【週刊ハンガンネット通信】第509号 (2024年11月5日発行)
「ハングルの歴史」
伊藤耕一
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11月4日は私の通信の当番ですが、実は何を書こうか迷っていました。
トピックを探そうとウェブサイトを見ていると、こんな文字を見つけました。
「今日の歴史(11月4日)1933年:朝鮮語学会がハングル正書法の統一案を発表」
少し驚いたのは、1933年にこのような発表があったという事実ですが、その内容にも興味を惹かれました。どのような統一案だったのか知りたくなり、ChatGPTに尋ねてみました。
1933年の朝鮮語綴字法統一案は、朝鮮語の表記法を統一するための提案です。
この案は、当時の朝鮮半島で使用されていたさまざまな綴り方や表記法を整理し、標準的な綴字法を制定することを目的としていました。
この統一案は、主に以下の点を重視しました。
1.音韻の正確な反映
2.簡便さ
3.使用の普及
さらに「1933年の朝鮮語綴字法統一案では、具体的にはどのように、音韻を正確に反映させようとしたのですか?」と尋ねてみました。
その回答は次のとおりです。
1933年の「朝鮮語綴字法統一案」は、韓国語の綴りを標準化するために策定されました。
この統一案は、それまで不統一で曖昧だった表記法に対して、特に以下の方法で音韻を正確に反映させることを目指しました。
1. 表音主義に基づく表記
音声の違いを文字に正確に反映させる「表音主義」に基づく表記が採用され、音声をなるべく忠実に表記しようとしました。
これにより、発音に合わせた形での標準的なつづりが定められ、韓国語の語彙がより一貫した形で書かれるようになりました。
2. 濃音と激音の区別
濃音や激音のような韓国語特有の発音も明確に区別されるようにしました。
これにより、単語の意味が混同されないようにし、音韻体系に沿った正確な表記が可能になりました。
3. 終声規則の整備
音韻的に異なる終声(パッチム)の音を統一的に反映させるため、終声に使用できる文字を「ㄱ、ㄴ、ㄷ、ㄹ、ㅁ、ㅂ、ㅇ」に制限しました。
これは、口語の発音と整合性を持たせつつ、書きやすく統一的な表記を目指したもので、現代の綴字法にも影響を与えています。
4. 表記の簡略化と一貫性の確保
「同音異義語の表記法」の整備により、同じ発音を持つ異なる単語においても、文脈に基づいた表記の統一が図られました。
これにより、発音が同じでも意味が異なる単語の区別がしやすくなり、言語使用における一貫性が向上しました。
5. 漢字語のハングル表記
当時は漢字語の使用も一般的でしたが、この統一案では漢字語の表記をハングルに置き換え、表音的な表記で綴ることが推奨されました。
これは朝鮮語の発音を尊重した表記法に寄与し、漢字を理解しなくても発音から意味を把握しやすくなるよう工夫された点です。
短時間で調べて全てを理解するのは難しいのですが、次の2点は何となく理解できたように思いました。
・終声に使用できる文字を「ㄱ、ㄴ、ㄷ、ㄹ、ㅁ、ㅂ、ㅇ」に制限しました。
⇒これは「発音の制限」のことかと思いましたが、昔の韓国語はもっと多様な終声の発音があったということでしょうか。
⇒長野県人は「を」の文字を「Wo/워」と今でも日常的に発音する傾向がありますが、このような多様性があったのかなと想像しました。
・この統一案では漢字語の表記をハングルに置き換え、表音的な表記で綴ることが推奨されました。
⇒この「表音的な表記」のおかげで、漢字語の音を耳にした時に、その音を頼りに元の漢字を類推できるのではないかと思いました。
ふと目にした記事でしたが、もう少し詳しく知ってみたいとも思いました。
詳しくご存じの方がいらしたら、是非教えてください。
