【週刊ハンガンネット通信】第275号 (2018年6月22日発行)
私の韓国語講師・奮闘記19「第3期韓流ブーム」
宮本千恵美
———-
関西方面ににいらっしゃる先生方、ご無事だったでしょうか? 余震などのご心配もあるとは思いますが、どうかご自愛くださいませm(__)m
先週の金英う先生の書かれた記事を読ませていただき、やはり全体的に状況は同じだと感じました。
新年度が始まり、4月よりは5,6月に始まるクラスが多いと感じています。特に文化センターや市民講座などは、新学期が始まった後に体験者や受講者が増える傾向にあるそうです。
私が受け持っている文化センターも5,6月開始の教室が多く、またその受講生の傾向も以前とはすっかり変わっています。
以前教室を始めた頃は、主婦層を中心とした受講者をはじめとして、社会人、60代後半の高齢の主婦層も多く、若くても20代の社会人、たまに珍しく学生がいたくらいでした。
現在の受講生の傾向は20代が特に多く、文化センターに高校生までもが通ってきます。30代の受講生が、自分はもう若くないと言ってしまう始末で・・・とにかく受講生の若年化を感じます。
以前は週1回の受講スタイルが一般的、お隣の韓国で日本語を学んでいる友人たちに関しては、週3‾4回通うのが普通です。
語学は毎日触れていないと上達しないと言うこちらの考えと受講者の思いは違い、がつがつした学習を望んでないように感じます。
韓国語の学習書籍も以前に比べ格段に種類も多く、また多様化した携帯アプリでの独学者も増えているようです。
インターネット上では韓国語に関して多くの動画や解説を検索でき、わざわざ教室に通わなくても・・・と言う学習者が増えているように感じます。
ワンコインレッスン(500円ですか?)なんて教室もあり、料金的にリーズナブルなものを求めれば、料金形態のしっかりした教室に通う生徒の減少は否めないかも知れません。
しかしながら、現在私の教室に通う生徒達には共通したものがあります。それは先ほど述べたような、独学での学習に行き詰まりを感じ教室に通うことを決めた生徒がとても多いことです。
また受講者減少に伴う教室減少の煽りを受け、教室難民になっている学習者もいました。
今のところ出戻り(以前学習してはいたが、様々な理由で辞めてしまったなど)する学習者はいませんが、韓流ブームが始まって10年は優に超え、諦めてしまった学習を再会しているとの話も入ってきます。
韓国語が日本語に似ているという理由で独学を始めてはみたものの、初級段階での文字の複雑さや、音の変化、不規則変化で躓き、やはり独学に限界を感じてしまうようです。
また間違っていてもそれを正す術もありません。そして何よりも似ているばかりに、些細な違いなどが分からないまま間違った表現などで覚えてしまうなどの問題もあります。
確かに以前と比べると教室に通う学習者は減少しているとは思いますが、やはり最後の砦は教室に通うことだと思うのです。
道に迷ってしまった学習者を救えるような、そして通うことに意義があるように指導していく必要性を感じます。
現在は生徒達と楽しんで学べる教室作りを心がけています。
1つ1つの教室の生徒数はまだ少ないですが、また増えていったら良いなぁと、学習指導案や教材を製作している毎日です。