じ環境で生きているわけではないのですから、それぞれ言いたいことは違う。
それなのに、同じことを言わせたり、ほかの人のいっていることを聞かせようと、つい圧力をかけてしまうのですが、
実際のコミュニケーション場面では、同じテーブルに座って複数の話題を話すこと(=他人の話をきいていないこと)ってよくありますよね。

「静かにだまってきいていてほしい」というのは現実世界では普通でないこと、これは教師のわがままであるということに、気がつきました。

残念ながら、ここで時間が着てしまい、つづきは次回で、ということをお約束いただいてお開きとなりました。
セミナー後は、ちかくのイタリアンレストランで食事をしながら、先生を交えて熱心に語り合いました。

いつもながら、熱くて楽しい時間でしたね。

最後になりましたが、今回のセミナー開催にあたって、会場をご提供いただき、いろいろとお心遣いただいた(株)アスク出版の天谷修身社長、高橋正之様、小栗章様にこの場をかりてお礼申し上げます。本当に、ありがとうございました。

・・・長々と失礼いたしました。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

通信021 クラス統合の難しさ

 【週刊ハンガンネット通信】《第21号》(2011年10月31日発行)
「クラスの統合の難しさ」 

長崎韓国語教室 代表

池上和芳 (いけのうえ かずよし)

教室を運営するにあたって、難しい課題の1つが「クラスの統合」です。
たとえばあるクラスの生徒さんが5、6人いたとします。半年、1年、2年と時が流れ、生徒さんが1人辞め、2人辞め…となって、生徒さんが2、3人になった場合、私はそのクラスの「統合」を考え始めます。
もちろん、そのクラスのレベルに合った生徒さんを新たに募集して、クラスの人数を増やす努力も、ある程度まではするのですが、思うように増えないことが多いです。
そこで、他の時間、あるいは他の曜日で、同じように生徒が減ってしまったクラスと、そのクラスとを「統合」しようと考えるのです。
「統合」しようという気持ちは、教育者としての自分から出るものではなく、経営者としての自分から出るものです。2、3人のクラスは、5、6人のクラスに比べて、教育効果が高いことは否めませんので。
ですから、教育者としての自分は、クラスを「統合」しようという気持ちに、多少の後ろめたさを感じることになります。
しかし、クラスをある程度「統合」しながら、その分の空いた時間で、新たなクラスを作って生徒を募集していかねば、教室の財政上、問題が生じてきますし、また、クラスを「統合」しないで、どんどん増やしていったら、自分の体がもたなくなります。
授業料を、1クラス2、3人でも、じゅうぶん採算が取れる価格に設定すれば、「統合」の必要は生じないのかもしれませんが、そういう価格に設定した場合、どうしても料金が高くなって、生徒が集まりにくくなるという問題が生じます。
また、あるクラスの生徒数が減ったからといって、そのクラスに残ってくださっている生徒さんの授業料を上げるわけにもいきません。生徒数の減少は100%、教室側の責任であって、生徒さんには何の責任もないからです。
生徒さんが入学なさる際には、「クラスの人数が減った場合は、クラスの「統合」(時間・曜日の変更)に協力をお願いさせていただく場合がございます」と文書と口頭でお伝えして、了解を得るようにしていますが、こればかりは、事前に伝えたからといって、教室側の都合で自由に「統合」していい、という問題ではないと感じています。
「その曜日、その時間だから通える」ということで入学して来られた方も少なくないので、通っていただく曜日・時間を変更するというのは容易ではありません。
「統合」しようと思う2つのクラスの時間帯が比較的近い場合、例えば同じ曜日の、6時台と8時台である場合などは、比較的、「統合」に協力が得られやすいのですが、一方で、レベルの問題が存在します。
いくら時間帯が近くても、1年学んだ人たちのクラスと、5年学んだ人たちのクラスを「統合」することはできません。
そういう場合は、他の曜日の、近いレベルのクラスとの「統合」を模索することになります。
さらに、3年学んだ人と、5年学んだ人のクラスを「統合」する場合、教える側としては、教材や教え方を少し工夫すれば、授業の進行はそれほど難しくなく、また、5年学んだ人たちからは「統合」への理解が得られやすいのですが、3年学んだ人たちの方から「先輩たちと一緒のクラスになるのはちょっと…」「足を引っ張るし…」という意見が出やすくなります。
そういう時は、「統合」後の教材の難易度や授業の進行の案について丁寧にご説明し、理解を得ていくことになります。
生徒さんに「統合」を相談し、それを進める過程で、教室を辞めてしまう生徒さんもいらっしゃいます。「統合」は、リスクを少なからず伴うものであり、極めて慎重に、誠意を持って、取り組まねばならないものだと感じています。
教室を立ち上げる前、西日本のある韓国語学校の経営者をお訪ねして、教室の運営についてのアドバイスをいただいたのですが、その時にその経営者がおっしゃった「(生徒さんを1つのクラスに)寄せる工夫が必要ですよ」という言葉が、私は常に頭の中にありますし、教室を実際に運営する中で、「まさにその通りだ」と感じています。
生徒さんが2、3人のクラスは、生徒さんにとっても、また講師にとっても、お互いの距離が近くて、雰囲気としては、とても心地よいものです。しかし、教室を維持していくためには、心地よい雰囲気にいつまでも安住することはできず、クラスを適宜「統合」し、より多くの生徒さんを得て、収益を上げていかねばなりません。
いろいろな要素がからみ、様々な葛藤がある「クラスの統合」ですが、より良い方法を模索しながら、これからもがんばっていこうと思います。

