【週刊ハンガンネット通信】第519号 (2025年1月20日発行)
「青い蛇の年」 加藤 慧
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新年最初の授業では毎年、韓国のお正月文化の紹介とともに、数え年と干支の話をするようにしています。
韓国でも2023年6月から満年齢が使われることになったものの、実際の感覚としてはまだまだ数え年文化が根強く、新年に歳を重ねると感じる人が多いようです。特に十の位が変わる場合などはその傾向が強い印象です。
さて、今年は乙巳年ですが、韓国でのお正月には必ずといっていいほどこの十干と十二支を組み合わせた六十干支の言い方を目にします。私はたまたま幼い頃に、祖父母の家にあった日めくりカレンダーで見ていたのでなじみがありましたが、日本だと最近は十二支だけで言うことのほうが圧倒的に多いと思います。四柱推命や甲子園球場の話などを例に説明したりしています。
さらに韓国の場合特徴的なのが、その十干の色と十二支の動物を結びつけて表現することではないでしょうか。2025年の年賀状やグリーティングカード、新年の挨拶画像のデザインを画像検索して蛇の色を見てみると、日本は緑や白、台湾や中国は赤や金が多いなか、韓国は圧倒的に青です。
初めてこのことを認識したのは、2014年の留学時に韓国で新年を迎え、甲午年の青い馬が描かれた垂れ幕を見たときです。もしこれが龍や蛇だったならそこまで気に留めることもなかったかもしれませんが、馬が青色というのが大変印象的で、干支の色を意識するきっかけになりました。
添付の画像は2021年と22年のものですが、これらを見せながら説明することで、文化とともに色と動物の名前を視覚的に紹介できるいい機会になっています。


まもなく陰暦でも新年を迎えますが、青い蛇には治癒や再生といった意味があるそうです。日韓、そして世界でも暗いニュースが絶えませんが、さまざまな傷が少しでも癒える年となることを願っています。
새해 복 많이 받으세요!
