通信035 ある韓国語講師の日常
【週刊ハンガンネット通信】第35号 2012年3月13日発行
「ある韓国語講師の日常」
韓国語講師、通訳・翻訳士
林鳩順
会員の皆様、アンニョンハセヨ?
韓国語の講師として、通訳/翻訳士として
現在はかなり安定した毎日を送っていますが、
今日はそんな私のプライベートについてや
昨日と今日を赤裸々(?!)に公開しようと思います。
先週末、朝鮮大学校の法律学科で学んだ息子の卒業式に
参加してきました。
式は厳かで、二部の卒業生全員による記念公演は楽しく、
祝賀宴はアットホームな中、行われました。
娘も東京で就職し、一人暮らしをしていますので、
ホテルを利用しなくて良いので便利です。
娘と息子、一男一女を育てる母親として
振り返ってみると私にも涙ぐましい出来事が沢山ありましたが、
ボランティアで、できる限りいろんなことを、
歯を食いしばってがんばって来た甲斐がありました。
日本で生まれた在日朝鮮人として、
祖国を知り、母語を身につけるということの意味を
私は両親の姿勢から学びました。
時代は移り変わり、今では韓国語/朝鮮語を学ぼうとする日本の方々が
たくさんいらっしゃる事、そして私が講師を務めている事、
何とも不思議な出来事です。
このために、この日のために私は母国語を学んだのか??
いいえ、そんな事考えた事もありません。
ただ、自分の国の言葉だから、当たり前のことだから勉強しただけです。
自慢話になりますが、
現状における自分の仕事が本当に楽しくて、幸せで、有り難いです。
さて本題ですが、卒業式前後に私は親友と会ってお昼からワインを飲んで
いい気分になったり、世話人の先生方ともお会いしたりして、
月曜日は休みだから半日はゴロゴロできるわ〜〜と安心していたのに・・・
結局は通訳と翻訳の仕事がダブルで入ってしまい、
日曜日夜の帰宅後、翻訳の原稿に目をとおし、
月曜日の午前中に原稿チェック、
お昼から大阪の通訳場所へ向かいました。
内容は守秘義務なので書きませんが、
お話がはずみ延長になってしまい、夕方のつもりが帰宅は10時過ぎに。
当然、翻訳が終わっていないので、遅くまで作業を。
そして今朝(火曜日)、原稿に目を通し、7時半に納品。
9時過ぎに家を出て、教室へ。
10時からは初級後半の6人の教室の授業がありました。
-니까,-으니까,-이니까~について、 そしてフリートーク、
質問を受けてあっという間の90分でした。
携帯の留守電が入っていて、翻訳納品確認の電話と思いきや、
追加の翻訳を今日中にということでキャンセルさせてもらいました。
3時から5時、4人のレベルがバラバラなクラスの授業。
前半、後半でテキストを変え、メリハリを付けたトーク中心の授業をしました。
そして、夕食後、6時半から上級レベル7人の教室。
ほとんど韓国語だけでも授業が可能なとても活発なクラスです。
「間違いやすい韓国語表現100」を使って正しい文章の基礎を学び、
ちょうど一冊が終わるところです。
こうして、今日は3つの講座を別々の教室で行いました。
明日もこんな感じです。
教室は公共施設を予約しています。いかがでしょうか?
もっとお忙しい方もいおらっしゃいますよね。
学習者の方は、仕事の後やお休みの日に通われていますよね。
もう内容がばらばらですので、今日はこの辺で。
皆さんも毎日大変だと思いますが、
これからも頑張ってたのしく勉強しましょう!!
またご質問やご意見、メールくださいね。
通信034 講師の研修、勉強会について
【週刊ハンガンネット通信】《34号》(2012年3月9日発行)
「講師の研修、勉強会について」
アイケーブリッジ外語学院 代表
幡野泉 (はたのいずみ)
先生方、アンニョンハセヨ?
