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【週刊ハンガンネット通信】第539号 (2025年7月7日発行)
「韓国大好き」 ワカンドウ韓国語教室 日下隆博
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先日韓国に行った際に、「知り合いがソウルにいるので案内も兼ねてその人たちと合流してほしい」と言われ、共に景福宮を回りその後食事をしました。
聞くとソウルには何度も来ているということでした。
「景福宮は初めて行った」とのことで、これまで特に興味はなかったそうです。韓国に頻繁に来ているのは「美容手術」が目的ということでした。
なるほど、自分自身が普段の韓国語授業では意識していなかった、韓国に頻繁に通う思わぬ人を認識しました。
確かに美容手術大国の韓国であれば言葉のハンディキャップも簡単にクリアできるのでしょう。
また彼女たちは韓国での交通手段はタクシーしか使ったことがないということでした。
合流した日本人と日本語で話しながら食事をしていると、 隣席の二人がちらちらこちらに視線を向けてくるのに気づきました。
日本語が気になるのかと思っていたらその二人も日本人ということで私たちに声をかけてきました。
声をかけてきた隣席の二人に「観光でいらしたんですか」と聞いてみました。
すると声を出さずに口の形で返答してきました。
私が「え?」という顔で聞き返すと、身振りで手をひねるかっこうをしてきました。
口元から「カ・ジ・ノ」という単語が読み取れました。
この二人はカジノにのめりこみ頻繁に韓国にカジノ通いをしているということでした。
ここでも再び、私自身普段意識していなかった、韓国に頻繁に通う思わぬ人を認識しました。
普段は推し活などの目的を中心とした韓国語学習者の目線でしか渡韓目的を意識していませんでしたが、「韓国大好き」な人々のその理由は多岐にわたると感じました。
美容手術が渡韓目的の人は「ヨボセヨはどういう意味ですか?」「チョギヨはいつ使いますか?」「自宅から近かったら日下先生の教室に韓国語を習いに通いたいですね」と特に本気ではない軽い感じで話していましたが、普段は接点のないタイプの韓国大好きな人々との思わぬ交流から、意外なところに韓国語学習者掘り起こしの余地はまだまだあるのかもしれないように思いました。