通信020 学習者の立場に立って、個性を活かしながら

【週刊ハンガンネット通信】第20号 2011年10月24日発行
学習者の立場に立って、個性を活かしながら
林鳩順
ハンガンネット会員の皆様
前回の発行からあまり経っていないと思っていたら
なんと、私の順番は過ぎてしまいました^^(17日の予定でした)
幡野先生が先に発行してくださいましたので、
それにお応えするかたちで、近況をお話しようと思います。
先ず、私は7月に京都の一等地で「サンシティ・アカデミー」という
総合文化カルチャーセンターをオープンさせました。
何度か発信してきたと思いますが。
ところが、現在はモトサヤ・・・カルチャーの本部長を辞めてしまいました。
自分としては何と情けない・・・という気持ちと、何と潔い・・・
という気持ちが交錯していました。
やはり、自分の本分を離れて無理なことをしすぎたのです。
この期間ほど、生徒さんたちが誇らしく頼もしく思えたことはありませんでした。
何があっても先生を信じてついて来てくれるといった皆さんに、
本当に感謝していますし、韓国語を通して心の通った交流ができたことに
長年講師を務めてきた遣り甲斐というものを深く感じました。
もっともっと、学習者の立場に立って、一人一人の個性を活かしながら
楽しく学べるように努力しようと心に誓いました。
さて、そんな中で私も常日頃から心がけている
韓国語の”発音”について、幡野先生も提言されていましたね。
教室に通って語学を習う意味・意義の半分は
正しい発音の指導ではないかといっても過言ではないと
私はその重要性を位置づけています。
なぜなら、いくら知識が豊富でも発音が悪いと通じないし、
聞き取れないという悪循環をもたらすからです。
でも、それはわかりきったことですよね。
要するにどうやって、どのように指導するかという悩みが解決されないのですよね。
いろいろと試しましたが、一概には言えません。
ですから、個人的に、二人組みで、
グループで、全体で、常に発音を意識し、指摘しあえる雰囲気を作り、
板書で確認しながら気長にコツコツするしかないという結論に達しています。
ドラマにはまって勉強する時間がないとおっしゃる方々が多いですが、
セリフの最後だけでもまねて言ってみてはいかがでしょう。
聞き取りに気を使いますし、肝心な文法事項が詰まっていますからね。
上級者といって発音が良いとは限らず、
入門クラスでも際立って発音がきれいな方もいらっしゃいます。
一番大事なのは、講師と学習者が本気で発音の改善に取り組むかどうかの
心構えに大きく関わるのではないかと思います。
理論的な説明を取り入れながらも
実際の発音を褒めながら、ただしく指摘し伸ばしていく・・・
私の常日頃の方法ですが、成果はいかほどでしょうか。
そして明日もまた、発音に時間を注ぎたいと思っています。
ではまた、語り合う機会がありますように・・・
PS:今年も釜山国際映画祭へ行ってきました。
インターネット新聞「startoday.net/korea today」のプレス担当しています。
ご覧になってくださいね。

