通信451 「ハン検1・2級受験者のための単語集を作りました」 ペ・ジョンリョル

【週刊ハンガンネット通信】第451号 (2023年8月1日発行)

「ハン検1・2級受験者のための単語集を作りました」
株式会社HANA ペ・ジョンリョル
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つい先日、544ページの本を校了しました。ハン検1・2級受験者を対象とした単語集『hanaの韓国語単語上級編 ハン検1・2級レベル』という本です。著者は本ネットワークの会員でもあるミリネ韓国語教室の金玄謹先生で、先生がご自身の学校で開催されてきた「ハングル検定1級・2級対策講座」の教材がベースになっています。

今回の単語集で取り上げた単語は5000語以上になります。まず固有語単語と韓日で漢字や用法が異なる漢字語(이재민[罹災民]=被災者、기상[気像]=気性など)を最優先に選び例文と例文訳、必要に応じて補足説明を加えました。その他、韓日で一致する漢字語や動植物名などは最短で覚えられるよう一覧掲載し、接辞、依存名詞、冠形詞も短い複数の用例とともに掲載しました。もちろんハングルと日本語の索引もあり、音声のダウンロードも可能です。

この本には、ハングル能力検定協会が発行する『合格トウミ上級編』の単語がほぼ網羅されています。本の設計にあたっては、字が小さくなりすぎないようにしつつも、1冊の本にいかに多くの語彙を効率的に入れられるかという点に気を配りました。その結果、B6判で544ページ、背幅26㎜の本になりましたが、必要なものはなんとかギリギリ収めることができたと思います。

弊社内に1人、ハン検1級所持者がいますが、検定試験の頂点ともいえるハン検1級合格のためには、この本で取り上げた上級単語に準2級以下の単語も加えたボキャブラリーが当然必要で、彼女はこれらすべてを覚えたそうです。ハン検の5級から準2級までの出題範囲は7000語弱(弊社調べ)なので、上級単語と合計すると、1万2000語くらいのボキャブラリーは必須とされるわけです。

本を作ってみてよくわかったことは、私が1級を受験したら確実に不合格になるということです。2級もあぶないと思いました。普段から韓国語を使って仕事をしてはいますが、だいたいわかったつもりになっているだけなのでしょう。1級に受かるくらいのボキャブラリーを身に付ければ、聞き取れる韓国語の「解像度」が高まるでしょうし意思疎通や読書、映画・ドラマ鑑賞などをもっと滑らかに進められるのは間違いないと思いました。久しぶりに学習意欲が湧いてきたので、本が出たら、自社のこの本で勉強しようと考えています。

ハン検のHP(https://hangul.or.jp/siken-top/pastexam/)に掲載されている今年春の出願者数を見ると、1級が120人(受験者106人、合格者20人)、2級が426人(受験者370人、合格者70人)とのこと。1・2級共に合格は狭き門ですが、前回は1級合格者が20人も出たと(多すぎると)話題になったそうです。

会社としては採算度外視の本ですが、いつかは元が取れるよう、今後検定上級の受験者が増加することを期待しています。本は8月12日頃から店頭に並ぶ予定です。