前回私が執筆したメルマガで、「次回は教室運営を会社組織で
行う、ということについて書く」と申し上げましたが、前回の
前田先生の号を読み刺激を受けましたので、今回は
表題のテーマで書かせていただきます。
当校ではつい先日、講師の歓迎会を行うのに合わせ、勉強会を
行いました。テーマは、「-ゴ」 「-アソ、オソ」の違いと、
「-アソ、オソ」「-ニカ」「-キ テムネ」の違いについて。
私が適当に例文を羅列したものをプリントアウトし、先生方に
「これはOK」「これはおかしい」とチェックしてもらい、そしてその
理由を話し合いました。
面白いことにネイティブ間でも意見がバラバラになることがあった
のですが、先生方、当校の2名のスタッフも(韓国語学習中)共に
大変面白かったし有意義だったと話していました。
毎月一回……は大変かも知れませんが、せめて3ヶ月にいっぺん
くらいはいろんなテーマで勉強会をすると良いと思います。
また、前田先生がミレで実施されている、「学院長を含めた講師
全員が模擬授業を行い、評価し合う」という研修ですが、(学院長が
講師でない場合は講師のみで行うことになりますが)語学学校で
あるなら、当然するべきことと思います。
これまで、私が講師養成講座で勉強したことを講師の前で実践して
みたり、主任の先生が各講師の授業に入り、評価するということを
行ったことがありますが、単発的なものでした。
前田先生が書かれた「授業を担当している講師は学期(10回)に
1回の研究授業を義務付けている」というのは、大体3ヶ月に一回
くらいになりますでしょうか。
これは相当緊張感を持って授業にも望めますし、実力向上には
もってこいだと思います。素晴らしい取り組みだと思います。
当校でもできるか、と考えていますが、先生方の理解も必要となる
ので、少しずつ話し合っていこうと思います。(前田先生のカリスマが
羨ましいです(^^))
大手の英会話学校さんの話を聞いても、講師の評価、フィードバック
は定期的に行っているそうです。組織が大きくなるので、授業に
入って評価するのは主任の先生や、日本人スタッフになるとのことでした。
講師がどんな授業ができるか、しているか、は語学学校の生命線です。
規模がどんなものであれ、必要でしょう。大手の場合は組織的に行え
ますが、アジア言語のアットホームな学校でどうするか、責任者が
考えていかなければなりませんね。
通信033 講師研修
【週刊ハンガンネット通信】《第33号》(2012年2月27日発行)
「講師研修」
ミレ韓国語学院 学院長
前田真彦 (まえだ ただひこ)
自分の授業をどうするか、これだけでも大きな問題です。
どのような内容の授業であれ、つねに一定水準以上の授業が
できなければなりません。
受講生の方に、「ミレの授業は楽しくて力が付く」と満足してい
ただくためには、授業ひとつひとつが勝負です。
しかし学院長としては、これだけでは足りません。
他の講師の力量を、同じように一定水準に高めなければ、学院
全体として信頼を得ることができません。
ミレでは授業を担当する講師は私を含めて5人。添削担当講師
は約20人います。授業と添削指導の水準をどう高めていくのか
が大きな課題です。
ミレでは、授業を担当している講師は学期(10回)に1回の研究
授業を義務付けています。学院長である私もします。研究授業の
後は必ず評価会を持って、あれこれお互いに批評し合います。
研究授業をするたびに若い講師は力を付けていきます。
授業というのは、人に見てもらわないと、なかなか自己評価しにく
いものです。人に見てもらってこそ、「反省」や「発見」があるものです。
添削講師にも研修を準備しているところです(添削講師だけを対
象とした「研修会」はミレではまだ持てていません。3月に実施予定です)。
添削指導は授業とはまた違った難しさがあります。ただマルバツを
つけるだけではないのです。マルバツ以外のところにこそ、その
学院の添削指導に対する姿勢が出ます。
授業は目に見えやすいです。よくない授業はすぐにわかります。こ
こをこうすれば、と指摘がしやすいです。しかし添削指導はそうい
う指摘が難しい性質のものです。
しかし、だからといって、マルバツと感想だけでよいはずもなく、「添
削指導の質を高める努力」を怠ってはなりません。
紙の向こうの受講生の実力や個性を見極め、その受講生にとって
今何が一番必要かを見抜いて、解説やアドバイスを書ける能力が
要求されます。そういう意味では授業よりも高度な能力が要求さ
れているわけです。
授業担当講師、添削担当講師ともに、力量を継続的に高めてい
くシステムを作り上げていく、これが今私が格闘している問題です。
通信032 韓国語講師としての自分の役割
通信031 ハングル講座の行方は?
「ハングル講座の行方は?」
というのも、この通信は発つ前に書いて池上先生に頼んで送っていただいたくことにしたからです。
ハングル講座の行方という問題定義をしましたが、
これはあくまで、私のハングル講座にかぎってのことです^^
皆さんの地域では「話してみよう韓国語」はもう終わりましたか?
