通信540「録音音声の相互批評」前田真彦

=================================================
【週刊ハンガンネット通信】第539号 (2025年7月14日発行)
「録音音声の相互批評」ミレ韓国語学院 前田真彦=================================================

オンライン時代になって、音声添削が簡便になりました。

ミレを立ち上げた当初(2010年)はカセットテープでした。カセットテープを郵送でやり取りしました。3年ぐらい続いたと思います。それがUSBになり、今ではメールでの提出が中心になりました。

音読の録音は、スマートフォンで簡単にでき、提出・共有はLINEグループや、グーグルクラスルームなどで簡単にできます。

今年度は、大学生も合わせて、1週間に100人以上の学生受講生の音読をチェックすることになります。さすがにこれはきついので、受講生同士の「相互批評」を導入しているところです。

「相互批評」のためには、聞く力・コメントする力が要求されますが、それも含めて、普段の授業での指導項目に取り入れ、受講生全員が、クラスメートの音声にコメントを付けられるだけの「聞く力」、「コメントする力」を身に付けられないか、模索しています。(楽器の演奏ができなくても、演奏を批評できるように、自分があまり上手に発音できなくても、人の発音を批評する能力はある程度誰でもあるものです。)

・激音、濃音、パッチムの発音、ピッチなど何がポイントなのか?

・どのように発音するのが、より伝わりやすいのか

・コメントの方法・型 安心してコメントできるクラスの人間関係

など、相互批評するためのトレーニングも考えていかなければなりません。

これがある程度でもできれば、自分自身の発音にも自覚的・分析的になり、発音の上達も速くなるはずだと考えています。録音音声の提出・共有が簡便になった今、新しい音読トレーニングの方法を考えています。