通信019 「発音を良くしてほしい、直してほしい」にどう応えるか

【週刊ハンガンネット通信】《第19号》(2011年10月20日発行)
「発音を良くしてほしい、直してほしい」にどう応えるか

アイケーブリッジ外語学院 代表

幡野泉 (はたのいずみ)

新しい受講生の方、既存の受講生の方と受講相談などをさせて
いただくと、かなりの方がこの要望を口にされます。

「発音を直してほしい。先生に指摘してもらい、良くしたい」

発音で悩んでいる方は多いですよね。これは韓国語に限らず、
外国語を学ぶ学習者全員に共通する悩みかもしれません。

しかし、実のところ現場に立つ先生方はこんなふうに思っていたりもします。

「どんなに指摘しても直らない」
「指摘すると自信をなくして話せなくなるから、あまり指摘できない」

そう、発音教育に関しては、学習者と教師の間にこのような溝が
生じているのです。私も場合によっては、「意味は通じるから指摘しない」
「いまは文法練習をしているから指摘しない」と決め、発音が良くなくても
通り過ぎる(いわゆるスルー。ノモガダ、ですね)こともあります。

話しはそれますが、「韓国語の発音を良くする」には、大きく分けて
2つのアプローチが必要だと思っています。

一つは、激音や濃音、イウンパッチムなど、日本語になく、日本語
話者が実現しにくい発音を改善すること。

もう一つは、鼻音化、流音化、激音化、濃音化などの音韻変化の
理論を知り、実現させること。

前者の場合、韓国語学習者の初級者なら誰でも指摘されたことが
あるでしょう。後者はハングル能力検定やセンター試験などの最初に
登場する問題ですから、多くの学習者は学んでいるのだと思います。

しかし、学習者がなかなか再現できていないのです。
理論を知ることと実現することは大きな隔たりがあるのですね。

理論を知っている状態から、実現させられる→意識しなくても実現
できているレベルにするためには、やはり本人のやる気と根気が
最も必要なのだと思います。

ですから、「発音を良くしてほしい、直してほしい」とおっしゃる
学習者に対しては、まず学習者と教師間の考えの溝について
伝え、「こちらはあなたの発音の改善点を指摘し、理論を伝え、
再現するためのコツ(のどや舌の使い方など)をお伝えするに
過ぎません。それを根気よく練習し、自分の発音を録音するなど
して客観的に分析し、再現させるのはあなたです」と申し上げる
ようにしています。

一見、突き放した言い方のように感じられるかもしれませんが、
言葉というものは他人が発するものではないので、当然のこと
だと思います。

先生方は学習者の「発音を良くしてほしい」という要望にどう
応えていますか?セミナーなどで一度取り上げてみたいテーマです(^^)

通信018 韓国語学習があなたを変える

【週刊ハンガンネット通信】《第18号》(2011年10月10日発行)

「韓国語学習があなたを変える」

ミレ韓国語学院学院長 前田真彦(まえだただひこ)

韓国語の学習をしていると、時間の使い方が上手になります。

社会人はみな忙しいです。忙しくて勉強の時間が取れないというのが普通です。

ない時間をどうひねり出し、仕事で疲れている体からどうやって
やる気を引き出すか?

そうです。韓国語学習で成果を上げることができる人は、生活の
コントロールができる人です。

語学の学習で成果を上げるためには、長期的な学習期間が必要
になります。学習の成果が上がっている人は間違いなく、生活の
中で時間節約の工夫をこらし、学習を持続できる習慣を持っています。

こう考えると、生活態度の改善から始めていくのが韓国語
上達の近道かもしれません。

毎晩特に理由もなく、ただ習慣としてビールやお酒を飲む人、ドラ
マを2本も3本も見る人、こういう人は学習の時間が取れない人です。

ミレではカセットテープに音読を録音して提出するという課題があり
ますが、受講生の声の向こうから、電話の音、洗濯機の音、子供
の泣き声が聞こえてくるときがあります。皆さん生活の中で頑張って
いるんだなと、朗読音声より、そちらに感動してしまうことがあります。

朝1時間早く起きる、電車の中で単語帳を開くなど、ちょっとした習慣
が、韓国語の力を高めてくれます。

韓国語学習を通して生活習慣を見直しませんか?