毎年、年末年始にかけて開催されていますね。
私もできるだけ受講生に参加を呼びかけたり、積極的に指導した年もありました。
昨年はクイズに急遽4組を参加させ、入賞もしました。
ところが、今年はなんと、だれも参加の意志を表明しません。
大阪韓国文化院の朴ヤンスンさんからは案の定、そろそろ締め切りが・・・とのお電話をいただき、
もう一度声をかけてみたものの、どうしようもない理由がぞくぞくとでてきまして。
この空気は一体何なん??去年までとちがうやん!?とつぶやくばかりの私。
申し訳なくて、朴さんには返事ができないままいましたが、とうとう、確認の電話がかかってきました。
私の受講生たちの言い分は「K-POP」のコンサートやファンミーティングがいっぱい詰まっていて、
練習もできないし、勉強にも集中できないとのこと。
私のところだけかと思い恐る恐る話してみると、なんと、今年は他の先生方も同じ事をおっしゃっていて、
参加者がかなり少ないのだそうです。
みなさん韓国が好きで、ドラマや歌が大好きで始めた勉強ですが、
あこがれのスターがやってくるとなると、手につかない様子ですね。
私の講座には20過ぎから75歳までの方がいらっしゃいますが、みなさんとても元気です。
はつらつとして、幸せそうです。ハングル講座は、そんな乙女心に満ちあふれた皆さんと
夢の実現に向かって進んで行くしかありません。
各々の目標をより高くかかげ、いつかはぺらぺらに話せるように、
ドラマを字幕なしで見て、K-POPの歌詞を自分で訳して韓国語でうたえるように
後押しし、導いてあげられるような存在でありたいです。
そんな中で、新しい発見があり、歴史や文化に深い興味を持ち始めた方も
たくさんいらっしゃいます。
夢のあるこんな仕事が私は大好きですし、京都市のお仕事以外は完全なフリーになった今、
自分の思い通りに余裕をもってすすめられる授業やスケジュールにとても満足しています。
自分で運営されていらっしゃる先生方に比べると、私は楽しています。
私は教室を時間ごとにレンタルし、時にはキャンセルし、
3ヶ月後までのスケジュールを組んで、教室を続けています。
他の仕事(通訳/翻訳など)も欠く事なく続いており、
すべてはハングル講座内容の糧となり、自分のスキルアップに繋がります。
通信030 大都市か地方か、会社組織か個人か(1)
【週刊ハンガンネット通信】《30号》(2012年2月4日発行)
「大都市か地方か、会社組織か個人か~その1」
アイケーブリッジ外語学院 代表
幡野泉 (はたのいずみ)
前田先生、教室移転おめでとうございます。
先生のコラムを読んで、私がアイケーブリッジを設立するとき、
とある起業セミナーで講師の方(中小企業の社長さん)から
聞いた話を思い出しました。
「事業は競争の激しい都会でするべき」
開業、起業、出店するときは、コスト面や競争の怖さから
都会や繁華街を避けようと思いがちだが、むしろこういった
場所に乗り出した方が良い、ということでした。
競争が人を呼び、そして自分たちも磨かれる、ということでしょうか。
とはいえ、それが当てはまるのは比較的大きな都市を
ターゲットにしている場合の話で、ハンガンネットメンバーの
多くの先生方のように、地元で、地域密着型のスクールを開いて
いらっしゃったり、ご自宅でご近所の方を対象とされていたら、
それはそれで何にも代え難い役割を果たされているのだと思います。
そう、その昔、まだ自分の未来がどうなるか分からなかった
大学生前半くらいのころ、大学の友人と未来予想図に
ついて話しました。いまでも覚えているのはそのとき自分が
「もし結婚して子供ができたりしても、家で英語を教えたり、
フルートを教えたりしたい」と言ったことです。
その後そんなことは忘れ、流れに任せて就職活動をし
就職しましたが、いま、その未来予想図になんとなく近い
ことをしているかな、と思わなくもないです。
まったく予想していなかったのは、それが会社規模になった、
ということですね。
会社規模になって大変なことや喜びなどは、また書き始めると
長くなりますので、次回書かせていただきたいと思います。
インフルエンザが猛威をふるっているようですね。
皆さま、お気を付け下さい!
通信029 移転を通して考えたこと
【週刊ハンガンネット通信】《第29号》(2012年1月23日発行)
移転を通して考えたこと
ミレ韓国語学院 学院長
前田真彦
2011年12月末にミレ韓国語学院は、創始の地、堺市から大阪駅前第4ビルに移転しました。
移転をして本当に良かったと思います。毎日が楽しくって、楽しくって…堺の時以上です。
移転を決意したのは2011年7月。夏の暑い盛りに一人で大阪駅前周辺の物件をいくつも
見て回りました。「これはちがう」「ここがこうなっていればいいのに」などなど物件を見て回りながら、
いろんなことを考えました。
自分はミレをどのようにしたいのか、韓国語教育をどうしたいのか、自分は一体何を教えているのかと…
最初は、移転したいという漠然とした思いだけでしたが、物件を見ながらさまざまなことが見えてきました。
交通の便、立地、大きさ、教室・事務所のレイアウト、賃料…何が自分の理想なのか、何を取り、
何を捨てるのか…
移転とは、起業のコンセプトを見直し、練り直し、再出発するための第2創業にあたることだとつく
づく感じました。単なる引っ越しではないのです。
創業1年9か月で、思い切って移転して本当に良かったです。堺に居座っていると、
その器で固まってしまったのだと思います。
そういう意味で、大阪の中央、大阪駅前第4ビルに出てきたのは正解だったと思っています。
引っ越しするときに、1年9か月でたまった、「余計なもの」「贅肉」の多さに驚きました。
いや~こんなものもあったのか、引っ越し業者も驚いていましたね。
「授業」も大切ですが、「経営」も大切です。授業と経営、これは市民講座の両輪です。
どちらかがかけてもうまく事業は展開しません。
民団や文化院、NHK学園など大手の韓国語講座がすぐ近隣にあります。
この3だけでも1000人以上受講生を集めています。
それ以外にもまだまだたくさん韓国語講座が林立している超激戦区です。
自分の建てたミレ韓国語学院が今後どのように受講生から受け入れられていくのか楽しみです。
