【週刊ハンガンネット通信】第493号(2024年7月8日発行)
「カメラOFFレッスン」
加藤 慧
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先日の幡野先生の投稿で、「コミュニケーションの際に言語情報が与える影響はわずか7%」という心理学の法則のお話が大変興味深かったです。
先日、アメリカの大統領選のニュースでも取り上げられていました。
対人コミュニケーションにおいて、言語情報(Verbal)が7%、聴覚情報(Vocal)が38%、視覚情報(Visual)が55%の割合で相手に影響を与えるという「メラビアンの法則」というもので、「7-38-55のルール」や「3Vの法則」とも呼ばれるようですね。
この話題で思い出したのが「カメラOFFレッスン」です。
私がレッスンを提供しているオンライン学習サイト「カフェトーク」では、双方もしくは片方が音声のみの「カメラOFFレッスン」の需要が一定数あります。
理由として、どんな場所や体勢でも、またノーメイクやパジャマ姿などでも受講できる「手軽さ」があることは想像がつきますが、意外なことに「音声だけなので集中できる」というものもあるようです。
音声のみのレッスンでは、会話の際の大きなヒントとなる「視覚情報」が共有できないため、残り45%の「言語情報」+「聴覚情報」に頼るしかありません。
これは外国語での通話がハードルの高いものであることからもわかります。
その意味で、負荷をかけるトレーニングとしての有効性はあるかもしれません。
一方で当然相手の表情や雰囲気がわからない分、心理的なストレスは増加する恐れがあるので、声がけや相槌などの重要度が上がりそうです。
気をつける部分さえきちんと意識できれば、オンラインレッスンや、ひいてはカメラOFFレッスンも、対面レッスンとは違ったメリットを発揮できるのかなとも思います。
学習者のニーズが多様化するなか、それぞれの形態によって異なる留意点を忘れないようにしたいものです。
